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生き急ぐのを、やめる

 最近気づいてちょっと絶望していることがあります。

 それは日々のひとつひとつの出来事を
私はあまりにぞんざいに扱ってきてしまったということ。

美味しいものを食べたとき
美しいものをみたとき聴いたとき
 
それを人にも教えたいと思うあまり
味わいつくさずに人に伝えてしまっていたこと。

読んだ本の余韻。
音楽の余韻。
映画の余韻。
 そういったものを、きちんと感じさせていなかったように思うのです。自分自身に。
文字にすぐできることが良いとさえ思っていた。

でも、全然そんなことはなかった。
いろんなことを知れば知るほど
自分の語彙などちっぽけであることを思い知る。

振り返ってみると
友人が高校の時に亡くなったり
大好きになったジョン・レノンが40歳で早逝していたりで
人生は短い、と焦っていたような気もします。
そして生き急いでいた。

でも30代も半ばをすぎて
生き急ぐのはなんだか、忙しくて
しんどいような気持ちになってきた。
何より、ちょっと切ない。

今、意識して
自分の望むことは何か
やったことについてどう感じたか
もし嫌だったらなにが嫌なのか
自分に確認しながら進んでいます。

さーっとやってしまうより
時間がかかる。
まだ慣れない。

でも、自分にちゃんと問いかけながら進んで行く方が
日々の満足度が全然ちがうのです。

これまであまりに斜め読みしてきた本も。
メロディラインをさらって満足していた曲も。
味を知って満足した食事も。
まだまだ、感じられることがたくさんある。


最初、絶望していると書いたけれど
ここで気づけたことは
ある意味希望なのかもしれない。

生き急がず、日々をかみしめ進みたいと思います。

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