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もし民泊オーナーになるなら…自分に合うのはどんな運営スタイル?
はじめに
観光庁が2022年3月に発表した「住宅宿泊事業の実態調査」によると、住宅宿泊事業(民泊)を始めた目的として最も多く挙げられたのは「本業」で、次いで「副業」「宿泊者との交流」でした。
この結果が示すように、民泊には「ビジネスとしてより多くの利益を上げていく手段」「新しい出会いや体験の機会」という2つの側面があります。どちらに比重を置くかによって、運営スタイルはかなり異なってきます。
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民泊オーナーには2つのタイプがある
2018年に民泊新法が施行されたことで参入ハードルが下がり、より多くの人が気軽に始められるようになった民泊。
一定のルールの下で運用される健全な環境が整ったことで、宿泊の新たな形態として日本でも定着。インバウンドをはじめ、今後そのニーズはさらに高まっていくと見られています。
将来性も期待できるし、民泊のオーナーになろうかな…そう考えている人に知っておいてほしいことがあります。それは、ひとくちに民泊といっても「オーナー像」はさまざまだということ。
「ゲストと顔を合わせることは基本ないし、実務もノータッチ」というオーナーもいれば、「大変さも含めて、いろんなゲストと関わることが楽しみ」というオーナーもいます。
民泊を始める目的に着目して、オーナーを大きく2つのタイプに分けて見ていきましょう。
民泊は「利益を上げる手段>出会いや体験の機会」と考えるタイプ
シンプルに「稼げるビジネス」として民泊に興味を持っている人です。+αの目的や楽しみは積極的に求めず、手間は最小限に抑えながら、確実に売り上げを立てていきたいと思っています。
この場合、何より重要なのは「安定して高い稼働率が見込める物件を選ぶこと」です。ターゲットは観光地やビジネスの中心地などへのアクセスがいいエリア。
こうした場所で物件を取得して民泊オーナーになるには大きな初期投資が必要になりますが、民泊ビジネスは需要の高まる時期に応じて細かく宿泊料金を変えられるのが利点。
やり方次第では賃貸経営などの一般的な不動産投資を上回る利回りを目指すことができます。
以下の記事では、エリアや部屋のタイプを指定すると予想収入が確認できるツールを紹介しています。 こちらを活用して、あなたが求める「強い物件」を探してみてください。
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また、宿泊サービスには清掃や予約の管理、問い合わせ対応などがつきものですが、こちらのタイプのオーナーは運営代行会社をフル活用するのがおすすめです。
代行会社の数も増えており、実績やサービス内容、価格などを比較して選ぶことができます。
ゲストの満足度を高め、競合の多いエリアで選ばれる民泊になるためには、相応の費用をかけて信頼できる業者に管理を任せることも大切です。
トラブル回避に役立つ民泊代行会社利用時の4つの注意点
民泊は「利益を上げる手段<出会いや体験の機会」と考えるタイプ
「たくさん稼ぐこと」が主目的ではなく、民泊オーナーになることに付随して得られるさまざまな機会のほうにより興味・関心がある人がこちらです。
【例えば・・・民泊を通して人との出会いを楽しむ】
人とコミュニケーションを取るのが好きで、人をもてなし、喜んでもらうことがうれしい。そんな人にとって、民泊は一期一会の出会いを楽しむ機会になります。例えば戸建ての自宅の空き部屋を使って民泊を運営したら、ゲストを直接出迎えて話をしたり、近くのおいしいお店を案内したりといった交流もできるでしょう。
これから物件を探す場合も、都心や観光地にこだわる必要はなく、適度に需要が見込めそうな自宅近郊のエリアが対象に。
清掃だけ代行会社に頼むなど外注も適度に活用しつつ、「顔の見える民泊ホスト」として活動していきます。
言葉の壁に不安を感じる人も、今はスマホで簡単に使える音声翻訳ツールがあるので心配は無用です。
<参考>Google翻訳の使い方
https://voice-ping.com/blog/google-translate-voice-input/
【例えば…民泊をきっかけに新たな拠点を持つ】
コロナ禍を経て、リモートワークやワーケーション、二拠点生活といった新しい働き方や暮らし方が身近になりました。今の仕事と生活拠点はキープしつつ、時々は全く違う自然豊かな環境にも身を置きたい。
そんな人は、自分が住んでみたい憧れの場所で民泊を始めてはどうでしょうか。
ちなみに筆者の私なら、旅行で訪れたときに目にしたかやぶき屋根の家並みと里山の風景の美しさが忘れられない、京都府美山町。あの場所で民泊をやることを想像するだけで、心が躍ります。
京都府美山町の風景↓
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画像出典:美山町観光情報サイト
民泊としてゲストを泊めつつ、自分が滞在することも想定して、まずは賃貸物件を探します。地方は空き家や空き部屋も多いので、賃貸でも改装や民泊利用をOKしてくれるところは比較的見つけやすいはず。
DIYが好きな人は自分で手を動かして居心地のいい空間にリノベーションすれば、初期費用も抑えられます。自分でも使うつもりの住まいなので、民泊で売り上げが立てばラッキー、くらいの感覚です。
定期的に通ううちに、将来的には移住もいいかも…と思い始めたら、物件の購入を検討しましょう。
そのときには自分が好きになった地域の魅力をゲストにも感じてもらえるよう、体験プログラムなどのサービスを増やして、民泊をより本格的に運営したいと思うかもしれません。
さいごに
何に重きをおくかによって、踏み出す一歩が大きく変わってくる民泊オーナーへの道。まずは、「自分は民泊で何を実現したいか」をじっくり考えてみることが大切です。あなたはどちらのタイプでしょうか?