軽バンの進化がスゴい![11代目]ハイゼットカーゴが大進化
はじめに
軽バンといえば、配送業や職人仕事の相棒として全国各地を走り回る「働くクルマ」の代表格だ。特に近年は、Amazonフレックスなどの個人宅配の普及や、ECサイトの拡大による物流の増加により、軽バンの需要はますます高まっており、軽バンを見かけない日は無いと言って良いだろう。
筆者もこれまで何度も軽バンに乗ってきたが、どの車種も似たような乗り味で、大きな違いを感じることは少なかった。強いて言えば、ホンダの二代目バモスは少し面白い存在だったが、微妙にカテゴリーが違う気もする。
そんな中、ひょんなことから11代目ハイゼットカーゴに乗る機会を得た。そしてその進化に驚かされた。今回は、その感動を余すことなくお伝えしたい。
コンテンツ概要
この記事では、11代目ハイゼットカーゴの進化したポイントを詳しく解説していく。
軽バン初のCVT採用による走行性能の向上
電子制御式パートタイム4WDの採用
大幅に拡大された荷室と快適性の向上
クルーズグレードの上質な装備と実用性の両立
最大積載量の拡大による活用範囲の広がり
これらの点を中心に、10代目との違いや、軽バンの進化がもたらすメリットについて深掘りしていこう。
内容
■ 約17年ぶりのフルモデルチェンジ!進化したパワートレイン
11代目ハイゼットカーゴは、ダイハツの最新プラットフォーム「DNGA」を採用し、車体剛性や安全性能が大幅に向上。そして何より特筆すべきは、軽バンとして初めてCVTが採用された点だ。
これまでの軽バンは、商用車らしい「ガサツな走り」が当たり前だった。しかし、FR用CVTの搭載により、加速性や燃費が飛躍的に向上。スムーズな加速が可能になり、自然吸気エンジンでも力強い走りを実現している。
また、4WDモデルには軽バン初の電子制御式4WDが搭載された。従来のパートタイム4WDは手動切り替えだったが、スイッチ操作で「2WD / 4WD AUTO / 4WD LOCK」の3モードを選択可能。雪道や悪路での走行安定性が格段に向上した。
■ 荷室空間の拡大で積載性能アップ!
軽バンは荷室の広さが命。11代目ではスクエア基調のデザインに変更され、より箱型の荷室へと進化した。
荷室長 1,915mm
荷室幅 1,410mm(4名乗車時)
荷室高 1,250mm
このサイズアップにより、より多くの荷物を効率よく積載できるようになった。さらに、運転席の頭上スペースも拡大し、長時間運転でも疲れにくい設計になっている。
■ 「クルーズ」グレードはまるで乗用車並みの快適性
商用車といえば、シンプルで割り切った装備が特徴だが、11代目の「クルーズ」グレードはその常識を覆す。
セパレートシート(アトレーと同形状)で快適性アップ
プッシュスタートボタンを採用(クルーズ&クルーズターボ)
4WDモデルにはリアヒーター標準装備
このように、乗用車レベルの快適装備が充実しており、「商用車だから我慢する」という感覚を大きく変えてくれる。
■ 最大積載量の拡大でAmazonフレックス対応可能に!
従来の10代目では、クルーズターボのみ最大積載量が200kgに制限されていたため、Amazonフレックスなどの個人配送業では使用不可だった。
しかし11代目ではクルーズターボの最大積載量が350kgに拡大
これにより、ターボ仕様でも個人配送業務で使用できるようになった。
結果
11代目ハイゼットカーゴは、単なるモデルチェンジではなく、「軽バンの概念を変える」進化を遂げたといっても過言ではない。
軽バン初のCVT&電子制御4WDで走行性能が向上
スクエアボディ化による荷室スペースの拡大
乗用車並みの快適装備でストレスフリーな運転
最大積載量アップで仕事の選択肢が増加
これらのアップデートにより、配送業や業務用はもちろん、趣味やアウトドア用途にも最適な一台となった。
終わりに
かつての軽バンは、あくまで「仕事道具」として割り切るしかなかった。しかし、11代目ハイゼットカーゴは、商用車の実用性と乗用車の快適性を両立し、新たな時代の軽バンとして生まれ変わった。
背景には、働き方の多様化や女性ドライバーの増加といった社会的変化がある。これに対応する形で、ダイハツは快適性や安全性を向上させ、より幅広い層が使いやすい軽バンを開発したのだ。
特に、加速・静粛性・快適性の向上は、実際に乗ってみると明らかに体感できるレベル。もし軽バンの購入を考えているなら、ぜひ一度11代目を試してみてほしい。予算に余裕があるなら、迷わず新型を選ぶべきだと自信を持っておすすめできる。