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生布施明レポート 2023.1.29@神奈川県民ホール

 神奈川県民ホール。それは私の、生布施明のはじまりの地。約1年と3ヶ月の時を経て、再びこの地で布施さんを聴いてきました。

 前回は、3階席から。そして今回は、なんと最前列から。見下ろして聴いた布施さんを、今回は見上げて鑑賞する形となりました。(ちなみにやや下手側、ピアノの井川さん寄りでした。)

 前回の鑑賞レポはこちら↓。

 聴いている最中も、以前3階から観た布施さんと、今回見ている布施さんを複眼的に頭で合成してみたりすることができて、なかなか面白かったです。

 そして、この1年3ヶ月の間にいろいろあったなぁと感慨深くなり、目に熱いものが込み上げること複数回。

 初生布施さんの時の自分に、「布施さんに飽きるどころか、月に5回も行くことになるよ」と伝えたらどう思うだろうか。…いやあんまり疑いも驚きもしなそう笑。

 ともかくも(それは前回のツアーのセトリ)、以下、今回のレポです。

 
※この行以降、ネタバレを多大に含みます。今後の公演で初めて鑑賞される方、ネタバレがお嫌な方は、回れ右でお願いいたします。











(ネタバレを避ける間)
















会場:神奈川県民ホール

 前回来た時は、まだコロナの影響で入場数を半分程度に絞られていたかと思いますが、今回はその制限も解除されて、なかなかしっかりとした入り。でも当日券が出てたので、満員御礼ではなかったかな?
 まだチケットあります、という情報を見るたび、道ゆく人に、キャッチの如く「すみません、今から時間空いてます?これから布施明のコンサートなんですけど観ませんか?」と声をかけたい衝動に駆られます。笑

 今回の座席は、最前列のやや下手寄り(井川さん寄り)。

流れ・セトリと所感

 ※主に、曲名を太字で表します。「」は布施さんのセリフ、()は私の心の声が多いです。(正確に書き分けきれていないですが、ご了承ください。)
前回調布と被る部分が多いので、詳細はやや割愛気味かもしれません。

 開演前におやっと思ったのは、ころがしが2つあったこと。そういえば前回の調布の時もありました。あまり布施さんはころがし好きではないと聞いたことがあるのですが、それでも2回立て続けに置くのは、何か理由があってなんでしょうか。

 開演時間オンタイムにブザーがなり暗転、赤いカーテンが開きます。開き方が、真横ではなく、斜めに上がっていく感じ。

 今回ツアーお馴染みの、真っ暗闇での沈黙。からの突然の演奏開始。

そして始まった勝手に想い出。初っ端から「ヒャーゥ」と言ったり、CDや最近の公式様の動画※にあったあの「何語かよく分からないフレーズ」を口にする布施さん!これはこのツアーで初めてかも。にしてもテンションが高い。踊りもノリノリ。

※公式様アップの動画はこちら↓。(調布公演のリハーサル。)

 英語なら多少聴き取れるつもりですが、全く聞き取れないので聞き取りは諦め(笑)。でも音の感じからするとラテン系の言語なのは多分間違いない。

 途中スパーモ?スプーモ?に聴こえたのは、スペイン語の”supremo(最高、というような意味合いらしい)”説が濃厚っぽいです。

 間奏でも「アーゥ」とか言ってらっしゃるし、なんだか今日はノリノリな予感!そして向かって左から見上げる形になった今回の席、常にDVDの動画のいいとこどりをしているような錯覚に陥る、個人的には最高の位置!(もちろんお顔もよく見える!)
 ノリノリな中でもジャケットのボタンをいじってるのがまた愛おしい。

 次の昔日の情熱でもなんだかよく踊る布施さん。踊りに目覚めたか?

 本当に一瞬最前列なのに双眼鏡を使って見てみたところ、黒のイヤモニをつけていらしたような。(布施さんすみません。)間奏だったか、ウ〜の声がすごく素敵でした。

MC:
・コロナ禍4年目。
・長い間神奈川県民だった。
・「よみがえれ昔日の情熱」とおっしゃって、「アクセントがおかしいな」と言って言い直し
・「つまりは『どうしてもあの頃に戻りたいっ!』という話」
…ここの太字を仰った時、ちょっと腰を振るような感じで、言い方も可愛くて…胸キュンが過ぎました。忘れられません。

Mr. Bojangles 
・前奏の間、メロディを口ずさみながら、タイを結んだり、メガネをつけたり、帽子を被ったり。タイを観客席に見せつけたり。その度観客席から笑いが起きます。
・歌詞忘れもマイク忘れもなく、感動的なMr. Bojanglesでありました。
・最後の"Mr. Bojangles"の時におどけたポーズをするのが近年の通例ですが、その時の足の曲げ方がやや浅かったので、腰の調子が気になるのかな、という印象でした。(近い場所から見たからかもしれません。)
・なぜか時々ノイズが聞こえました。「ギー」という音。小さかったですが、何かの調整不良でしょうか。この曲以外は気にならなかったので、どこかで直されたのかと思います。

