フェイスデザインと私
電車のなかで、シワのない年配女性を見かけたのが、
今から20年前のこと。
そんなことはすっかり忘れていた現在の私は、
ただ、ただ、自分の老化スピードが、
もう少しゆっくりにならないものか。
すでに、刻まれつつある口周りのシワを、
なんとか改善できないものか。
もっと言えば、
自分のミテクレを、もう少しマシに、
出来ればキレイにできないものか。
そう思って、参加した、3か月の
「自分で自分をキレイにする」プログラムだったのですが、
講座が終わっても、まだ、もっと続けたい気持ちが残ったのは、
前述「キレイになる方法へ」に記した通りです。
そして、講師を育てる「養成講座」で、
美顔についての「フェイスデザイン」のコースをとった私は、
再び、自分の顔を直視することになりました。
というのも、
この美顔のメソッドは、セルフケアするものだからです。
毎日、コツコツ続けることで、
自分なりの美を目指していく。
そして、当然ながら、自分の顔を、
じっと見る時間が、ほんの少し増えることになりました。
ほんの少しずつの変化なので、
毎日見ていて、魔法のように、あっという間に変わる、
ということはないのですが、
それまで、あまり見ないようにしていた、
老化を認識するのが嫌で、見るのを避けていた自分の顔を、
イヤでも見る習慣が出来たわけです。
もともと、そんな苦行を、やってみようと思ったのは、
このフェイスデザインをやることで、
ビックリするくらい、美しく変化した受講生たちの例を、
いくつも目にしたからでした。
顔がひとまわり小さくなっていたり、
鼻筋が通って、目がぱちっとしていたり、
頬のたるみがなくなったり、
エラがすっきりラインになっていたり、
シワが薄くなっていたりする人たちが、大勢いたのです。
3か月の受講で、私の気にしていたマリオネットラインも、
少し、改善してきたように見えました。
でも、まだまだ。
もっと、なんとかなるような気がする。
養成講座を受け始めた私は、
受講生のときには気が付かなかった、
肌と体の深い関係を知るようになったのでした。
それを知ることによって、
美肌の秘訣を理解するようになりました。
さらに、毎日、自分の顔を見つめることで、
段々と、慣れてきたのか、
見ること自体が習慣化されて、当たり前になってきたのか、
私の顔の、今の状態を、受け入れられるようになってきたのです。
自分の顔を受け入れる。
当たり前のことのようで、
なかなか難しいことです。
理想と現実の違いを、
ハッキリと知ることになるからです。
思春期の頃に、自分は美しくない、と軽いショックを持って受け入れたときとは、
また違った種類のショックを、
今度は、私は老いてきているのだ、という重いショックを、
認めて、受けとめて、受け入れることが、自然とできるようになってきた気がします。
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