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SmartHRのすべてのタッチポイントにコミュニケーションデザインを。 〜チーム体制2021
SmartHRのbebe(@watabebe)です。
コミュニケーションデザイングループでマネージャを担当しています。
さて、2021年からコミュニケーションデザイングループ(略してコムデ)の体制が大きく変わりました。
2020年1月には4名だったチームが、2021年1月時点では8名にまで増える中で、課題が生じてきたためです。
そして現在も新たな仲間があつまり続けており、現在は9名、業務委託・派遣メンバーを含めると総勢15名にまで増えました。
それでも引き続き採用は強化していまして、面接等でチームの体制どんなです?と質問を受けることも少なくありません。
そこでこの記事では、ご興味をもってくださる方々に向けて、我々が変更した体制と今後について簡単にご紹介できればと思います。
また我々と近い業務を行うデザインチームの方々のご参考になれると嬉しいです。
3つの役割に分けたユニット体制
2020年までは人数が4人と少人数だったこともあり、マネージャーが1人、メンバー3人というひとつのチームでした。
2021年1月からは次の3つのユニットに分けています。
・Visual-comm ユニット
(ビジュアルコミュニケーション ユニット)
・Direct-comm ユニット
(ダイレクトコミュニケーション ユニット)
・Brand-comm ユニット
(ブランドコミュニケーション ユニット)
今回の分け方の基準としては
・強みのスキル
・関わる制作領域の特性
これらが近いメンバー同士が連携しやすくなることを想定し、構成しました。
各領域(例:マーケ、セールスなど)の制作物量もその時々で異なれば、必要な制作物次第で求められるスキルも異なるため、連携しやすいチーム分割の基準を設けることもなかなか簡単ではありませんが、今は比較的うまく連携できているようです。
2021年6月現在の体制
体制を変更した背景
背景 1. 「グループ内で相乗効果を生む連携をつくるため」
コムデは、これまで7名がまったく異なる役割・領域で、それぞれに案件を担当している状態でした。
マーケティングのWeb領域、マーケティングの紙媒体や映像領域、CS領域、セールス領域、ノベルティなどのアイテム領域(弊社は特に多い)といったように比較的はっきりと担当領域が分かれています。
元々、自分の次に2人目のデザイナーとして nam さんが入社してきたときに、この領域分担体制は始まりました。
領域をはっきりと分けることで、業務の分担でお互いが見合ってスピードが遅くなることを防いだり、制作依頼する人が誰に何を頼めばいいかわかりやすくしてスピードを出せるようにするためです。
この領域分担体制は少人数のころは動きやすさがありましたが、個々人でバラバラに稼働しているため、制作で相談したい場面はあっても、7名の中の誰に聞けば良いのか、判断するのに迷うこともありました。
そこで、小さな単位のチームを作り、その中での協働を増やすことで、お互いの業務を把握する、相談しあえる関係を作るといった相乗効果を作れないかと考えました。
背景 2. 「メンバーの業務に目が届かなくなってきたため」
まったく異なる役割・領域で活動する7名のメンバーがそれぞれ異なる領域でフル稼働すると何が起きるのか。
恥をしのんで書きますが、僕が一様にメンバーみなさんの仕事ぶりを把握することが難しくなっていました。
これ以上新たに人が増えたときに、ただでさえ難しくなっていた「メンバーの適正な評価」ができなくなることを懸念し、マネジメントラインを分けることも同じく必要となっていました。
各ユニットの役割
では実際にどのように3つのユニットに分けたのか、それぞれの役割を製作事例と併せてご紹介します。
■ Visual-comm ユニット
主にビジュアル表現が重要となる領域を担当するのが、Visual-commユニットです。
マーケティング領域の、不特定多数の方が目にするサイトや動画、紙媒体などの制作・施策を中心に取り組んでいます。
サービスサイト
サービス紹介パンフレット
サービス紹介動画
OOH広告
イベントサイト
■ Direct-comm ユニット
不特定多数を対象としている Visual-comm とは対象的に、お客さまとの直接的なコミュニケーションを対象としているのが、Direct-commです。
主にセールス・カスタマーサクセス領域において、営業資料やオンライン学習コンテンツなどに取り組んでいます。
営業資料
ebook
ユーザ向け学習コンテンツ
(SmartHR スクール)
イベント・オウンドメディアなどの
アイキャッチ画像
■ Brand-comm ユニット
さいごに、Brand-commユニットです。
ブランドを「SmartHR らしさ」とすると