MC:
・今の曲(Mr. Bojangles)に出てきたような旅芸人の人に昔は駅などでよく会った。知り合いかどうかに関わらず会釈をするものだった。あの時のあの方々も年上の方が多いと思うけど、元気でいてくれたらなー、と思う。

・物議を醸す独白コーナー。なぜ物議を醸すかというと、評価が二分しているから。
①いいわね~あのコーナー、という人
②もういいわね、あのコーナー、という人
(調布で変えた表現を戻してきた)
・「どうする?」「どうもね?」と言われるので、堂々巡り。
・「制作会議で、渋茶をぐびっと飲み干して…独白コーナーです。」

独白①:
 
「想い出とは時が経てば経つほど、苦しみが薄れて悲しみ色の懐かしさが残る。さらに時がたてば、悲しみ色の悲しさも消えて、胸に残るのは懐かしさだけになるんだろうか。」(細かいところは違ったらごめんなさい。)

 ここでふと舞台を上手に向けると、袖の端の方(正面から見たら見えないくらいの場所)でスタッフの方が座っていました。何かチェックしているんでしょうか。

落ち葉が雪に
 
緑メインの照明(だったはず)と歌、笛の音が相まって、いつもながら素敵な世界でした。

独白②:
 
「太陽に背を向けると、影は自分の前にある。太陽に向かって見ると、影は自分の後ろにくる。涙の後はひくひくする胸を抱きながら、大きく息を吸って、太陽に向かってみようか。」(細かな語句の違いはお許しください。)

流離の彼方で
 
この曲、ずっと布施さんが目の前で歌ってくださり、まるで夢の中にいるようでした。

独白③:
 
女性と街で偶然の再開をする設定の寸劇。お茶でもどうかと誘うが、女性は急いでいるようで、軽く言葉を交わした後に立ち去ってしまう。男性は「当分ここにいるから!…当分、今度はいるから…」と繰り返す。

 前回「もう少し」に変えたのを、「当分」に戻してきました。あと、2回目が「当分、今度は(そう聞こえた)」だったのは、過去登場人物と女性に何かあったのかなと思わせますね。
あと、流れを忘れてしまいましたがイトウ先生というのが出てきます。誰かのオマージュなんだろうか。そして自分が今いる場所の説明の時に、「ピカソの看板のところ」というフレーズがありました。なぜピカソ?

それが僕です
・1,2回コーラスと「それが僕です」がずれたかなと思う以外は相変わらずとっても素敵でした。
・あと、最後の「それが…僕です」の「それが…」の後の沈黙の後に、観客から「アキラ!」という声かけがあり、キョトンとして目を丸くした布施さんがその声がした方向を見てました。早く思い切り声かけできるようになるといいですね…。

MC:
・(独白コーナーは)今回が最後かも。
・だんだんめんどくさくなってきた。どーお?(もういいんじゃない?の方)の方に乗ってしまいそうな自分がいる。
・メドレーのコーナーについて。

 ○何百曲とあるこれまでの曲を書き出してもらってタイトルを見た。知ってる曲もあるが(…って当たり前か、というフレーズを笑いながら挟み)知らない曲もある

 ○詞を見ても分からない、音を聞いても分からない曲もある。でも自分で作った曲は懐かしい。

 ○最初に歌うYOKOTA AIR FORCE TOWN (CAN REALLY BRING YOU DOWN)について(ちゃんとフルで題名言うのね、と思いました)

・横田基地の話。
お偉い方々が来るときに使われる基地。中3の2学期だったか、行ったら、後に返還前の沖縄に行ったときより驚いた。

・「気持ちが落ちるぜ!」と言う意味のタイトル

 そして布施さんのタイトルコールからYOKOTA AIR FORCE TOWN (CAN REALLY BRING YOU DOWN)
「ヒャーゥ」のシャウトから入り。いつの間にか白のジャケットに着替えてました(あまりに自然で気づかず。)

 続いてこれが青春だ。ボタンを外そうとして外れずそのままにされてました。朗々としていて相変わらず素敵なエエ声。

雪がおどる
 
襟を立てて、一人ミュージカルモード。タバコを置く仕草も美しい。

霧の摩周湖
 最初の「あ〜あ〜…」はマイクなし。県民ホールは前回の調布よりキャパが大きいからか、今回は音の最後を切る時少し声が裏返る感がありました。
にしても、マイクなしでできるってすごい。
 ここでネクタイを解いた布施さん。

