仕事をすることの「意義」を見つけた話
ずっと、焦がれていたことがある。
「なにか大きな使命感や社会的なやりがいに、突き動かされるように仕事をすること」
真逆にあると思っているのは、自分矢印のもの。
例えば、承認欲求を満たすため・社会的な地位を獲得するため・自分自身が力をつけて市場価値を高めるため・・・
長らくそういうものと自分が対面してきたからこそ、解き放たれて、
真逆にある「社会のためのなにか」という新しい活力の源を、ずっと渇望していたように思う。
なんでかって、過去の社会人人生で色々思うことがあったんですよね。
・「自分のために」と奮闘した新卒時代、三年目でバーンアウト(燃え尽き症候群)になったり
・8ヶ月のニート期間で、揺らがない自分の仕事軸を見つけたり失ったり
・「なんでこの会社を選んだのか?」を学生たちに伝えるべき新卒採用担当時代に、正直自分の中でずっと模索していたり
「揺らいでしまう」状態であることに、苦しんだり、根深いコンプレックスを抱いてしまうことが多かったので、
「変わらなくて」、「ずっと追い続けられて」、「なにかに左右されないほど強い」、自分を奮い立たせられる「働く動機」を探していたように思います。
きっと私が探していたのは、「意義」というものなんだろうな、と思います。
沖縄での開業をきっかけに
沖縄で想定外にソーシャルバーを開業することになってから、
その「日替わり店長制」という仕組みを、まずはなんとか形にしよう・これで継続していこうと、最初1年は特に走っていました。
(noteを書いている現在が2023年2月2日なので、そろそろオープンして1年半)
時折お客さんに言われていた、
「べべばーは本当に素敵な場所だね」「ここに来れば色んな人に会えるね」
そういう言葉に嬉しさを感じながら、どこかであまり実感がなかったようにも思います。
それはきっと、
自分の中で腑に落ちる、「価値のある場所」という認識や理由付けが十分にできていなかったから。
目の前のことに必死過ぎて、俯瞰的にバーの価値を見れていなかったし、お客さんがどう捉えるのか、という視点でも見きれていなかったことも大きい。
どこかでずっと不安で、ずっとさまよっていた気がします。
「愛」という、日替わり店長をする理由
昨年末、日替わり店長予定だった方が、
「愛されていることの証明をするために、店長をやりたい」
と明かしてくれました。
その方は、別でもうひとりの友人と、二人で日替わり(W)店長をすると企画している段階でした。
その友人について、「オーナーとして経営しているお店の営業で非常に忙しくしていて、今後の方向性についても模索している段階で、迷っていることも多いみたい。」と。
「でも、俺みたいに、あいつを愛して応援している人がこんなにいるんだよ、って、あいつに知ってほしいんですよ」
そう言われました。
日替わり店長をすると、自分の関係人口が会いに来てくれることが多く、(もちろんSNSを見て新規で来る方、べべばーの常連さんとの出会いもありますが)
友人や同業の知り合いが、「店長じゃーん!」とお祝いに来たり、遊びに来たりしてくれるんです。
それを通して、ぜひ友人に「愛されている実感」をしてほしいんだ、と。
「お前は大丈夫だよ」って、伝えたいんです。と。
そう打ち明けてくれた方はとても愛情深い方で、その場はお酒も入っている席で且つ想定外のタイミングではありましたが、彼の言葉が、ぎゅうぎゅうと私の心に響いたことを覚えています。
その二人が実際に日替わり店長をしてくれた日は、多くの彼らの知り合いが乾杯に来てくれました。
朝方まで、なんかすごく盛り上がってたw
肝心の彼らは、最後の方お酒を結構飲んでフラフラしていたり、だいぶよってましたが・・・
とにかく楽しかったみたいです!その後に続く出会いもいくつかありました。
私も経験してみて思うのは、「自分に会いに来てくれること」。これが何より嬉しいよね。
友人の方がぶつかっている壁や、行き先に対してなにかサポートを出来たわけではないだろうけど、こうやって「意味をもって」「目的をもって」場を企画することの尊さを、深く教えてもらった回でした。
日替わり店長という仕組みは、色んなひとの想いを背負うものになれる
色んな人の「夢」「希望」みたいなものとか。
「挑戦」とか。
「怖さ」とか、「不安」とか。
これから自分で事業をスタートするけど大丈夫かな?
