芸は一生死ぬまで稽古忘れるな

今日は佐藤昇一さんの記事を読まさせていただきました。

努力しても報われないという言葉を目にしたときはちょっと気持ちがトーンダウンしてしまいましたが、たぶんそんな言葉を聞いたとしても、やり続けたいと思うのが天才なんでしょうね。

僕は歌舞伎の世界はわからないのですが、父親が瞽女の研究をしていて、よく近くに住んでいた高田瞽女杉本キクイさんの所に連れて行ってもらいました。子供の頃なのでよく覚えていないのが残念と思うところなのですが、父親の死後、残された瞽女研究の書物を読んで瞽女という生き方に興味を持ってしまいました。

瞽女は三味線を弾く盲目の旅芸人で、昔は幼くして失明する女の子は瞽女になるか按摩になるかの選択を迫られます。

キクイさんは6歳ぐらいに失明して、杉本マセという親方の元に行き瞽女の道に進んでいきました。

この記事のタイトルにした「芸は一生死ぬまで稽古忘れるな」とはマセさんの言葉です。

ご紹介の記事に出てくる天才の方々は、みなこの言葉通りの生き方をしてきたのではないでしょうか。

杉本キクイさんも天才で、黄綬褒章を取った一流の芸人でした。芸を死ぬまで忘れなかった方だと思っています。

偉業を成し遂げたキクイさんですが、いつもひとさまのおかげで何とか生かしてもらっているという謙虚な姿勢をわすれなかったそうです。

僕は漫画を描きながら、アニメーションの背景スタッフをやっているので、この瞽女を漫画やアニメーションにして、多くの人に伝えていきたいと思っています。