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skebが10億でバイアウト / 同人の産業構造変化の兆し

喋った:

絵師に主にすけべ絵を依頼したりするサービス、skebが10億円であの有名な実業之日本社にバイアウトされたぞと。
これは創業者のツイートですね。

私は流行と見るや、clubhouseにすぐさま言及、
シリコンヴァレーの限界をも喝破してみせたお目が高い人間でありますから、これにも言及していく訳です。

米国とかではコミッションといって、普通にファン交流会的なの、まぁ日本だとコミケとかですかね、
ここでも好きな絵師にお金を払って絵を頼むとかが割とあるようで、
でも日本だとスケッチブック、つまりこのスケブってのが名前の由来かなと思うんですが、
スケブ渡して書いて下さいね、無償、という光景があったんですね。

でそこもお金になる筈だと開始して、
でも日本だとクリエイターの地位とかそこまで高くないしとか、
クリエイター個人にお金を払う文化根付かないだろう……とか言われて来ましたし、
事実私もお金になるのかなぁ、という実感が湧いてなかったですね。
いやもっと言うと今も個人的には依頼しないかなあと思ってるので、旧来の価値の者は放っておき、
見えてなかった、新しい価値を持つ者を掘り出したという所が凄いのでしょうね。

開始した当初は売上げ30万だーと言っていたのが2年ちょっとくらいでここまで来た、といった事で、
ここまで来るのに成長する中で色々な転換期もあったみたいですが、
ことごとく初めのコンセプトを捨てず、絵を描くクリエイター主導のルールやUIを徹底して来たという印象が
ありました。
まぁ善意みたいに成り立ってるサービスが、クレーマーみたいので一気にクソ環境みたいになるって割とあるあるですし、
そこはアメリカの例にならって、クリエイター イズ ゴッド、くらいでやった方が良いだろうと。
これが成功するかはまさに尊重された絵師っていうのが、果たしてどれほどの魅力を持っているかってのに
尽きるかと思うんですが、こうして10億のバイアウトまで漕ぎ着けられたという事で、
まさしく絵師の魅力の凄さを信じ、徹底した結果だなぁと。
今では他のサービスなんかも似たようなコミッションサービスを始めたりして、
でもプレスリリースが多いからでしょうかね、一番成功してるのはこのskebという印象ですね。
ベンチャーが志とやり方で世を渡って見せたという、最近とみに耳にしない景気の良い、
胸がすくようなお話だと思います。

さっき新しい価値の人を掘ったのかなぁと言いましたが、そこはそうだと思うんですが、
まぁそれに吊られて、大山鳴動するという事も御座いまして、
世間を見渡すといつの間にか、有料サロン、それにクラウドファンディングや支援……パトロンサービスなんていう、
日本で根付くのか? なんてのが普通に少しずつ圏域を広げてる事に気付きますね。
むしろ置いてかれてるのは俺の方か、なんて気分に。

このうちクラウドファンディングだけは自分もちょっとお金を出して、ちょっと語れる出来事があったりするので
また別に語りたいのですが、というか過去にもう語ってたりしてますが、
で、我がフッドたる、同人エロゲでも一つ面白い構造変化みたいな出来事を目にしましたよと。
前半は知ったかぶりしたいクソ意識高いビジネスマン向けという事で、
これからの後半はもうちょっとコアな事です。

https://ci-en.dlsite.com/creator/4710/article/431896
(URL消されるかも)

もんむす・くえすとは2011年に発売されて以来、Mでコアめな性癖で売れに売れ、
2015年にRPGツクール製の[もんむす・くえすと ぱらどっくす]に移ってからは売上げも好調、
今みたら定価3000円、DLsiteとFANZA合わせたダウンロード数が4万DL超えとなっておりましたが、
まあ純粋に売上げ計算したら……とか指折りしちゃうよね、分かる。

