BABY IT'S YOU
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アルバム「PLEASE PLEASE ME」の10曲目。レコードではB面3曲目。
BOYSと同じくシュレルズのカバー曲。
作曲はバート・バカラックが入っている。バカラックはカーペンターズの「CLOSE TO YOU」やBJトーマスの「雨にぬれても」、アレサフランクリンの「小さな願い」、クリストファークロスの「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」などの大名曲をこの世に生み出した作曲家です。
この曲の聴きどころは何と言ってもジョンのボーカルでしょう。
アルバム3曲目のANNAと同じくフラれた男(元は女性ボーカルグループの歌なのでフラれた女性の歌だったのでしょうか)の気持ちを切々と歌い上げています。ジョンはこういう曲調の歌を実にセクシーに、時に激しく、時に悲しく、歌いきります。ひとつひとつの単語に力の出し入れ、息の量の出し入れなどなど要所要所で聴きどころ満載の一曲です。
余談ですが、ここから7年後にポールマッカートニーが作った「OH!DARLING」という曲についてジョンは「ポールにセンスがあれば俺に歌わせていたさ」と語ってますが、「OH!DARLING」の曲調、そして歌詞の内容をみると、確かにジョンの魅力が如何なく発揮できただろうなと思います。基本は作曲した本人がリードボーカルを取るということになってるのでやむを得ないとは思いますし、ポールのボーカルも素晴らしいのですが、あらためてジョンのボーカルでも「OH!DARLING」を聴いてみたかったと思います。
話を本題に戻すと、朝の10時に始まったセッションの最後から2番目、夜の10時の録音になった当曲は、以前書いたように、この日のジョンは風邪をひいていたこともあり、声が限界に近づきつつある最中、逆にいい感じのハスキーさのある声になっていて、よりセクシーさを増しているように感じます。
何度聞いてもしびれるジョンのボーカルです!