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tipsよりも技術、技術よりも思想を学ぼうの話

こんにちは、コンサル転職の中の人、「コン転」です。

現在、事業会社などで勤務されていて、未経験でコンサル業界に行きたい方(就活生含)を主な読者の対象にして、noteを投稿しております。

今回は、tipsよりも技術、技術よりも思想を学ぼうというテーマについてpostさせていただきます。

コンサル未経験で若い転職活動中の方や就活生から、
「上司とのコミュニケーションにおけるtipsは何かありますか?」
「チャームはどうやって学ぶことができますか?」

などと聞かれることが増えました。

彼ら・彼女らの、より良いコンサルティングサービスの提供のために
何かしらのスキルを磨こうとしているその姿勢は極めて良いものだと思います。

しかし、本noteの結論を先に言ってしまいますが、
それらのtipsを学ぶのではなく、その根本の思想を学ぶべきです。

というのも、いわゆるソフトスキルと呼ばれる領域は、その性質上具体事例で語られることがかなり多いです。
膨大な具体事例を1つずつ学ぶことができない(=学習効率が悪すぎる)ため、
思想を学び、その思想に忠実になりましょう。

本noteを少しでも良いと思ったら、noteやTwitterでシェアいただけますと幸いです。

Tipsと技術と思想の関係性

先に本noteで記載するtipsと技術と思想の関係性について明らかにしておきます。

思想が最上位階層にある概念、技術がその下の階層にある抽象事象、tipsがその下の階層にある個別事象としております。

例を用いるならば、
思想:プロフェッショナルマインドを持って仕事をしようと思う心・観念
技術:自分がプレゼンをするつもりでスライドを作成する
Tips:スライドで表記揺れをさせない。キーメッセージとボディの関係性に違和感がないかを確認しながらスライドを作成する。強調したいことが一目でわかるかを確認しながらスライドを作成する…etc
などです。

以上を前提に次章以降で説明していきます。

どうしてtips・技術を学ぶのではダメなのか?

Tipsを学ぶことがダメな理由としては、2つあります。
①tips習得者にとって、学習効率が悪いから
②tipsをもとに、tips習得者が当初想定されていたものとは違う技術・思想を生み出す危険性があるから

1つ目は、冒頭でも説明した通りです。
Tipsと呼ばれるものは、仮にコンサルティングの文脈に閉じても、かなり多くの種類があるかと思います。
その星粒の1つずつを学んでいく、かつそれを具体の業務で実践していくのは無理があります。

2つ目については、tipsベースで学ぶ(=ボトムアップで学ぶ)ことで、当初tipsを教えた人が意図していないような技術・思想にtips習得者が辿り着いてしまうことを指摘しています。

先ほどの例を用いると、
(*先ほどの例
思想:プロフェッショナルマインドを持って仕事をしようと思う心・観念
技術:自分がプレゼンをするつもりでスライドを作成する
Tips:スライドで表記揺れをさせない。キーメッセージとボディの関係性に違和感がないかを確認しながらスライドを作成する。強調したいことが一目でわかるかを確認しながらスライドを作成する…etc)

仮に、tipsの中の「スライドで表記揺れをさせない」をtips習得者が習得したとします。

この場合、tips習得者がこれのみを学んでいた場合は、(その人が意識しない限りは)「キーメッセージとボディの関係性に違和感がないかを確認しながらスライドを作成する」や「強調したいことが一目でわかるかを確認しながらスライドを作成する」などを自身で理解することができません。なぜなら、tips習得者は「自分がプレゼンをするつもりでスライドを作成する」ということを学んでいないからです。

さらには、tips習得者の誤謬によっては、「スライドで表記揺れをさせないのは、上司が発表する時に発表しやすくするため」と、間違って技術を理解してしまう可能性すらあります。こうなってしまうと、tips習得者が「自分がプレゼンをするつもりでスライドを作成する」という技術を学ぶまでにかなり時間がかかってしまいます。
(*最近では、習得するようなtipsのみを記載するような書籍がかなり多くなっており、その弊害が表出しているのかなと思います。書籍を出す方はその意味での責任を持って欲しいところです)

技術を学ぶのがダメな理由としても、上記と同様です。
「自分がプレゼンをするつもりでスライドを作成する」という技術の思想を技術習得者が学んでいない場合は、例えば、思想を「周りから評価されようと思う心・観念」などと勘違いしてしまうことがあります。

チャームを学ぼうとすることの弊害(コラム)

結論ですが、特にチャームを学ぼうとすることをやめてください。
チャームというものの定義について、とても良いと感じたものを昔twitterで見させていただきました。
(2023年7月15日現在では鍵アカウントであるため、ツイートをそのまま引用することは控えます。出典を明記すべきである場合は個別でご連絡いただけますと幸いです。)

一部を引用しますが、その方は、チャームの定義として「打算なき自己開示と感情表現」としておりました。

チャームについては、私も本定義を採用しておりますが、この定義に基づくと、チャームというものを意図的に表現することは不可能です。(厳密には、打算がある状態で表現することが不可能という意味ですが、打算というのは損得を勘定することであるので、チャームを学ぼうとしている方の意図では表現することはできないため、「意図的」と記載しております)

また、チャームは、相手が自分の「自己開示と感情表現」をどう認識するかで、その効力が変わってきてしまいます。つまり、チャームがあるかないかを判断するのは全て相手なのです。

ある人Aさんとある人Bさんがいたとして、AさんとBさんが同様のチャームを感じさせうる行為を行った場合でも、Aさんに対してはチャームがあると思われて、Bさんに対してはチャームがなく、単に不快だと思われるケースももちろんあります。

チャームというのは、ある種の理不尽さを持ったものです。コンサルタントの方はそれに頼る前に、必要な思想を全て学び、技術やtipsレベルまで落とし込んで理解してください。

まとめ

今回は、tipsよりも技術、技術よりも思想を学ぼうというテーマについて話しました!

要は、自分の能力を向上できる期間が有限である以上は、tipsレベルを学ぶというボトムのアプローチではなく、まずはトップとなる思想を学びましょうという話でした!

面白いと思った方は、noteやTwitterなどでシェアしてください!

それでは!

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