エレーナ少佐のサドガシマ作戦（１）～（５）
エレーナ少佐のサドガシマ作戦（１）～（５）
エレーナ少佐のサドガシマ作戦ピックアップ
● 佐渡ヶ島落下傘降下
アデルマン、アナスタシア、それにソーニャ准尉は、50名の降下隊員と共にグライダーの改造型イリューシン-32に乗り込んだ。
全長24.84 m、全幅35.8 m、全高5.0 mの横長寸胴の機体だ。貨物の積み降ろしを容易にするために横ヒンジを支点として機首部と機尾部が横に回転して開くようになっている。今回は60名弱の人員輸送なので、機尾部が横に回転してそこから搭乗できる。今回の降下は、選抜されたロシア軍女性兵士２百名を輸送するため４機のイリューシン-32で佐渡ヶ島に向かう。
「大尉、この丸みのない四角い機体はなんですか？航空力学に反してませんか？カッコ悪いったらありゃしない。でも、機体が木製じゃなくグラスファイバー製だから多少はいいかな？」とアナスタシア。
「文句をいうんじゃない。燃料無しで巡航速度300キロ、巡航最大高度4,000メートル行けるんだ。ウラジオと佐渡ヶ島の距離は約800キロ。沿海州沖までアントノフ72に牽引してもらう。その後は高度を上げてジェット気流に乗り、佐渡の妙見山上空２千メートルで降下開始。螺旋降下でスヴェトラーナ・アニータ准尉の２隊が妙見山山頂のガメラレーダー基地を、我々２隊が航空自衛隊佐渡分屯基地を制圧する。なんだ、アニ―、まだ不満があるのか？」
「やっぱり、これ、鉄の棺桶っぽいのですけど？」
「だから、何度も言うようにそもそも鉄なんか使ってない。昔は木製だったが、今は、カーボン繊維とグラスファイバー製だ。デジタル化もステルス処理も施してある」
「任務を辞退できませんよね？」
「敵前逃亡で軍法会議、銃殺刑だな」
「イヤだなあ・・・」
「アニー、小官が背負って降下してやるぞ？」
「そんな、親亀子亀じゃあるまいし」
操縦席からパイロットが「アデルマン大尉、降下まで15分！」と言ってきた。「諸君、降下まで15分だ。各自、装備再点検。いいな、何度も言うように自衛隊駐屯地の横、佐渡市営スキー場の斜面に降りる。私とアナスタシア少尉のチームが正面ゲートを制圧、ソーニャ准尉のチームが駐屯地側面だ」
「大尉、本当に駐屯地のフェンスは高圧電流も流れてなくて、軍用犬もいないんでありますか？」とアニーがアデルマンに聞く。
「わが方の諜報の報告はそうだ。CCDカメラはあるが」
「だいたい、最新鋭レーダー基地で、ロシアなら周辺10キロは緩衝地帯を作って、一般人、部外者の立ち入りを禁止しますよね？基地自体も警備が厳重じゃあないですか？」
「日本国は平和ボケだ。ウラジオから佐渡ヶ島までたったの783キロ。沖縄本島と台湾の距離711キロとどっこいどっこいだ。ロシアだったら、侵略を恐れて防備を固める。それが日本は航空自衛隊のレーダー監視部隊80名しか駐屯していない。レーダー部隊だぞ？戦闘部隊じゃないんだ。信じられん」
「日本人っておバカなんですか？」
「軍事の面では大変おバカだ。他の面ではスゴイのになあ。矛盾した民族なんだよ」
「その日本人と我々は結婚しちゃうんですか？」
「それは各自の自由意志だ。私は相手を決められているが・・・小野一尉というんだそうだ。エレーナ少佐の相手は鈴木三佐というらしい。我々の担当の両津中学校以外の学校の指揮官と副官も同様らしい」
「少佐も言われておりましたが、なぜですかね？私は自由に相手を選べるのに？」
「ウラジオからの指示である」
「捕虜には一般人も含まれていて、指揮官、副官以外は一般人との交流も自由。指揮官、副官は自衛隊員の相手が指定されている・・・う～ん、アニ―、わかんないわ」
「ウラジオの参謀本部が何を考えているのか、私もわからん。第一、参謀本部の上は、エレーナ少佐のお父上のジトコ大将だぞ。いくら、娘が日本人とのハーフだからといって、自分の娘を日本人と国際結婚させるつもりか？わけがわからん」
