A piece of rum raisin - 第3ユニバース、第3話 島津洋子、2008年9月9日(火)
第3ユニバース:接続
第3ユニバースと呼ぶマルチバースのひとつで極超新星爆発が起こった。それは第3ユニバースの地球の属する銀河系からはるか離れた銀河団で起こったもので、生じたガンマ線バーストは方向がそれていたために、その銀河系にも第3ユニバースの地球に住む全生物、人類にも影響はなかった。ところが、あまりにも大きな爆発であったために、時空のゆらぎが生じた。第3ユニバースの軸がぶれた。その際に、物質的な影響は極微であった。極超新星爆発の瞬間的なエネルギー放出は非常に短時間に行われ、それが物質的影響を免れさせた。
しかし、第3ユニバースに隣接する第1、第2と第4ユニバースに第3ユニバースの軸が触れた。4つのユニバースは、第3ユニバースの軸がぶれたために、非常に近接した。あまりに近接したために、まるで、雲から海面に突然現れる竜巻のように、各ユニバースの極超ブラックホールは、ワームホールを介して他のユニバースのホワイトホールに連結してしまった。
こうして、通常なら同一ユニバースの中で成立するブラックホールからホワイトホールへの物質/エネルギーの循環が、異なるユニバース間で始まった。この現象はこれが最初でもなく、最後でもない。悠久のビックバンの開始以来、分岐したユニバース間での物質/エネルギーの循環は、各ユニバースの物質/エネルギーの均衡を保っていたのだろう。
もちろん、Massを持つ物質は、シュバルツシルト半径の内側で、ブラックホールの潮汐力により、素粒子レベルまでバラバラになる。そして、別のユニバースに出現し、そのユニバースの構成原子を新たに作り上げるのだ。
ブラックホールを通って、ホワイトホールから出てくるものの中にはバラバラにならないものもある。それはデータだ。データは質量も何も持たない。データはブラックホールの潮汐力では破壊できない。
太古の昔から、何百億年まえだろう?知性が、知識が進んで、自らの物質に依存する実体を消し去ってしまった種族がいた。彼らは純粋知性体と呼ばれた。彼らは、元々、ひとつの種族ではない。順次、物質という自らの存在を消し去ることが出来た数々の惑星の種族が、純粋知性体に進んでいった。進む?それが、人間の矮小な概念の進化だとは言えない。単に、進んだのだ。そして、彼らは、データセットそのものだった。
純粋知性体は、ユニバースにあるブラックホールからホワイトホールへの道を移動した。彼らは、時間軸さえも超越しているので、そのユニバースの中の過去から未来へも移動した。そして、ユニバース間のブラックホールからホワイトホールへのワームホールの道が連結されると、別のユニバースにも移動した。
しかし、それは、純粋知性体だから可能なこと。通常は別の実体を持った生物のたかが知性データなどはワームホイールを通じての移動はできない。
しかし、ある星系で、数テラ電子ボルト以上のエネルギーが瞬間的に開放され、ガンマ線が発生し、電子・陽電子の対生成、対消滅が起こり、その近傍に知性ある生命体がいる時、その生命体の記憶・知性データは、偶然の事故的に純粋なデータ、ある種の下位の知性体のような形で、ワームホールを通じて、同一宇宙の別の場所・時間軸へ、或いは、別のユニバースの別の場所・時間軸へ弾かれてしまうことも起こる。
今回の極超新星爆発は各ユニバースを連結した。
しかし、数テラ電子ボルト以上のエネルギーが瞬間的に開放される現象はまだ起こっていない。まだ。
もしもそれが第3で起これば、その影響は、第3ユニバースの幾多の銀河団に生息する生物の思念・記憶を第1、第2、第4ユニバースに飛ばしてしまうだろう。
どうしてそのような現象が具体的に起こるのかは、検証する必要があるだろう。だが、生息する生物の思念・記憶がデータとして圧縮され、パケット通信のような形で、第3ユニバースから別のユニバースへとダウンロードされてしまうのは確かだ。
数テラ電子ボルト以上のエネルギーが瞬間的に開放される現象は、フランス・スイス国境にある欧州原子核研究機構(セルン)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)で2008年9月に起こった。
A piece of rum raisin - 第3ユニバース
第3話 島津洋子、2008年9月9日(火)
第1話 プロローグ、2008年9月8日(月)
第2話 神岡鉱山、2025年9月8日(月)、第三ユニバース
第3a 話 セルン、概要(写真集、イラスト)
第3b 話 セルン、概要(写真集、イラスト)
登場人物
【第3ユニバース】
宮部明彦博士:1971年生、2008年37歳、高エネルギー加速器研究機構(KEK)
加藤恵美博士:1971年生、2008年37歳、東京大学宇宙線研究所
森絵美博士 :1971年生、2008年37歳、高エネルギー加速器研究機構(KEK)
島津洋子博士:1971年生、2008年37歳、CERN、加速器開発主任研究員
小平一平教授:1958年生、2008年50歳、東京大学宇宙線研究所
湯澤研一博士:1971年生、2008年37歳、宇宙航空研究開発機構(JAXA)
アイーシャ :1971年生、2008年37歳、CERN、加速器開発研究員
岬麗子 :1976年生、2008年32歳、日経サイエンス契約のジャーナリスト
中野さん :KLMのキャビンアテンダント
【第1ユニバース】
宮部明彦 :1970年12歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
加藤恵美 :1978年20歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
森絵美 :1979年21歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
島津洋子 :1979年21歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
小平一平 :1983年35歳の時第3ユニから記憶転移、1986年38歳
