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二世帯住宅の歴史と課題

ヘーベルハウスが提唱二世帯住宅

二世帯住宅は、日本の住宅文化において独特の進化を遂げてきました。
その始まりは1975年、旭化成のヘーベルハウスが「二世帯住宅」という言葉を生み出し、親世帯と子世帯が同居する新しい住まいの形を提案したことに遡ります。
当時、核家族化が進行し、都市部への人口集中や住宅事情の変化に伴い、親子が適度な距離感を保ちながら同居できる住まいのニーズがありました。共働きも増えた時期ですね。

完全分離の二世帯住宅誕生

ヘーベルハウスは、1階を親世帯、2階を子世帯とし、玄関や水回りを分ける「完全分離型」の二世帯住宅を提案。これにより、プライバシーを確保しつつ、経済的なメリットが生まれました。
でも、近くにいながら接点がないのもよそよそしくて気持ち悪くないですかね?
そうなんです。度々ブームになりますがすぐに下火になる理由がそこにあります。

10年周期二世帯住宅ブーム

しかし、二世帯住宅には課題も存在します。生活リズムや価値観の違いから、世帯間の摩擦が生じることも少なくありません。
簡単に言えば上手くいかないんですね。
そのため、二世帯住宅は約10年周期でブームと沈静化を繰り返していると予想されています。

世帯人数が減っている

実際、二世帯住宅の調査では、30年前は同居開始時の平均人数が5.5人だったのに対し、3現在では3.5人に減少しています。
これは二世帯住宅と呼ぶのでしょうか?
計画的な両親現在+同居ではなく、片親+心配or介護同居というパターンが増えていそうです。

成功する二世帯住宅のカギ?

二世帯住宅を成功させるためには、事前の十分な話し合いや生活空間の設計、そしてお互いの価値観やプライバシー、生活スタイルへの理解が不可欠です。
でも、近くにいたら見たくないものが見えるし、聞きたくないものが聞こえちゃいますよね。
うちは上手くいった!という反論もありそうですが、それは多くの屍の上に建ったレアケースかも知れません。
建築は絶対ルールではなく確率論と自己責任です。

おすすめはサザエさん型

景気が悪くなると増える二世帯住宅ですが、商売抜きにして、アリかナシかで言えば止めることをおすすめします。
但し、奥様方の同居などサザエさん型の二世帯は可能性があると思います。
避けられれば避けて、良い関係を築いていきたいですね。

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住まい創造研究所
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