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DJ業界の課題

僕はDJ業界の課題を10年前から様々なクラブオーナーや主要なイベント主催者、関係者、DJ達に訴えかけ、働きかけてきました。
それは人口動態を常に見てきたからです。日本の高齢化を見れば10年前から現在のクラブ業界の苦境は予測できましたし、これからますます難しくなります。

クラブにまだたくさんのお客さんが来ていた風営法が厳しくなる前にイベントを主催していた人達はその頃の成功体験やプライドを引きずっています。
僕は彼らに、高齢化や人口減で昔と同じようにイベントをやってもお客さんは少しずつ減っていくし、いま来てくれているお客さんも歳をとればどんどん引退していってしまう。自分達がいいパーティーをこだわって作ればいいとゆう時代は終わりました。だからオーガナイザー同士がこだわりを少し乗り越えあってみんなで協力できるようなムードを作りましょうとたくさんの人に伝え説得してきました。

ほとんどの人達はこうした点では理解をしめしてくれるのですが、次の段階の僕の提案に賛同してくれた人はほんの数人でほとんどの人は否定的な反応でした。

僕が大切だと思うことは主催者同士がお互いブッキングしあい、また一緒にパーティーをする事です。

そうする事でお互いのお客さんを紹介しあい、DJもお客さんもみんなが繋がっていき、ダンスミュージックとゆうコミュニティを大きくし、みんなのパイを広げる。
あの人が今日DJしてるなら僕も行こうとか、お客さん同士、こないだ仲良くなったあの子がイベントに遊びに行ってるなら夜遊びに行こう
みたいなムードやシーンをもっとつくりたいと思ったのです。

ただ残念ながらブッキングし合う、ブッキングされたらし返すみたいなムードをもっと作ってほしいとゆう僕の提案にほとんどのイベントの主催者やオーガナイザーから返ってきた返事は否定的なものばかりでした。
自分達はこだわりたいし、ブッキングしてもらったからブッキングし返すみたいな文化はないし、そんなことはしたくない。音楽的に妥協したくない。
とゆう返事がほとんどでした。

その事でずいぶんたくさんのクラブ関係者と熱くなって言い争いのようになってしまったこと、嫌われてしまった事もたくさんありました。

それでも僕がブッキングし合うべき、それが今後のDJシーンを救いよりよくするたった一つの道だと考える理由はこうです。

例えば海外のビッグアーティストのイベントは限られています。
イベントを任されたオーガナイザーは光栄なことだし、当然お客さんもたくさん来るので出演できるDJもたくさんの聴衆の前でパフォーマンスできます。
ただ選ばれなかったオーガナイザーやDJにとってはどうでしょう?
みんな悔しいし、その日はそのイベントに行きたくないとすら思うかもしれません。
僕も正直そう思ってしまった事が少なくない回数ありました。
他のイベントやシーンをみていても、選ばれた人と選ばれなかった人、チーム同士、出演できたDJとできなかったDJ、そうした積み重ねが少しずつみんなの間に分断を作りギスギスした雰囲気さえ作ってしまっていると感じています。
こうなってしまっているのにはクラブにも大きな責任があります。
本来ならオーガナイザー誰もが主催したかったり出演したいような海外ビッグアーティストの公演なら主催者をみんな集めてみんなで一緒に協力してやろうとゆうふうにクラブ側が主導して、みんなが仲良くなって協力できるきっかけ作りのイベントにすべきなのに、実際は集客ノルマや、金銭的なリスクをどれだけ負うかなどをオーガナイザー同士を競わせます。
クラブ側のビジネスからすればDJ同士が仲が良いよりお互いライバルであり、競い合って潰し合いより自分達の身を削り合うような状況の方が都合がいいのです。
そうしてある意味でクラブの犠牲にされたオーガナイザー同士やDJ同士が、本来仲良くできる人達まで分断されてしまっているのです。

オーガナイザーどうしやDJの分断はどんどん大きくなっており、それは遂にはお客さんにも伝播していってしまっています。

僕はお客さんや友達から自分がイベントやDJしていない日に、今日飲みにでているからいいイベントないか?と聞かれて、いい来日アーティストのイベントがあってもクラブや主催者やDJ達が排他的な人達ならイベントを紹介したくないなと思ってしまった事がなん度もありました。
結局はいくつものパーティーを紹介しましたけど、もっと一緒に協力してくれるような関係なら気持ちよくお客さんを紹介できたのにと…

あいつらのイベントは行かない方がいいよ、とかあのクラブはやめといた方がいいよ、とゆう感じでお互いお客さんを囲いあう。そんなムードは僕以外の人からもシーンのそこら中から感じるのです。

だから僕は前述したように、こだわりを超えてお互いブッキングし合うこと、一緒にパーティーすることが、こじれてしまったDJの輪を紡ぎなおし、協力しようとゆうムードをつくる唯一の方法だと思うのです。

大物海外アーティストのイベントならみんなで主催し、今回はこのオーガナイザーがメインステージをプロデュースするなら他の人がサポートフロアを作り、でも次の回はメイン、サポートを逆にするとか。
そうしてみんながブッキングし合い、パーティーやDJステージをシェアし合えればもっと仲良くなれるし、お客さんも新しい出会いを見つけてくれる。

僕達がやっているのはイベントでありパーティーです。
でもみんなパーティーであることを忘れてしまっているのではないでしょうか?
だから無駄にこだわり排他的になりすぎている。

自分がDJしない日でも遊びに行ったり、お客さんや友達に自分は今日休みだけどあのパーティー、あのDJいいから遊びに行ってあげてと勧めあえる。
そんなシーンをもっと作りましょうとたくさんの人に伝えてきました。
ですがほとんどの返事はこだわってイベントすればお客さんは来るし、少しも妥協したくないとゆうものでした。

人口動態をもう一度見てください。同じやり方でこだわっても、もう昔のようにはいかないんです。潰しあったり、排他的にしあえばみんながどんどん縮小していくだけなんです。
僕はいつの日か1人でも多くのダンスミュージックを愛する人達が賛同してくれて、シーンのために協力してくれたらいいなと願っています。

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