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物理年表とメグミちゃんの独り言

 こんにちは。加藤恵美です。メグミちゃんです。1979年になりまして21才となりました。だけど、この私の灰色の頭脳に蓄えられているのは異世界の39才のおばさんの記憶。この世界、この宇宙の乙女の20才までの記憶と異世界の39才のおばさんの記憶が同居しているという変な女の子です。すみません。

 お茶の水女子大に通ってます。3年生になりまして、専門課程を学んでます。しかし、つまんない。そもそもですよ、異世界では素粒子物理学者だったんですよ、私。その世界では1971年から2010年まで生きてきました。あれ?まだ、向こうにも私はいるんだから、「生きてきました」という表現はヘン?まあ、ほとんど向こうの世界とこちらの世界は一緒で、あちらの本体(?)の体とこちらの類似体(?)の体はほぼ同じなんです。あ!実家の住所が同じなのに電話番号がちょっと違います。どこかで世界が分岐しちゃったんでしょうね。多元並行宇宙っていいますけど。

 あれ?なんの話でしたっけ?・・・そうそう、つまんないって話でした。理学部物理科の専門課程なんですけどね、ほら、私の知識って2010年の物理学の知識じゃないですか?それが、1979年の物理学を学んじゃっているんで、教科書なんて2010年では古本屋に行けば発見できる古色蒼然とした書籍なんですよ。2010年では完全に否定されている理論がどうどうと書いてあったり、2010年では証明済みの理論が仮説扱いだったり。それを知らないふりをして学習し、試験を受ける、これ苦痛っていいません?私が講義を代わってやりたいですわ。

 それとね、内緒ですけど、あちらでもこちらでも私って猛烈な肉食なんです。あちらじゃあ39才だったですから、だんだん性欲も収まってきたんですが、こちらで逆戻り。21才ですよ!21才!悶々としちゃいます。したいです。でも、39才おばさん+21才乙女の秘密な人類じゃないですか?そうそう、こちらの男の子に誘われて、アッハァ~ンしたりして、秘密がバレたり、男の子に恋しちゃマズイでしょ?それで、同じ39才おじさん+21才男の子の秘密な人類で明彦ってのがいるんですが、都合の悪いことに、むこうから、39才おばさん+21才乙女と39才おばさん+27才アラサーがこっちに来ちゃったんです。私と同じ39才おばさん+21才乙女の絵美さんは、清楚清純品行方正緻密怜悧氷のオンナだからライバルにはならないのですけどね。

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 記憶転移というのが起こる前から明彦は食(しょく)してしまったんですが、39才おばさん+27才アラサーも食(しょく)されてしまって、困った!実家に帰らず、明彦の家にほとんど入り浸りなんですけどね、39才おばさん+27才アラサーの洋子も金沢からの出張でホテルを使っていたのに、最近は明彦の家に泊まるようになっちゃいました。まさかね、夜中に廊下を四つん這いになって、明彦の部屋にしのんでいくなんて、見つかったら恥ずかしいですしね。そもそも夜這いは男性がするものですし、はしたないですわね。

 さて、その明彦が、2010年までの物理学界の年表を作ってくれまして。だって、1979年で知っていてはいけないことを開陳してはいけないじゃありませんか?この年表を見ると、1979年ではまだまだ秘密にしていないといけない物理学の発見がたくさんあります。気をつけないと。

