帰国してからのお仕事①-5
どうもべちおです。
研修生活3日目を迎えた僕の1日のスケジュールはだいたいこうだ。
8:00 出勤してお店掃除
9:00 事務作業
10:00 キッチンとして仕込み
11:00 LUNCH OPEN
15:00 CAFE TIME スタート (アイドルタイム)
16:00~17:00 わからないところなどの質問を他のマネージャーに聞きまくる
帰宅となる。
午後出勤のときは15:00からこの流れが始まると思ってくれていいと思います。ただこのレストランがスポーツバーの一面もあるので、夜になるとサラリーマンや海外の方でごった返しの状態になるので、どちらかというとビアガーデンで働いている感覚の方が近いのかもしれない。
基本的には女性スタッフが多く、男性スタッフといえばキッチンかあとは副店長とCさん、そして僕くらいだ。だから女性スタッフにちょっかいをかけてくるお客さんも多い。むしろ毎日といっていいと思う。
だから、本来の男性マネージャーの役割というのはそういうお客さんがいないかの監視的な部分が大半。歩く防犯カメラと言えばわかりやすいだろうか?ちなみに女性スタッフ達自身もかな〜〜り気が強い方たちばかりなので、自分たちでうまく対処してくれたりと本当に本当に助かっている。
僕はまだまだ研修の身でキッチンから出てフロアに立つまでには少なくとも1ヶ月はかかる。でもオープンキッチンなので料理を作りながらもお客さんの動向は常に見ることができるし、なにより他のマネージャーの動きがずっと観察できるので、すごく有意義に感じることができた。
そしてキッチンにいる時の密かな楽しみがあって、、ここのキッチンの形状が横にズラーっと長いキッチンで、簡単にいうと海外ドラマでよく見るピザ屋さんのカウンターやサンドウィッチショップのサブウェイのカウンターの3倍位くらいの長さと思ってくれると少しはイメージできるかなと思う。
お客さんから注文が入るとまず、注文が印刷されたシートが印刷される、それを受け取ったデシャップ(DISH UP)というポジションのスタッフがキッチンの一番端っこにいるセクションのスタッフまでそのシートを渡すのだが、その方法が、キッチンの天井付近にワイヤーがクリップと共に張ってあり、そのクリップにシートを挟んで、その端のスタッフまで投げてスライドさせるという物。注文専用ジップラインみたいなことだ。
一番端でそのジップラインでオーダーを受け取ったら料理を作り、バケツリレーの要領で盛り付けをし、最後にはまだデシャップに戻ってそこで初めてキッチンから料理がお客さんに向けて発射される。これがこのキッチンの流れなのだが、このジップラインを投げるのがとにかく楽しい。一番最初はコツが掴めず、全長7〜8メートルあるワイヤーの半分くらいでシートが止まってしまうのだが、コツを掴み始めると終点までスパァァァアアンッ!!と決まる。
どんだけ忙しくてテンパっていても、これが決まると一度頭の中がリセットされて、忙しさが忙しさと感じられず、テンパることも少なくなった、気がする。
キッチンスタッフの多くはスリランカ人などの留学生が多い。彼らは本当に明るくて、めっちゃうるさいし女好きだ。だけどだからこそ女性スタッフにちょっかいを出してくるふざけた客なんて見つけた時には遠くからでも大声で注意し、ちょっかい出した男が全員の注目を受け、恥をかくというなんだかよくわからないがブーメランのような役割も果たしている。
そしてなにより彼らはめちゃめちゃ仕事ができる。日本語で書かれたマニュアルを理解し、そのレシピを暗記し、しっかりお店の味としてめちゃめちゃうまいものを作る。
まかないでだってその力は遺憾無く発揮される。まだ20そこそこのスリランカ人の男の子がまかない用に作るスリランカカレーは僕が今まで食べたカレーライスの中でもトップレベルに入ってくるほど美味しい。
めちゃめちゃ辛いのだけど、その中にご飯と合わさった時に生まれる甘さを感じられたりする。そしてそのまかないに使われる材料は仕込みで出た、本来はそのまま捨てる切れ端や、スジ、野菜の切れ端などだ。
むしろ彼らがスリランカカレーの専門店を構えてくれたら、すぐにでも食べに行きたい。それくらい美味しい。
中には英語もできるスタッフがいたりするので、英語の勉強のためにも英語で会話したりするのだけど、英語力高い人ほど日本語の習得も早い。なにかコツがあるのかもしれない。。。ていうか絶対頭が良い。日本に来てる留学生や、コンビニで働いている外国人の人たち見てて本当に頭がいいんだなって毎回関心するもの。
ディナーの営業が終わり、ある程度片付けをすると最後に椅子をテーブルにあげてこの日の営業は終わる。
帰りは終電ギリギリになることもあったのでCさんのススメで途中から自転車通勤を始めた。
研修期間も1ヶ月頃を迎えた時、統括部長が店にやってきてアクの強い関西弁で僕のことを呼んだ。
「そろそろ慣れたやろ?ほな、いきなりで悪いねんけど、来月から渋谷に異動や」
つづく
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