湯澤研一 :1983年25歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
アイーシャ :1983年25歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
岬麗子 :1983年20歳の時第3ユニから記憶転移、1986年23歳
極超新星爆発:2025年、ガンマ線バーストでの全種の滅亡
極超新星爆発(第1、第3ユニ):2025年、ガンマ線バーストでの全種の滅亡
極超新星爆発(第2、第4ユニ):2025年、ガンマ線バーストの目標から地球は逸れる
ヰタ・セクスアリス(Ⅰ)雅子 総集編1
ヰタ・セクスアリス(Ⅰ)雅子 総集編2
ヰタ・セクスアリス(Ⅰ)雅子 総集編3
シリーズ「ヰタ・セクスアリス(Ⅱ)- 第4ユニバース」
シリーズ「A piece of rum raisin - 第1ユニバース」
この第1のユニバースは、第3ユニバースと同様、登場人物たちが何もしなければ、ペガスス座IK星という星の極超新星爆発で、ガンマ線バーストが飛来し、地球の種の大量絶滅が起こる世界です。(第2、4はガンマ線の飛来から免れます。その経緯は、第1ユニ「第7話 スーパー・スターフィッシュ・プライム計画」に書いてあります)
話はややこしいのですが、このシリーズ「A piece of rum raisin - 第1ユニバース」は、第2、第4と同じく、1970年代の設定で、第2に記憶が転移するのは、2010年の第1ユニバースの登場人物という話。
もともとの話は、セルン(CERN、欧州原子核研究機構)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)に2008年に起こったヘリウムのクエンで、膨大なガンマ線が発生し、電子・陽電子の対生成、対消滅によって、偶発的に第3の登場人物の記憶が第1に転移したことから始まります。これは校正中。
シリーズ「A piece of rum raisin - 第3ユニバース」
2025年のペガスス座IK星の極超新星爆発で、いったんは地球の種の大量絶滅が起こりますが、2010年の第1ユニバースの干渉により、第3の登場人物の記憶は、2025年から2010年に引き戻されます。
第2話 神岡鉱山、2025年9月8日(月)、第三ユニバース
とまあ、このシリーズはこういう具合。
恋愛小説が、SFになってしまったという。
登場人物
●アメリカ、NYPD、監察医務局
ノーマン :NYPDの警視、森絵美の捜査担当
マーガレット:ニューヨーク市監察医務局監察医、医学博士、森絵美の捜査担当
●フランス、洋子関連
島津洋子(第二): 仏モンペリエ大学の法学教授、1952年生まれ、1986年34歳
ピエール:仏モンペリエ大学の洋子の同僚
ジョン :ピエールの友人の米国人。フランス外人部隊の退役軍人。
●アメリカ、ハワード&ニック探偵事務所(ジョンの紹介の探偵事務所)
ハワード:アイリッシュ系白人男性、身長180センチ
ニック :黒人男性、身長200センチ
マリー :秘書、白人金髪女性、日本語を話す、捜査情報収集
●ビル・ゲイツ(第一、第二):マイクロソフト創始者
ビル・ゲイツ(第二):第一、第二での洋子たちの資金源。1955年生まれ、1986年31歳
●日本【第2ユニバース】
森絵美 (第二ユニ):1979年21歳転移、1985年27歳の時NYで射殺、死亡
神宮寺奈々(第二ユニ):1979年21歳転移、1986年28歳の時絵美の記憶が転移、二つの人格
宮部明彦(第二ユニ):1970年12歳転移、1986年28歳
加藤恵美(第二ユニ):1978年20歳転移、1986年28歳
●日本【第1ユニバース】
宮部明彦 :1970年12歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
加藤恵美 :1978年20歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
森絵美 :1979年21歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
島津洋子 :1979年21歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
小平一平 :1983年35歳の時第3ユニから記憶転移、1986年38歳
湯澤研一 :1983年25歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
アイーシャ :1983年25歳の時第3ユニから記憶転移、1986年28歳
岬麗子 :1983年20歳の時第3ユニから記憶転移、1986年23歳
●日本【第3ユニバース】
宮部明彦博士:1971年生、2008年37歳、高エネルギー加速器研究機構(KEK)
加藤恵美博士:1971年生、2008年37歳、東京大学宇宙線研究所
森絵美博士 :1971年生、2008年37歳、高エネルギー加速器研究機構(KEK)
島津洋子博士:1971年生、2008年37歳、CERN、加速器開発主任研究員
小平一平教授:1958年生、2008年50歳、東京大学宇宙線研究所
湯澤研一博士:1971年生、2008年37歳、宇宙航空研究開発機構(JAXA)
アイーシャ :1971年生、2008年37歳、CERN、加速器開発研究員
岬麗子 :1976年生、2008年32歳、日経サイエンス契約のジャーナリスト
中野さん :KLMのキャビンアテンダント
極超新星爆発:2025年、ガンマ線バーストでの全種の滅亡
極超新星爆発(第1、第3ユニ):2025年、ガンマ線バーストでの全種の滅亡
極超新星爆発(第2、第4ユニ):2025年、ガンマ線バーストの目標から地球は逸れる
タイムライン
★第1話 絵美の殺害1、米国東部時間、1985年12月7日、9日、10日、ニューヨーク
森絵美殺害日:
●NYタイムズスクエア
●NYPD、ノーマンのオフィス
1985年12月7日(土)午前11時米国時間
1985年12月8日(日)日本時間
森の母への殺害連絡:
1985年12月7日(土)米国時間
1985年12月8日(日)日本時間
NYPD、NY検死局
●モルグ
