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再建築不可物件を購入して民泊を運営するという選択肢
今回は「再建築不可物件を購入して、民泊を運営する」という、不動産投資のアイデアをご紹介します。
再建築不可物件とは?
都市部の戸建てなどを探していると、時々「再建築不可」と書かれた物件を見かけることがあります。これは、建物が建っている土地が、道路に接する長さ(接道)が法律で定められた基準を満たしていないため、いったん建物を取り壊すと新しく建て直すことができない物件のことです。
例えば東京都内の場合、道路に4m以上接していなければいけないなどのルールがありますが、これを満たしていないケースが該当します。
再建築不可物件は、建物を取り壊してしまうと新たに建築許可が下りないため、一般的な物件と比較すると不動産の取引価格が安いという大きな特徴があります。
再建築不可物件のメリット
安く買える
再建築不可物件は、建て直しができないという制約があるぶん、通常よりも価格が低めに設定されているケースが多いです。限られた予算で物件を手に入れたい人にとっては大きなメリットになります。リフォームやリノベーションは可能
「建て直し」はできないものの、現在ある建物に対するリフォームやリノベーションは許可されている場合がほとんどです。古くなった内装を手直しするだけで、十分住める(あるいは人を泊められる)状態にすることができます。民泊で収益を狙える
民泊(住宅宿泊事業)として活用すれば、都内のような宿泊需要が高いエリアで安定した収益を見込める可能性があります。特に、通常の賃貸需要が飽和しているエリアでも、観光客や出張者向けの短期宿泊はまだまだチャンスがあります。
民泊新法(住宅宿泊事業法)と180日ルール
民泊を行う場合、2018年に施行された「住宅宿泊事業法」(通称:民泊新法)に基づき、
1年間に最大180日までしか宿として提供できない
というルールがあります。
このため、民泊を始めるには行政への届出や許可の取得が必要となり、一定の条件のもとで営業できます。
180日ルールを補う「マンスリー予約」
「180日しか稼働できないのはもったいない!」と思う方もいるかもしれません。しかし、**30泊以上の長期滞在(マンスリー予約)**は、民泊新法の180日制限にカウントされません。
通常の短期宿泊(1泊〜29泊)は、1年180日まで
30泊以上は「マンスリー」として扱われ、180日制限とは別枠
つまり、空いている期間に30泊以上のゲストを受け入れることで、実質的に365日運営することも可能になります。もちろん、事前に管轄の保健所や役所と相談し、正しく申請を行う必要がありますが、この組み合わせにより収益を最大化できるのです。
以下の記事の方法で、マンスリー予約をとりましょう。
民泊新法の宿泊日数制限を克服 マンスリー予約で民泊経営を効率化
民泊新法の施設で、合法的に365日営業する方法(マンスリーで併売)
再建築不可物件で民泊を運営する流れ
物件の購入
再建築不可の理由や条件をしっかり把握したうえで、市場価格より安く購入する。リフォーム・リノベーション
民泊用に必要な設備や内装を整える。簡易的なリフォームでも十分魅力的に仕上げられるケースが多いです。行政への届出・許可取得
民泊新法に基づき、住宅宿泊事業の届出や保健所等への手続きを行う。ゲストの集客
Airbnbなどの民泊プラットフォームを活用し、短期滞在と長期滞在をバランス良く受け入れる。180日の短期枠が埋まってきたら、マンスリー予約も積極的に取り入れる。
再建築不可物件は狙い目か?
都内など需要の高いエリアでは、「物件を借りて民泊を運営する」手法が広く普及しており、物件自体の奪い合いになっていることも少なくありません。その一方で、「再建築不可物件を自分で購入してリフォームし、民泊で活用する」という手法を実践している人は、まだそれほど多くないように感じます。
競合が少ない
購入価格が安い
民泊需要は一定量ある
こういった理由から、「再建築不可物件で民泊を始める」という選択肢は十分に検討する価値があるでしょう。
もちろん、再建築不可物件にはそれなりのリスクや注意点(耐震性や修繕費など)があります。将来、隣地を買い足して接道を確保しない限り、新築はできないという点は大きな制約です。それでも、安く手に入れられる物件で、民泊という新しい活用法を取り入れることで、高い収益性を狙える可能性は大いにあります。
まとめ
再建築不可物件は、建て直しができない代わりに安く購入しやすい。
リフォーム・リノベーションが可能で、居住や短期滞在に十分対応できる。
民泊新法の180日制限は、マンスリー予約(30泊以上)で補うことができる。
都内のような宿泊需要の高いエリアでは、再建築不可物件を民泊に活用することで、高い収益を狙える可能性がある。
不動産投資と民泊ビジネスを組み合わせたい方は、ぜひ一度「再建築不可物件」に注目してみてください。思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれません。