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【未来の景色を想像する】2030年、AIと"会話する本"の世界

こんにちは。生成AIエバンジェリストのべちこです。

先日、本屋でいろいろな本を眺めながら歩いていた時に、ふと「本を読むときに、生成AIを活用することが前提となったらどうなるんだろう?」と考えました。

あくまで妄想でしかありませんが、私が想像した未来の読書体験をイラストとストーリーでまとめてみたいと思います。


未来の読書風景

本屋へ入る女の子、ユウカ

青空が広がる春の午後、町を歩く一人の女の子、ユウカは、ふと足を止めた。古びた看板に「BOOK STORE」と書かれた小さな店が目に入ったのだ。その看板の暖かさに惹かれ、ユウカは静かに扉を開けた。中は少し狭いが、心地よい木の香りと本のページをめくる音に包まれていた。

本屋での出会い

棚を眺めながら歩いていると、ひときわ目を引くカバーの本が目に止まった。タイトルは「星の記憶」。美しい星空を描いたイラストに、ユウカの心はひと目で奪われた。しかし、手に取って値札を見つめ、少し迷う。買うべきか、買わざるべきか。

AIマークの本

ふと、カバーに目を移すと、小さなアイコンが目に入った。それは「AIサブスク本」対象であることがわかるマークだった。ユウカは知っていた。これを使えば、ただ本を買うだけではなく、AIがその内容を解説してくれたり、関連する動画を見せてくれたり、著者に直接質問しているかのようなインタラクティブな体験ができるのだ。ユウカは胸を躍らせ、その本をサブスクリプションで手に入れることに決めた。

AIがガイドしてくれる読書体験

購入の手続きを済ませると、AIアシスタントがユウカに話しかけてきた。「こんにちは、ユウカさん。『星の記憶』の世界へようこそ。」柔らかな声が響き、彼女はスマートフォンの画面に集中した。まずは本の概要をAIが丁寧に説明してくれる。時折、星空の映像が流れ、まるで自分が宇宙を旅しているかのような気分にさせられた。

著者AIと対話・理解度チェック

ユウカは読み進める中で、どうしても理解しにくい部分があった。そのとき、AIに質問を投げかけると、まるで著者自身が語るかのように、深い洞察とシンプルな例を交えて説明してくれた。難しい箇所が徐々にクリアになり、物語の奥深さがより鮮明に感じられる。

読み終えたあと、AIはユウカに理解度チェックを提案してきた。「短いテストをやってみませんか?」と。そのテストはただの問題ではなく、物語の背景や登場人物たちの気持ちに寄り添う問いかけで、ユウカは楽しみながら自分の理解を確かめていった。正解するたびに、胸の中に達成感が広がり、物語の登場人物たちともっと親しくなれたように感じた。

もっと本を好きになるかもしれない

本を読むことが、ただの文字の並びを追う行為ではなくなった。AIの手助けのおかげで、ユウカは以前よりも深く、そして楽しく物語を理解することができた。彼女は心の中でふと思った。「これなら、もっとたくさんの本を読みたくなるかも。」

外に出ると、夕暮れの光が町をオレンジ色に染めていた。ユウカは微笑み、本を抱えたまま家へと向かって歩き出した。これからも本との新しい冒険が続くことに、彼女は胸を弾ませていた。

こんな未来の読書風景を想像しました。いかがでしょうか?

すでに、生成AIを活用すれば、テキストの要約や、テキストを動画やイラストにすること、テキストを元に生成AIと対話することはできる時代になりました。PDFになっている本を手に入れれば、同様のことができるでしょう。

人によっては音声で聴くほうが好き、という人もいます。自分が言葉に出さないと頭に残らない、という人も。もっと自由に自分に合った読書の方法を選べるようになれば、本との出会いもより楽しくなるんじゃないか、と思っています。

AIサブスク本はどんなことができるか?

これもあくまで想像ですが、実際にこんな機能があったら嬉しい、と思ったものを挙げてみます。

1. AI著者との対話機能

本を読み進めて疑問に思うことがあれば、AI著者と会話できます。AIが本の内容を深く理解して読者の質問に答えるだけではなく、より詳しく知りたい内容については他の本の内容も紹介してくれます。

難しい概念も、対話形式で理解を深められます。もちろん、「この部分をもう少し詳しく説明して」「具体例を挙げて」といった要望にも、本の内容に基づいてAIが応答してくれるのです。

もしかしたら本に書かれていない裏話や、執筆時の想いなども聞けるかもしれません。

2. 推し解説機能

著者だけではなく、オプションで推しの芸能人や好きなキャラクターが答えてくれる機能も面白いかもしれませんん。この機能があれば、推しと話したくて本をたくさん読んじゃいそうです。

3. 動画解説機能

Youtubeの解説動画のように、図やイラストで解説してもらった方が理解しやすい人もいます。本の内容を元にした簡単な解説動画も選択できると嬉しいですね。

4. 翻訳機能

もちろん何か国語にも対応している翻訳機能も欲しいです。アメリカで発売された本が気になれば、翻訳本の出版を待たずに先に読めるようになりそうです。お気に入りの本で英語を勉強したい、というニーズにも対応できますね。

5. クイズ形式の理解度チェック

時間をかけて読んだのに、本の内容を忘れてしまうことってありませんか?もし、章ごとや、読み終わったタイミングで本の内容についての簡単なテストをしてくれたら、ずっと頭に残りやすくなるはずです。

6. お気に入り箇所共有機能

本を読んで自分に刺さったところや気になったところは、付箋をはったり、マーカーで線を引いたりしませんか?そして、他の人はどんなところに線を引くか気になりませんか?

マーカー共有をONにすると生成AIがマーカーを引いた場所を学習する、他の人がどれくらいどの文章にマーカーを引いたかわかる機能があれば、人気のある文章はどこか、よくわかるようになるかもしれません。

別の本で過去に自分がマーカーを引いた文章があれば、その類似点を教えてくれたりすると、「自分はやっぱりここに興味があるんだ」と自己発見にも繋がるかも。

まとめ:未来の読書体験

本屋さんで思い描いた妄想をまとめてみました。1つ1つの機能や体験は、今ある生成AIですでに体験しているかもしれません。今でも、PDFがあれば概要を生成AIに聞くことはできるし、有名な本であればYoutubeに解説動画は転がっています。

しかし、使いたい機能を持つツールを探し出さなければいけませんし、Youtubeの解説動画も有名な本に限られます。

どんな本でも、1つのツールでこれらのことができるようになれば、大きく読書体験は変わっていくのでは、と思いました。

もちろん、著作権の問題や、プライバシーの問題は多く残されています。が、それはそれとして、実現できるかもしれない未来を語ってみるのも面白いな、と思いまとめてみました。

(追記)
上のことを考えているうちに、もしかしたらけんすうさんがかなり近いサービスを検討中かもしれません。リリースが楽しみです。

本日のイラストプロンプト

本記事の見出し画像は、文中にも使った著者AIと会話しているシーンです。

生成AIから出力されたイラストは正方形でしたが、見出し画像はAdobe Fireflyで拡張しました。

ストーリーイラスト内で似た雰囲気の女の子を出すのが難しかったです。

見出し画像のプロンプト

In a cozy, nostalgic bookstore, a hologram of the book's author appears from the pages, interacting with Yuuka, a young girl with semi-long brown hair, wearing a sailor uniform. The holographic figure is projected in mid-air above an open book, and Yuuka looks up in awe as she engages in a conversation with the author. The atmosphere of the wooden shelves and soft light surrounds the scene, blending a sense of nostalgia with futuristic technology as the hologram glows with a soft, ethereal light in contrast to the warm tones of the bookstore.

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