・「SmartHRらしさ」をモノに落し込み具体化する
・「SmartHRらしさ」を仕組み化してSmartHRのデザイン全体の品質を向上する
これら2つがBrand-commの役割です。
具体的には、ノベルティやインナーツールを通して”らしさ”を体現し、 誰でも品質を保ち”らしさ”を表現できるようにするためのデザインシステムの構築などに取り組んでいます。
ノベルティ:人事労務カレンダー
社内用のコミュニケーションツール
SmartHR Design System
(公開しているのでぜひご覧ください)
ユニット横断して柔軟に連携もしてます
3つのユニットで分かれているものの、俺たちはこの領域しかやらねえぜ、と閉じることはもちろんありません。
規模の大きめなイベントなどで物量が多く多岐に渡る制作が必要なときや、自分の興味のあるプロジェクトがあれば、気軽に声をかけあってユニットを横断して連携しています。
ユーザミートアップの制作では
コンセプト・キービジュアルをデザイナー全員で検討したあと、
イラスト・Webサイト・ノベルティと担当分担
コーポレートサイトリニューアルでは
アートディレクション、外部パートナーのディレクション、動画制作などを各ユニットからメンバーが参画して制作
先日さめまる(@samemaru)が執筆した『記者会見から見るインハウスデザイナーの担当領域 - SmartHRの場合 -』での関わり方も、まさにユニット横断して制作に関わった事例の一つです。
コミュニケーションデザインによって
これからもSmartHRの活動を引き立て、後押ししたい
われわれコムデは、誰がSmartHRに触れたどの瞬間であっても「SmartHRらしくポジティブに感じられる顧客体験」をつくりたいと考えています。
例えば、営業資料を読んだとき、名刺を受け取ったとき、サービスサイトを見たとき、請求書を手にしたとき、どのタッチポイントもすべてSmartHRの体験の一つですから、どこで体験を切り取ってもSmartHRらしくポジティブな顧客体験であるべきです。
そのために、我々は大小・社内外で扱うもの問わず、どんな制作物でも高い品質でSmartHRらしい制作を続けてきました。そしてこれからも、忙しくても、どんな状況であっても、なんとかして作り続けていきたい。
SmartHRのブランドを体現し続けることが、サービス・会社全体の活動を引き立て、後押しするために我々が果たすべき貢献と考えているからです。
僕らはそんな活動をこれからも続けていきたいのですよね。
新体制をさらに進化させるために
この3ユニットに分けた新体制により、今後の組織基盤を構築できたと思います。
とはいえ、この半年の中でもすでに現体制では解決の難しい課題もわかってきました。
現在のメンバーは、いわゆるデザイン制作だけに閉じず、時にディレクション、コーディング、撮影、イラスト制作など、領域を越えて広い範囲で制作に携わっています。
しかし最近では、施策数の圧倒的な増加や、広くステークホルダーを巻き込んだ推進を必要とする規模のプロジェクトが増え、これまでのように1人で手広く対応してしまうと、数件業務を抱えるだけであっという間に手一杯になってしまうことが増えました。
そして手一杯になり制作を止めてしまっては「すべてのタッチポイント」における顧客体験に穴が空いてしまいます。
そこでこの状況を打開し、コムデのクリエイティビティを最大限に発揮するために、既存のデザイナーポジションに加えて「ディレクター職」などの新たなポジションの募集をスタートしています。
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■ 大規模プロジェクトをリードし制作の管理・進行を牽引するポジション
・制作ディレクター
・コミュニケーションディレクター
(一つの求人票の中で分かれています)
■ ユニットメンバーと連携し、より制作の品質を高めるポジション
・コミュニケーションデザイナー
・Webデザイナー
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実はさっそく今月、社内での動画制作ニーズが特に高まっていることから、動画領域のディレクター(@sfilmmakerpics)もジョインしてくれました。(待望!)
デザイナーがデザインに集中し、越境していた役割を専門に担うプロフェッショナルを迎え入れた新しい体制で「すべてのタッチポイントにコミュニケーションデザイン」を実現し続けたいと考えています。
共感いただけた方いらっしゃったらぜひお話だけでもしませんか!(切望)
おわりに
コムデは、デザイン領域はもちろん、個々人のスキルを活かして色々取り組んでいるグループでもあります。
これらを見てピンときた、なんだかおもしろそうじゃあないか、と思って頂けたみなさま。
カルチャーマッチ、ドンピシャかと思われますので、お気軽にご連絡をお待ちしてます。🙋🏻♂️
私のTwitter(@watabebe)
おわり