1985年12月8日(日)米国時間
1985年12月9日(月)日本時間
森の母から明彦への連絡:
●森良子からの電話
●島津洋子への連絡
1985年12月8日(日)米国時間
1985年12月9日(月)日本時間
洋子のNY入り:
●NYPD、ノーマンのオフィス
1985年12月10日(火)午前米国時間
1985年12月11日(水)日本時間
森の母のNY入り:
1985年12月10日(火)午後3時米国時間
1985年12月11日(水)日本時間
★第2話 絵美の殺害2、米国東部時間、1985年12月11日、ニューヨーク
明彦のNY入り:
●ケネディ国際空港
●ペニンシュラホテル
1985年12月11日(水)午前8時米国時間
1985年12月12日(木)日本時間
洋子たちとノーマンとの面会日
1985年12月11日(水)午後1時半米国時間
1985年12月12日(木)日本時間
★第3話 絵美の殺害3、米国東部時間、1985年12月11日、ニューヨーク
●NYPDノーマンのオフィス
●ニューヨーク主任監察医事務所
●絵美のコンドミニアム
洋子たちとノーマンとの面会日
1985年12月11日(水)午後1時半米国時間
★第4話 絵美の殺害4、1985年12月11日、絵美のドミトリー
●第3話 絵美の殺害3、P.2
●第3話 絵美の殺害3、P.3
●絵美のコンドミニアム1、1985年12月11日
●絵美のコンドミニアム2、1985年12月11日
●ヒンクリーとブッシュ家の関係
●ジョン・ヒンクリー
●ケースクローズド?
シリーズ「A piece of rum raisin - 第2ユニバース」目次
【殺害】
第1話 絵美の殺害1、1985年12月7日、9日、10日、ニューヨーク
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18599867
第2話 絵美の殺害2、1985年12月11日、ニューヨーク
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18609549
第3話 絵美の殺害3、1985年12月11日、ニューヨーク
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18840054
第4話 絵美の殺害4、1985年12月11日、絵美のドミトリー
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18844107
【絵美と洋子】
第5話 洋子・シンガポール1、1986年7月4日(金)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18858402
第6話 洋子・シンガポール2、1986年7月4日、5日
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18859513
第7話 絵美と洋子
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18865276
第8話 洋子・シンガポール3,1986年7月6日(日)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18860837
【純粋知性体】
第9話 絵美と絵美、純粋知性体、絵美と奈々
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18854959
【転移後】
第10話 誘惑、1986年10月10日(金)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18030702
第11話 転移、1986年10月11日(土)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18031055
第12話 交代、1986年10月11日(土)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18031223
第13話 デート、1986年10月11日(土)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18031397
第14話 買い物、1986年10月11日(土)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18037202
第15話 融合、1986年10月11日(土)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18042821
第16話 渡航、1986年10月12日(日) 第ニユニバース
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18061956
第17話 第一ユニバース、2010年
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18114186
第18話 洋子1、1986年10月20日(月)、モンペリエ、フランス、第ニユニバース
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18517396
第19話 洋子2、1986年11月11日(火)、ニューヨーク、第ニユニバース
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18558021
第20話 洋子3、1986年11月14日(金)、ニューヨーク、第ニユニバース
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18594352
マルチバース、記憶転移、陽電子、ガンマ線バースト
https://franklloyd.muragon.com/entry/38.html
メグミちゃんの「ガンマ線バースト」の解説
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