「大尉、ひとつお聞きしてもよろしいですか？」とアニ―。
「なんだ？うるさいな。降下10分前！なんだ？アニ―？」
「日本人男性は、ロシア女の性欲を満足させられると思います？」
「・・・オマエ！くだらんことを聞くな！」
「ああ、そうですよね。経験がない人に聞いても無駄か」
「貴様、銃殺刑にする！」
エレーナ少佐のサドガシマ作戦（１）
●ロシア連邦軍、東部軍管区司令室
●女性軍人ハニートラップ作戦
●侵攻前夜、サドガシマ作戦、人員配置
●女性兵士の任務の意図
●アデルマン大尉の欲求不満
エレーナ少佐のサドガシマ作戦（２）
●改造型イリューシン-32、グライダー
●日本人との性行為も含まれるのでありますか？何人とでも？
●お尻を突き出しますから、大尉がバチンバチン叩いて下さい
●大尉、この姿勢って、ベッドの上では無理ですわ
●私が受けで、大尉が攻め、というのも無理
●私もやってもらったら絶対に漏らしますよ！
●すごい機械だ。私も欲しい
●大尉もアニーも気が遠くなる
エレーナ少佐のサドガシマ作戦（３）
●佐渡ヶ島落下傘降下
●佐渡ヶ島空自分屯基地制圧
●佐渡市立両津中学校収容所
●両津中学校、職員室１
エレーナ少佐のサドガシマ作戦（４）
●両津中学校、職員室２
エレーナ少佐のサドガシマ作戦（５）
●両津中学校、職員室３
●両津中学校、校庭のテント宿舎
●校長室のエレーナのオフィス
●校庭のキャンティーン、アニーとヒロシ
シリーズ「エレーナ少佐のサドガシマ作戦」
シリーズ「アニータ少尉のオキナワ作戦」
登場人物
●東ロシア共和国
エレーナ ：東ロシア共和国、東部軍管区陸軍少佐
アデルマン ：東ロシア共和国、東部軍管区陸軍大尉
アナスタシア ：東ロシア共和国、東部軍管区陸軍少尉
アニータ ：東ロシア共和国、東部軍管区陸軍准尉
スヴェトラーナ：東ロシア共和国、東部軍管区陸軍准尉
土屋と本間 ：佐渡ヶ島島民、アニータとスヴェトラーナの夫
ソーニャ ：東ロシア共和国、東部軍管区陸軍准尉、
コリアン族（朝鮮族）のロシア人、
広瀬二尉の婚約者
カテリーナ ：東ロシア共和国、東部軍管区陸軍伍長
●自衛隊佐渡ヶ島空自分屯基地
鈴木三佐 ：航空自衛隊二等空佐、エレーナ少佐の婚約者
小野一尉 ：航空自衛隊一等空尉、アデルマン大尉の婚約者
南禅久美子 ：航空自衛隊二等空佐、防衛省防衛装備庁航空装備研究所
所属、尾崎・遠藤の同僚
羽生健太 ：航空自衛隊二等空佐、防衛省防衛装備庁航空装備研究所
所属、尾崎・遠藤の同僚
●自衛隊南西諸島守備統合部隊
紺野美千留 ：航空自衛隊三等空佐、自衛隊情報保全隊調査第２部、
内閣情報調査室出向、統合部隊指揮官
富田 ：公安警察、沖縄県の親中国反日本活動の調査担当、
紺野とチームを組む
卜井、藤田、佐々木：佐渡ヶ島作戦からのマスコミクルー
●自衛隊、先島諸島防衛水陸機動団
広瀬二尉 ：東ロシア輸送船団に同乗する陸自水陸機動団の指揮官、
ソーニャ准尉の婚約者
畠山三佐 ：鈴木の同期、水陸機動団指揮官、広瀬二尉の上司
尾崎紀世彦：防衛省防衛装備庁航空装備研究所上級技師、ミノルの上司
比嘉美香 ：尾崎の恋人。石垣島出身の建築設計事務所勤務
遠藤実 ：尾崎の部下。防衛省防衛装備庁航空装備研究所技師
遠藤早紀江：遠藤実の婚約者、高校３年生
時任純子 ：氷川神社の娘、長女
時任直子 ：氷川神社の娘、次女
吉川公美子：小料理屋分銅屋の女将さん
後藤順子 ：高校３年生で傷害事件で中退、分銅屋のアルバイト
節子 ：高校２年生、分銅屋のアルバイト
田中美久 ：北千住の不動産屋の娘、元ヤン。大学１年生
●中華人民共和国、人民解放軍
楊欣怡少校：ヤン・シンイー、人民解放軍海軍所属、在日中国大使館武官
金容洙少尉：キム・ヨンス、人民解放軍海軍所属、日露のスパイ
●中華民国
蔡英文 ：中華民国総統
陳寶餘陸軍大将：中華民国国防部参謀本部参謀総長
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