P.S I LOVE YOU
ファーストシングル、LOVE ME DOのB面にして、アルバム「PLEASE PLEASE ME」の9曲目。レコードではB面2曲目。
※シングルレコードはレコード1枚につき、両面1曲づつ録音されていて、メインがA面、おまけ的な曲がB面とされている。おまけ的とはいえ、ビートルズの場合はB面にも名曲が多い。
当時はこの曲とLOVE ME DOのどちらをA面にするか迷ったそうだ。
最終的に他のアーティストの曲でP.S I LOVE YOUという曲名のヒット曲があったことからB面になったという説がある。
しかし2枚目のシングルのB面、ASK ME WHYが同系統の曲調で、ビートルズのスタンスはロックンロールバンドなので、ゆったりめのこの2曲に関しては「こういう曲もできるぜ」という感じで、B面に回ったのではないだろうか。
どちらにしてもどちらをA面にするか迷うのも頷ける名曲である。
まずはオシャレ。
Aメロの2つ目のコードにディミニッシュというコードを使っていてオシャレな響きがグッと増している。
のちに発表されるカバー曲「TIL THERE WAS YOU」や「MICHELLE」に使われているので、この曲の主な作者ポールのお好みなのだろうか。
さらにコード進行のユニークさ。
ビートルズが当時、特に好きで、聴き、カバーしていたのは、R&BやRock'n'Rollでこれらの曲は主にスリーコードで展開されるのだが、ビートルズはスリーコードに囚われないユニークなコードで曲を展開している。
この曲ではBメロの最後「YOU YOU YOU♪」の前のYOUのところでB♭が入り、それで「YOU YOU YOU♪」のところをB♭→C→Dと一音づつ上げてキーに戻している。
演奏は気持ちの良いギターのストロークとマラカスとリムショットに歌詞の一節一節の最後の単語だけで追いかけるようなユニークなコーラスが入る。(最後のBメロだけずっとハモっている)
好きな人に手紙を書き最後にP.S I LOVE YOUと書いて思わず「YOU YOU YOU♪」と口に出して歌ってしまったみたいな、ピュアな気持ちを感じる曲である。
#P.S I LOVE YOU #P.S アイラブユー #P.S アイラヴユー