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民泊業界内の良い外注業者の探し方

当該記事は、以下のスペースの文字起こし記事です。

私が1月29日に出版する民泊の本は、全部で7章構成になっています。

これまでに第1章第2章第3章第4章までのポイントを簡単にまとめてきましたが、今回は第5章の内容をざっくりと紹介します。

民泊業務と外注の考え方

民泊運営にはざっくり3つの大きな業務があります。

  1. 値付け(価格設定)

  2. 受付業務(ゲスト対応)

  3. 清掃

この3つを繰り返して回していくのが基本です(トラブル対応など緊急業務は別途ありますが、ここでは省きます)。

1. 値付け(価格設定)は自分でやるのがおすすめ

  • 理由1:ベッドに寝転がりながらでもできる
    体力的な負担がほとんどありません。価格を考えるのは頭を使いますが、肉体的な負荷が少ない。

  • 理由2:外注すると売り上げと稼働率を最大化しにくい
    外注業者は「稼働率や売上を最大化する」ことにそこまで熱心ではない場合が多いです。どうしても他の物件を大量に扱っていたり、面倒くさいなどの理由で最適な価格操作をこまめにしてくれません。

オーナー自身は自分のお金がかかっているので、価格設定に気合いが入ります。

「値段を少し下げて稼働率アップ」

「イベントに合わせて単価を上げる」

など、柔軟に自分でコントロールしたほうが結果的に売上が伸びやすいです。

ダイナミックプライシング

ダイナミックプライシングを使って、全部自動で価格設定を調整することは避けた方がいいでしょう。

しかし、ダイナミックプライシングに価格を提示してもらい、その価格を人間が参考にして値付けすることを弊社は推奨しています。

詳細↓

2. 受付業務(ゲスト対応)は外注がおすすめ

理由:24時間対応が必要になるため
夜中にゲストから「チェックイン場所が分からない」「お湯が出ない」など、問い合わせが来ることがあります。深夜1時や2時の連絡に、オーナー自身がいちいち対応するのは大変です。

受付業務だけ外注したい場合

海外にオフィスがある会社を選ぶ
カンボジア、フィリピン、インドネシアなど、人件費の安い国で多言語対応のコールセンターを持っているケースがあります。深夜の問い合わせにも即時対応できる体制を整えている会社は重宝します。

カンボジアに事務所がある受付業務の外注先↓

日本人ゲストが中心なら国内のみでもOK
地方で日本人観光客がメインなら、24時間対応がそこまで厳しくない場合もあります。自分の物件に合った外注先を見極めましょう。

3. 清掃業務は外注がおすすめ

  • 理由:肉体的負担が大きい
    40平米ほどの部屋でも、本気で清掃すると2~4時間かかります。掃除後の「やった感」はあっても、体が疲れて頭が回らなくなるのは大きなデメリット。

  • 専門家に任せるほうが質が安定しやすい
    清掃は「体力」「経験」「段取り力」などがモノを言う専門的な作業です。慣れていないと時間がかかりますし、品質も安定しません。

  • オーナーがやるべきこと
    物件数を増やすための戦略や、より高単価のゲストを呼ぶための差別化戦略など、学ぶべきことは山ほどあります。掃除ばかりしていると、そういった“経営者としての仕事”が疎かになりがちです。

詳細は以下でも解説しています。

スペース内でご紹介していた、R社長↓

https://twitter.com/minpakuseisou


良い外注業者を探すコツ

良い外注業者を探すコツは、客観的な指標を使うことです。皆様の直感は可能な限り使わず、以下の方法で客観的な指標で良い外注業者を探してください。

あと、基本的にスーパーホストたちは、良い外注業者をあなたに教えません。なぜなら、トレードオフがあるからです。例えば、スーパーホストたちの使う良い外注業者をあなたに教えたら、あなたがその良い外注業者にたくさん仕事を依頼して忙しくなってしまい、スーパーホストへの仕事の品質が落ちるかもしれないから。

(1)民泊代行会社に丸ごと依頼する場合

  • 社員数が多い会社を選ぶ
    社員が多い会社ほど組織化されていて、人が倒れてもカバーできる体制があります。小規模すぎると、1人の担当者が倒れただけで業務がストップするリスクがあります。