 まあ、こんな話、本編ではできませんので、こっちで吐露して鬱憤を晴らしませんとね。オホホ。あ~、やりてぇ・・・

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☆1951年
 CERN(セルン)原子核研究所設立のためのヨーロッパ議会の設立に関す
 る最初の議決が行われる、仏名:Conseil Européen pour la Recherche
 Nucléaire)
☆1954年
 CERN(セルン)欧州12カ国の国際的研究機関として設立
☆1959年
 CERN(セルン)28Gevの陽子シンクロトロン(PS)完成
☆1973年
 小林・益川理論(小林、益川)
☆1974年
 ホーキング放射の存在を提唱(ホーキング)
☆1978年
 電弱相互作用統一理論と強相互作用理論QCDが、一括して「素粒子の標準
 理論」と呼ばれるようになった。さらに強電弱3つの力の「大統一理論」
 が提唱される。
 吉村ら、大統一理論にCP(粒子と反粒子の鏡映対称性) の破れを組み込
 み、ビッグバンから反物質消滅過程を経て、今日の物質宇宙形成へ至る
 道筋を示す。
☆1981年
 佐藤勝彦ら、大統一の相転移時にインフレーション(宇宙初期の急激膨
 張) が起きると提唱。
☆1982年
 アラン・アスペ、J. Dalibard、G. Rogerが共謀偏光子通信を取り除く
 ベルの不等式の偏光相関検定を行う
☆1983年
 神岡地下観測所が設立される
 神岡鉱山で共同実験の陽子崩壊実験(カミオカンデ実験)を開始する
 CERN(セルン)カルロ・ルビア、シモン・ファンデルメールとCERN UA-
 1の共同研究によりWとZの中間ベクトルボソンが発見される
 CERN(セルン)陽子・反陽子コライダーでWとZ粒子を発見
☆1984年
 グリーンとシュワルツ、「超紐の理論」を提唱。(湯川は、場の量子論
 の欠陥を克服するには、点ではなく広がりを考えなければならないと主
 張していた)
☆1987年
 大マゼラン雲で超新星出現、初のニュートリノ検出。
☆1987年
 カミオカンデ実験が世界で初めて超新星からのニュートリノバーストを
 捕まえる
☆1989年
 CERN(セルン)50+50GeV電子・陽電子コライダー(ラージエレ
クト ロンポジトロン)の完成
 Z中間ベクトルボソン共鳴幅により3つのクォーク-レプトン世代が示され
 る
 カミオカンデ実験が太陽からのニュートリノ欠損を観測する
☆1990年
 ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ。
 ウィッテンが「M理論」を発表。超紐理論の5つの要素がひとつの体系の
 異なる側面であると提唱。相対論と量子力学の整合性を共に要求すると、
 超紐理論は10次元時空でのみ成り立つ。したがって、我々の住む4次
 元時空は、10次元空間に浮かぶ4次元の膜宇宙であるとされる。
☆1991年
 スーパーカミオカンデの建設が始まる
☆1992年
 COBE衛星、CMB放射に微小なゆらぎを発見
☆1994年
 The CERNのLEARでのクリスタルバレル実験によりグルーボール(異種中
 間子)の存在が正当化される
 神岡に計算機棟が出来る
 カミオカンデで大気ニュートリノの天頂角依存を観測する
 スーパーカミオカンデのための空洞掘削が完了する
 CERN(セルン)陽子・陽子コライダー(LHC:ラージハドロンコライダー)
 の建設を決定
☆1995年
 神岡宇宙素粒子研究施設を設立
 スーパーカミオカンデが完成式典を行う 11月
 フェルミ研究所のテバトロンでのD0実験とCDF実験によりトップクォーク
 が発見される
☆1996年
 スーパーカミオカンデの本格観測が始まる
☆1997年
 高エネルギー加速器研究機構は、文部省高エネルギー物理学研究所・東
 京大学原子核研究所・東京大学理学部附属中間子科学研究センターを改
 組・統合して発足し、☆2004年(平成16年)4月1日、「国立大学法人法
 等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」の施行に伴い、大学共
 同利用機関法人として成立した。
☆1998年
 スーパーカミオカンデが少なくとも1つのニュートリノには質量があるこ
 とを暗示するニュートリノ振動の証拠を観測する
 スーパーカミオカンデによるニュートリノ質量の発見が正式に発表され
 る
☆1999年
 アハメッド・ズウェイルが原子と分子のフェムト化学に関する研究でノ
 ーベル化学賞を受賞する
☆2000年
 CERN(セルン)LEP2加速器の運転を終了
☆2001年
 スーパーカミオカンデに事故が発生し、半数以上の光電子増倍管がこわ
 れる
 サドベリー・ニュートリノ天文台がニュートリノ振動の存在を確認する
☆2002年
 カミオカンデの成果をもとに、宇宙ニュートリノ検出へのパイオニア的
 貢献により、小柴昌俊名誉教授がノーベル物理学賞を受賞する
 スーパーカミオカンデが部分復旧して、実験再開する
☆2003年
 JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、日本の航空宇宙3機関、文部科学省宇
 宙科学研究所(ISAS)・独立行政法人航空宇宙技術研究所(NAL)・特殊
 法人宇宙開発事業団(NASDA)が統合されて発足した。
☆2005年
 ブルックヘブン国立研究所のRHIC加速器でクォーク(非常に低い粘度の
 クォークグルーオン液体、おそらくクォークグルーオンプラズマ)が作
 り出される
☆2006年
 スーパーカミオカンデが完全復旧される。
☆2008年
 CERNの大型ハドロン衝突器でこの年に操業を始める予定となる。主な目
 的はまだ見つかっていないヒッグス粒子を探し出すことである
 CERN(セルン)LHC建設が完了し初のビーム周回に成功
☆2010年
 T2K実験の最初のニュートリノをスーパーカミオカンデで観測する
 CERN(セルン)陽子・陽子衝突実験を7TeVで開始。
☆2011年
 T2K実験が電子ニュートリノ出現現象の兆候を捉える
☆2012年
 CERNが大型ハドロン衝突器での実験ののち、標準模型のヒッグス粒子と
 一致する特性を持つ新たな粒子の発見を発表する
 CERN(セルン)ヒッグスボソンとみられる粒子をLHC実験で観測
☆2013年
 CERN(セルン)フランソワ・アングレール、ピーター・ヒッグスがノー
 ベル物理学賞を受賞)
☆2015年
 CERN(セルン)13TeVでの陽子・陽子衝突実験を開始
 ニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動現象の発見によ
 り、所長の梶田隆章教授がノーベル物理学賞を受賞する
☆2017年
 宇宙線研究所が中心部局となり、東京大学次世代ニュートリノ科学連携
 研究機構が発足する
☆2018年
 スーパーカミオカンデのフタを12年ぶりに開封し、6ヶ月の大改修を実施
☆2019年
 CERN(セルン)2年間加速器を停止しアップグレードを実施
☆2020年
 ハイパーカミオカンデ計画を開始
☆2021年
 CERN(セルン)実験再開
☆2026年
 CERN(セルン)HL-LHCプロジェクトによる物理実験の開始



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