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一億総活躍社会のハピネスの規律
つまりである。人間が幸福だと思えるのは、純粋にその対象から得られた益を所与としている状態である。これは精神活動においてもそうであるので、日中は何か仕事なりの社会的な組織に所属し、日が落ちるまで天命のようにそのJOBに従事することで、得られる益の所与は、この500年間プロテスタンティズム精神と資本主義の著書で述べられてきた。
逆説的に言えば、日中になにか所属せず、政治的な参加もできず、一日のうちに帰結する天命もなければ、それは神がアダムに与えた罪を、なにひとつ解決できずに、死ぬしか無い状態なのである。
しかしカルヴァン主義では死ぬ人間ははじめから決まっている、予定されている。なにをしても無駄だ。
何をしても無駄。生きていることが無駄だ。
だからせめて死にたくないから、神に向かって、神の喜ぶようなことを天命として、JOBを作った。それがネットワーク化すると、近代資本主義が予期せずできああがってしまったのだ。
このハピネスの規律は、つまり死にたくないという理性誤診だけでしかない。
罪を少しでも軽減できることがそのJOBをによって可能ならば、それはハピネス幸福であろう。