「お見通しな件」 こども園をつくる仕事をしています。vol. 23
こども園づくりはハード整備の事業ですが、実はハード整備をするための地元調整が、大きな仕事のひとつだったりします。
仕事の趣旨としては「子どもの教育、保育をするこども園を作って受け皿を増やす」ことや「人数の少なくなったふたつの施設の統廃合をセットでする」ことをします。
今ある幼稚園や保育園を「社会福祉法人や学校法人に移管(民営化)」したりもします。
そうすると、地元から「役所が幼稚園潰しに来たんか!」と怒られたりします。(ちゃんと伝わってないと特にやばいことになる)
こども園=幼稚園+保育園、みたいな感じなので、幼稚園が機能としてなくなるわけじゃないけど、ありようも変わるし、園の名前自体変わるので無くなるといえば無くなるし、存続してるといえば存続してるし、考え方と切り口によるんですよね。
昨日はとある地域の地元団体の女性代表者さんとお会いしてお話をしていました。
こども園の整備を進めようとしている公立園に、ずっと深く関わってこられた方で、喫茶店で2時間半、そもそものこの地域の歴史から、園がどんな人に支えられてきたか、地域や家族の形がどう変わってきたか、地域・地域の子どもたちに関わる人たちがどれだけ努力をされてきたかを聞かせていただきました。
その上で
「あなたたちも仕事をがんばって、家族を支えているんだから、がんばらないといけないわね。でもとにかく身体は大事だから、食べ物に気をつけて、お風呂もね、シャワーだけじゃなくてちゃんとお風呂に入って疲れを取るのよ。家族は大切だから、特に奥さんには、ご飯作ってくれてありがとう、とか、いつも助かるよ、とか、ちゃんと声をかけてあげないとね。そういう声かけてるの?かけてないんでしょう?ひと言でいいのよ。」
という言葉ももらったりして。
さらに
「あなたたちが話をしに来るということで、お話の内容はだいたい察しがついています。あなたたちも仕事だから進めていきたいことは分かるけれど、ただ目標だから進めるのじゃなくて、きちんと地域のことを知った上で進めてほしいと思ってお話をしました。これまで、地域の意見を聞こうとして誠実にやろうとしているのも分かるので、みなさんの意見を聞きながら話をしていきましょう。ただ早くやろう、としてはだめよ。」
と言っていただき、お見通し感すごかった…。
くしくも朝の課内ミーティングで、「事業のスピードアップ」が話題にあがっていました。
スピード感も大事。
ただ、やはり地域の方々の意見を広く深く聞かないといかんだろ、いろんな意見聞いたら決めにくくなるけど、でも丁寧にやらねば、という話をしていたところでした。
あらためて背筋が伸びたという感じ。
「これ、奥さんに買って帰ってあげなさいね。」
と渡された焼き菓子セット。
自宅に持ち帰り、
「本日カクカクシカジカで家族を大事にということで、いつもありがとうございます。」
とお渡しさせていただきました。
役得だな。(^^)