春一番
雪が解けて川になって
流れてゆきます
土筆の子が
恥ずかしげに顔を出します 「春一番」/作詞 穂口雄右
キャンディーズの歌のごとく
人里だけではなく
標高3000メートル級の
ロッキーマウンテンの雪も解け始めました
小川のせせらぎから
小さな滝つぼを経て
大河に流れてゆく様子を
標高1120メートルにあるキンバリーでは
顕著に観られます
スキー場のリフト乗り場当たりの
Trickle Creek
を手始めに
小川は規模を拡大し
Mark Creek に流れ込み
Mark Creek の水流は
やがてMarysville Fallsへ
そして
St. Mary Riverへと流れ込む
Cheery Creek の清流も
St. Mary River にたどり着き
のち
Kootenay Riverと合流しアメリカの国境を越え
モンタナ州に流れ込んでゆく
キンバリーからアメリカ国境までは車で約1時間半
モンタナ州の他にもアイダホ州にも近く
ワシントン州にも2時間もあれば
ボーダーラインにたどり着くことができます
日本人の感覚だと
全ての河川は海に流れ出ると思いがちですが
Trickle Creek の水流はアメリカのどこかに消えて行き
いつかまた別の川と合流したり
湖にたどり着いたりしているだけで
大海を見ることはありません
常識というのはあまり当てにならないものですね
しかし、穂口雄右さんの詩(うた)は
カナダの春にも
ちゃんとはまってます
コロナの冬は忘れて
“出かけてみませんか?”
【text by Shinobu from Canada】
村田しのぶ Shinobu Murata V. 愛知県蒲郡市生まれ。豊橋市で学生時代を過ごし24歳の時、家出同然でカナダに渡る。その後勢いでカナダ人と結婚。15年後に力尽き離婚。レストラン、パブ、コーフィー・ハウス、ゴルフ場のラウンジ等々、17年間続けた自営業に終止符を打ち、現在は地元のカレッジなどで日本語・日本文化のインストラクターをしたり、スカイプで世界各国の生徒さんに日本語をレッスン中。趣味の音楽で知り合ったトランペッターとBC州にあるロッキーマウンテンの麓の小さな町キンバリーに在住。