  • 資金調達している会社かどうか
    投資家から出資を受ける際には、企業の中身をかなり厳しくチェックされます。しっかりした財務・経営体制の会社が多いという目安になります。

  • スーパーホストの取得率も参考にする
    物件数が増えるほどスーパーホスト維持は難しいものです。しかしそれでも高い割合(8割以上)でスーパーホストを維持できるのは、それだけオペレーションが整っている証拠とも言えます。例えば、10個のアカウントを持ってて、8個でスーパーホストを維持してるなら、十分仕事の品質は高い。

詳細は以下です。

上記の記事のランキングは、日本年金機構厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システムを用い、被保険者数 = 社員数事業所所在地=所在地として作成したものです。

(2)清掃スタッフを探す場合

清掃に特化した業者はどうしても小規模が多く、「どんぐりの背比べ」状態になりがちです。そのため、自力で個人の清掃スタッフを探すのも有効です。具体的には以下の4つの方法があります。

  1. チラシを配る

    • 物件周辺の住宅街に「民泊清掃スタッフ募集」のチラシをポスティング。

    • 「ラクスル」などオンライン印刷・ポスティング代行サービスを利用すると便利。

    • 地域の専業主婦層など“隠れ人材”を発掘できます。

  2. タイミー(タイミー)で募集する

    • 短時間・スポット勤務を希望する方とマッチングできるアプリ。

    • まずは複数人を呼んで一緒に清掃し、優秀な人を見つけたら直接継続依頼する方法が人気。

  3. くらしのマーケットを利用する

    • 個人の清掃業者・フリーランスが多く登録。

    • 口コミや評価が見られるので、優良な人を見つけやすい。

    • 民泊清掃カテゴリーは比較的新しいが、今後どんどん発展しそう。

  4. Indeedで求人募集を出す

    • 世界最大級の求人検索エンジン。

    • 時給やエリアを指定して募集をかけると、思わぬ人材が見つかる可能性も。

    • 自分で面接・研修などを行う手間はかかるものの、長期的に安定したスタッフを確保できる。

詳細は以下の記事で解説しています。

スペース内でご紹介していた掃除の依頼先のR社長

R社長のXアカウントはこちら


外注の前にそもそも仕事を無くす

そもそも、仕事を外注するのではなく、自動化などの仕組みで仕事自体を無くすのが良いです。

仕事自体をテクノロジーの力で無くします。 そのテクノロジーの代表格がスマートロックです。 スマートロックは魔法です。

私は民泊運営でスマートロックを使ってました。すごく良いです。絶対に使ってください。スマートロックのおかげで、多くの業務が一気に減ります。ついでにセキュリティも大幅に向上します。

告知1: 100冊(約18万円相当)をご購入で1時間のコンサルを提供

普段はコンサルは行っていないのですが、今回の出版を記念して特別にやろうと思います。

  • 物件が決まっていて収支計画を詰めたい方

  • 差別化戦略やマーケティングで相談したい方

など、1時間の個別オンラインコンサルをお引き受けします。
ご希望の方は私のX(旧Twitter)のDMへご連絡ください。

※Amazonで一度に100冊買えない場合は、30冊×3回、10冊×1回などで合計100冊にするなど、工夫していただければOKです。

※DMでは事前にヒアリングを行い、明確なゴール設定をしてから1時間コンサルを実施します。


告知2:2月1日にセミナー登壇します(@浅草)

ポンコツ鳩子さん主催のセミナーが2月1日に浅草で開催されます。

当日は、より踏み込んだ戦略をお話しする予定です。懇親会では、**民泊業界の“グレーな実態”**や、違法物件への対処法など、オフレコ気味のお話もしやすいかもしれません。

以下の投稿から


おわりに

最後に少し雑談を。私が久しぶりに「松屋」に行ってソーセージエッグ定食を食べたときのこと。

490円でお腹いっぱいになるあの感じは、日本ならではの“すごい企業努力”を感じます。

海外旅行でその国の人が普段食べているローカルフードを味わいたいように、外国人ゲストの中には「地元の人が食べる牛丼や定食を食べてみたい」という方もいるかもしれません。

民泊のゲストから「近くの美味しいお店を教えて」と聞かれたら、牛丼チェーンなんかを紹介してみても喜ばれるかもしれませんね。

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