カルチェラタンの雪
 今回ツアーの雪シリーズその2。こちらも一人ミュージカル。

は相変わらずのワンフレーズ。

うりずんの風
 雪シリーズから一気に暖かな雰囲気へ。金子さん、服部さんのコーラスも綺麗でした。

シクラメンのかほり
 
最近歌詞間違いがなくていい感じです。

愛情物語を観ましたか
 
「エンドマークだけ」の部分の最後の音だったか、すごく伸ばされていてびっくりしました。弱音だけど切れない。こういうところに布施さんの歌唱力を見せつけられます。

 衣装替えに入り、愛情物語(To Love Again & Manhattan)。今期ツアーはこの愛情物語を観ましたか→愛情物語(To Love Again & Manhattan)のインストゥルメンタルの流れがとっても好きです。それこそ一つの映画を見ているような気持ちに。

 演奏の終わりとともに、お着替えされた布施さんが登場。(黒ジャケットに濃い目の緑のチーフ。中に白のベスト。)

MC: 
・メンバー紹介。今回は割と足早。
・小堀さんに「『アジアで一番忙しい』とか余計なこと言わないほうがいいか」的なことを仰っていました。
・井川さん飛ばしあり。(「もう一人いたか」などと仰っていました。)井川さんについては、ずっと「いがわ」と言っていたら最近になったら「いかわ」だったと分かった、とも。

・「(毎日の出来事を見ると)やんなってしまいます。テレビあんまり見ないけど、見ておりますと」

・学者によると、2050年には平和な、お平な世の中になるという話がある。あと28年…、井川さんは101歳。井川さんに「ピアノ弾いてるかもよ」と一度言って、その後「ないだろうな〜」と言う布施さん。井川さんとの仲だから言えるんだろうな、と言う感じ。

・次の曲は「思い出と情熱を握りしめて亡くなった友人へのレクイエム」
・井川さんもいい(曲)と言ってくれた

そしてWe Will Meet Again。このあたりから感動度マックスで、つい涙がこぼれました。お隣の方もマスクを外して目頭の辺りを抑えてらしたような。

立て続けに慟哭。今回も調布同様、サビでしゃがんで人を抱えこむような動きは全てカットされていました。
 最後の「夢の世界へ」は今回はマイクあり。会場キャパの違いからと思われます。聴かせる歌唱はいつもと変わらず。こんなに近いのに、2000年代の布施さんに空目すること複数回。

MC: 
・最後のコーナーです。
・民度を保って生きられないか、と思う。
「かっこいいよね、優しいし 力強いし 素晴らしいし 敵わないね」と言われるようでありたい。
・今日は寒い中お越しいただき、ありがとうございました。

 そしてまほろばの国。途中、流れ星が一つ。今回も力強い歌唱でした。

ついて来るなら

・入りに「オ〜ォ」
・2番の前に「アウッ!」
先日のうたコンよりも、やはり布施バンドだからか、伸びやかで力強い歌唱だったように思います。コンサートの流れで、ここで聴くからこその感動があると言うのもきっとある。

 立て続けにMy Way。いやもうこれは圧倒的でした。「あなたには愛する人がいるから 信じたその道をあなたは行くだけ」の歌詞変更。
そしてラストの「まーま↑ーにー」と音を上げていらっしゃり、感動の嵐でした。涙で布施さんの姿がよく見えなくなってしまった。

 一旦袖に引かれた布施さん。戻って「特別だよ!」と言って始まった君は薔薇より美しい。スタンドマイクだったので両手を広げて歌ってらしたところがあり、それがまた圧巻でした!

 そしてTime To Say Goodbye。相変わらず、終わってしまう寂しさとの格闘ですが、この曲は元々「『今いる場所に』別れを告げて二人で一緒に旅立つ」と言う歌詞らしいので、ぐっと堪える私でした。

https://www.worldfolksong.com/songbook/italy/time-to-say-goodbye.html

 最後の「イヨコンテ」の力強い声のあと、幕が徐々に閉まっていき、ついに終演。その後は「遠い昔か物語か」が流れ、これまでの時間が夢だったような錯覚に陥ります。

 公演は1時間42分ほど。少しトークが少なめだった分、短かったように感じます。その後、出待ちを試みましたが、終演6分後には楽屋口に着いたものの、すでに布施さんは会場を去られた後でした。あれだけのパフォーマンスをして、疾風のごとく立ち去る布施さん、カッコ良すぎます…。

まとめ

 前回の調布と比較して、ジモトーク(地元にちなんだトーク)はほぼなく、全体的にすっきりまとめていらした印象でした。
 しかし歌唱はとても素晴らしく、また神奈川県民ホールの音響の良さからか、耳ごこちが非常に良くて大変幸せな時間でした。曲によっては調布より良かったかも…。

 来週からは、ツアーは大阪、愛知、静岡…と続きます。

 お近くで行けそうな方はぜひ!生My Wayだけでも、一聴の価値ありと思います!

 次回の私の参戦予定は2月19日、静岡三島での公演となります。(プチ遠征?)
1月はなんと5回も布施さんを見たので、来月いきなり1回に減ると言うことで禁断症状が出ないか今から心配です。笑

今回もお読みいただき、ありがとうございました! 

 

 





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