簿記談義|三分法のせいで日商3級のハードル上がってない?
僕は大学に入ってすぐ、独学で簿記を始めて、そこから簿記の魅力にどっぷりとハマっていき、税理士の簿記論・財務諸表論を受験するところまで来ました。
大学生活の大半を簿記に捧げてきた僕が、簿記の学習の中で感じたことや考えたことを吐き出していこうと思います。
今回は簿記三級をテーマに話していこうと思います。
大学3年後半くらいになってくると、就職活動のために日商簿記3級を視野に入れる学生が増えてきていました。
僕の周りでも何名か挑戦していて、とても嬉しかったです。
結構僕を頼ってくれる方も多くて、色々と相談に乗ったり、質問に答えたりすることもあったんですが、その中でダントツに多かった質問が「三分法」に関するものでした。
中でも一番多かった嘆きの声が「この仕訳なんの意味があるん?」「シイクリクリシ……?」みたいな、機械的な勉強に偏った結果に生まれる「だからなんなの?」という声でした。
一応毎回説明はするんです。
これは期中の間は、買った分はその買値で「仕入」に入れて、売った分はその売値で「売上」に入れておくだけで良くて、それぞれの期間で余った分は「繰越商品」に書いてあるから、決算のときに今期の余り分だけ調べれば、前期の余り分も一緒に使って足し引きするだけで売れた商品の原価分が簡単に分かる上に、それと「売上」を引き算すれば利益もすぐ出せるし、在庫管理にも役立つとっても便利な管理方法なんだよって。
大体こうやって説明すれば納得してもらえますけど、こういう考え方って簿記一級の勉強の中で出てくる単一勘定で管理する方法に出会ったときとかに、いろいろな管理方法と比較してやっと理解できるものだと思うんですよね。
でもそんな話、簿記三級のテキストで扱えるわけがないから、機械的に仕訳を覚えてねーみたいな説明しかできない。
これじゃみんな分からないし、嫌いになっちゃいますよね。
実際ここまで書いてあることを読んで、簿記って難しいな、私には無理だなってなってる人も少なくないと思うんですよ。
僕自身、3級をやってるときは理解出来てませんでしたし。
僕もまだまだ完璧ではないので、今も色々な教材で毎日勉強し続けていますから、教材に対してとやかく言う権利はないんですが、初心者に寄り添う方法として、これは難しいので丸覚えしましょう!という方向性ではなく、これは難しいのでちゃんと説明しますね!という方向性をとっていくように、もっと流れていってほしいなと思います。
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