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【DTM】プラグイン音源と仲良くなる
近頃は優秀なプラグイン音源がとても安価に、あるいは無料で手にすることができるようになりました。フリー音源、生楽器系でいくとSpitfire Audio LABS、NI KONTAKT PlayerやOrchestral Tools SINE Factory、Alpine Projectなどなど「これ無料でいいの!?」というプラグイン音源が多数リリースされています。良い時代ですね。
DTMの間口が広くなって、気軽に参加できるのはとても良いことだと思います。00年代は優秀なプラグイン音源はとても高価でした。僕なんか当時仕事もお金もなかったので、毎日KVRを徘徊して無料のプラグインを探し回ったものです。いまはComputer Music Japanさんや超DTM速報さんなどが情報を提供してくれるので、知らない方は是非チェックするべき!
新しい音源を手に入れたり、購入するだけで多幸感に包まれちゃうと思うのですが(偏見)、そのプラグイン音源で音楽制作をするまでがDTMです。
ですが当然、新しいツールを手に入れた瞬間は使い方に不慣れだったり、わからない事が多かったりします。以下、新しいプラグイン音源を手に入れた後の僕自身のワークフローの話です。曰く「プラグイン音源と仲良くなろう」というやつ!
期間とテーマを決めて秀作を作る
DTMにおける秀作とは、要するに「課題曲」です。新しいプラグインに慣れるという目的を持ちながら、適当に、いい加減に作るのがポイントです。秀作というのは絵でいうところのデッサン練習やスケッチ練習のようなものですから、誰にも見せる必要はありません。公開してやってる感を出してもいいですが、あくまで自分のためにやるべきものです。
秀作は期間とテーマを決めます。たとえば「ピアノ音源を新しくしたので今週はピアノソロを作る!」だとか「オケ音源を手に入れたのでフルオケの曲を1曲コピーしよう」だとか、もっとざっくばらんに「今週は1分の曲を毎日作ってみよう」みたいな雑な感じでもOKです。
重要なのはテーマよりも期間です。1週間から1ヶ月と決めてから始めることが飽きない秘訣です。これ、ほんと。大事なのは秀作じゃなくてアウトプットする作品ですからね。
使用するプラグイン音源をざっくり決めておく
秀作をスタートするにあたり「この音源を使うぞ」「ピアノ音源を試していくぞ」「民族楽器のライブラリを探っていく!」みたいな、使うプラグイン音源を大まかに決めておきます。
新しいプラグイン音源を手に入れたならば、それを使いましょうってことですね。
あるいは比較するために似た音源を使い分けてみるのも良い考えです。ストリングス音源を手にしたなら、それまで使っていたストリングス音源と比べたり、重ねたりして使用感を確認すると良いでしょう。
使ったことがない機能を試してみる
使ったことがないとか、触ったことのない機能はマジ制作のときに使うことができません。いや、使っても良いんですが作品の中に実験要素が含まれてしまってモヤモヤしがちです。
なので、あらかじめ色々な機能を触っておくことが大事です。
たとえば、最近のプラグイン音源には大体エフェクトが内蔵されています。普段はトラックでエフェクトをかけると思うのですが、あえて音源内のエフェクトを使ってみることで使用感が分かったりします。
音色のコントロールも大きく動かしてみるといいでしょう。トーンコントロールやベロシティのコントロールなどは、一度極端な値で試してみると分かりやすくていいと思います。
あるいはモジュレーションホイールを使ってみたり、ピッチベンドを使ったりして音源の特徴や癖を確認していきます。
プラグイン音源=練習課題
まとめると、
・期間とテーマを決めて秀作をする
・使用するプラグイン音源を決めておく
・使ったことがない機能を率先して使う
これらは言わばDAWとプラグイン音源、あるいはFXの練習方法です。
同時に作曲や編曲の練習方法でもあります。
よく「数をこなせ」という言説がありますが、まさに「数をこなせ」の実践方法はこれです。大事なのは具体的な練習課題です。どうして練習が必要なのか、課題が必要なのかというと、音楽制作は自分自身がレベルアップしないと次のステージには進めないゲームになっているからです。
音楽制作が上手くなるためのDTMレッスンも様々ありますが(僕自身もDTMレッスンはしていますが)、プラグイン音源を新しく買うことで自動的に課題が発生するということを覚えておくといいかと思います。
チクリと辛口なことを添えると、秀作は可視化されてないので本気の人はみんなやってると思った方がいいですよ(チクリ)。
ちなみにDAWやプラグイン音源の使い方についてはSleapFreaksさんのYouTubeチャンネルがいいリファレンスになります。
以上、僕のやっている「プラグイン音源と仲良くなる」のワークフローでした。
言わずもがなですが、プラグインFXも同じですし、楽器も同じです。ご清聴ありがとうございました。
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