でこの作品は、色んな有名でHな絵を描かれるほうぼうの絵師さんに、ゲームで使う絵を発注しているんですが、
そこで此度見たのが、このskebを利用したシステム。
記事中では「提携」とさえ呼んでおりますね。

ずばりskebにはこの、もんむすくえすとに絵を描かれてる絵師さんも依頼受け付け中……みたいにして看板を出されておる訳ですが、
当然個人的な依頼としては、もんむすくえすと・シリーズのあのシチュで……みたいにお願いされる事も多かったと思われるんですね。
そこでいっそ、もんむすくえすと側でも対応したら良いじゃないと、声明発表みたいになったのが今回ですね。

つまり、お前は個人的な依頼として、提携絵師さんにもんむすくえすとシリーズのシチュをお願いしたらええ、
そして”もんむすRPG本編での使用を希望します”という文章を添付すれば、
その絵、シチュを利用したHシーンをゲーム本編で作るかも、という事ですね。

ええ。
これ凄いなって思って、だって普通……というか、今までゲームに使う絵って、絵師さんにお金を払って発注してきたかと思うんですが、
それが見たい人がお金を払って依頼して、その絵をまぁ言葉は悪いが、タダで使ってやるぞ、って事なんですよね。
記事中のニュアンスとしては、むしろ作者さんのビジョンをそっちに寄せていかなきゃいけないから
あんまり長くテキストは書けないし、絶対書くとは限らないし、短めになるかもって触れてるので、
あくまでファンサービスって扱いみたいですが。
この姿勢も良いですね。

もんむすくえすとシリーズの知名度あってこそだと思いますが、ここまで来ると、
今までお金を払ってゲームに使う絵を発注していたのが、むしろあっちから絵が来るという、
立場逆転するのだなぁという、産業構造の変化みたいのも感じましたし、
その状況になって、それをやろうっていう気持ちもちゃんと変化に対応していて、うん……
こういう例があるなら同人エロゲもまだまだ繁栄して行きそうかな、って思いました。

実はかく言う自分も少し似た例でゲームに使うH絵を調達した事がありまして、
今の所の最新作、[ありすの乳頭エロトラップダンジョン]
https://twitter.com/becomegame/status/1110119537582587904

では、もう2年以上前になるのですが、まず絵師さんが個人的に依頼されてた絵を描いてたんですね。
でまぁ絵師さんと仲が良いものですから、そういう話も知ってた。
なんなら絵もちょっと見せて貰ってた。
で、このH絵がことごとく性癖が集中したもので、あ、これならまとめれば一本作れるじゃないと。
もちろんそれ以前の経緯、そもそもなんで依頼が発生したかというと、私が未遂に終わったエロCG集企画としてお願いした
絵を公開してたらそれを見た人が依頼したから……とかゴチャゴチャした馴れ初めはあるのですが、それはともかく。

個人的に絵を依頼してたクライアントさんにもお話をして、許可を頂いて、
その使用分についてはまぁ言うならタダでゲームに使わせて貰ったのですよ。
タダで10枚とか、相当な量のH絵が手に入ったぞと。
お返しとしては、まぁこれも先程のもんむすくえすとと同じ形なんですが、
貴方の頼んだシチュがテキストも追加される、ゲームになる、そういう事で打診した覚えがあります。

もちろんそうなると絵師さん的にはあんま旨みが無いだろうなって事で、
足りない絵とか、追加の絵をお願いして、その分のお金をお支払いしたいのですが。

っていうのを、
[スゴロクでぶっかけ、心理破壊STG やがて1万DLへ]
https://www.youtube.com/watch?v=6QJxBZ6CNRg

という時にもお話したんですが、この動画で語ったサークルさんは他にも、
CG集としてまず発売し、それから別サークル扱いでゲームにも使用して発売する? っていう事をされておりますね。

エロゲとしてはやはりH絵というのがメインで御座いますから、
それを何とか低コストで獲得したい、出来ればファンも巻き込んだサービスに出来たら三方良し。
skebから始まった話がそういう所に至った所で、このお話はお開きでございます。


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