仲間がほしいな、共感できる人いないかな。
そういう問いかけとか。
店長たちが抱く、キラキラしたものだけじゃなくて、そういうネガティブよりの感情に対しても、場所を提供できると気付かされた1年半でした。
こういうことを挑戦するんです!という告知や、ファン作りを目的に、店長としてべべばーに立ち、コザの皆さんとつながったり。彼らにプレゼンしたり。周年祭や店長Dayのためにわざわざ名刺を作ってみたり。
この構想どう思いますか?ってお客さんに壁打ちしたり。特にリスクを背負わずにお店に立つ(場を作る)経験をして、商品やお酒を提供してみたり。
同じクリエイターとして、など共通項をもった人同士で集まる空間を作ってみたり。好きな漫画やアニメ、音楽を語り合う空間を作ってみたり。
他にも、
○日常の延長線上ではなく、非日常を求めている人
○普段関わったことのないエリアの人たちと話したい、知り合いたいと思っている人
など、多くの日替わり店長たちと、その動機に触れてきました。
振り返ってみればどれも、同じ段階、想い、希望のものはなくて、
当日べべばーに来てくれた時の緊張感や不安、期待もバラバラで。
「その店長に合わせて形を変える」バーの姿を、たくさん見せてもらいました。
応援をする側として
よく、「日替わり店長って、どうやって選んでるんですか?」って聞かれるんですが、
最近自分の中でクリアになった一つの指標は、「私がその人を応援したいと思えるか」。
挑戦をするときは、いつだって不安で、正解もわからなかったりして。
外的要因や関わる人の変化によって、あり方や仕組みを考え直す必要にかられたり。
私自身もこのお店を作る過程でたくさんの挑戦と覚悟をしてきたように、
「挑戦者」には色んな感情や出来事が降り掛かってくる。
その人達の「今」や、「この先」で、
糧になるもの・明日少し踏ん張れたりする気持ち・新鮮な視点を
得られる場所でありたいな、と思うのです。
私自身、日替わり店長たちと、企画段階からご一緒し、集客や当日の運営サポート…と続くので、「この人の夢を、一緒に動くことで応援したい!」と思えることは、とても大事だなぁと。
最初の意義の話に戻ると
べべばーを作る前は、見つけることも出来ていなかった、考えも及んでいなかった境地に今いると思っています。
自分の自己実現のために、何か事業を作ったりしたかった2年前。
会社員を続けるか、複業を再開するか、色んなものを投げ出して起業に振り切ってみるか。
色んな選択肢がありましたが、ご縁があってあれよあれよと急いで開業し、オープンし、目先のことに文字通り追われるように過ごした先で。
それはとても意義深く、尊く。
同時に、私の使命は、
「日替わり店長制」に対する ”面白そうな場所だな” という印象以上に、
・ソーシャルバーとは何か?
・日替わり店長制がもたらす価値や意味って何か?
・この場所で実現できる色んなことって?
そういう、”表層的ではない”ものたちを、もっと世の中に伝えていくことだと思いました。
人と人がつながる、関係性を作るソーシャルバーだからこその、お酒を一緒に飲む価値、杯を乾かす意味を作ること。
「明日もう少し頑張ろう」って小さく思えるような瞬間を作れること。
最後に
この場所は、そして日替わり店長たちは、
人生で長らく追っていた「意義」を、私に与えてくれた存在です。
どこまで私が物理的にコミットし、それを続けられるかはわかりませんが、とにかくステージを広げ、現状を前に進められるように!
頑張っていきます。
こういう意義で共感できる仲間もほしい!
みんなもぜひ遊びに来てね!