農ファッション農ライフ no fashion no life vol.24
「楽」しい
「園」
足元にはふかふかの草と美しい花々が咲き乱れ、明るい日差しが差し込む広い大地には木々が生い茂り沢山の果樹がたわわに実り自由にもぎ取って食べて良し。
食べ物に困ることはなく飢えの心配は無し。
楽園にいる人たち、動物たちは争う気持ちなどなく、平和なんて当たり前。
気候は温暖で人々は素っ裸で過ごせたら尚良し。
お金なんてゆう貨幣制度があるとなんだか厄介。
総理大臣なんていなくてもいいけれども、皆を統一するような器が大きな指導者的な人がいてくれたらいいなぁ、、、なんてざっくり思った。
でもそれって可能?
この2023年現代の日本で可能?
どこに向けていいのか分からない沢山の疑問と政府に対する不信感。
アンサーはどこかにあるのか。
今回の農ファッション農ライフはYAMAZAKI PARADISE創設者、山崎 皓司氏。
俳優でもあり、劇団「快快」パフォーマーでもあり、猟もすれば田んぼに畑と手がいくつあれば足りる?
いや、身体いくつあれば足りる?と思わずにはいられない今の時代を引っ張ってって欲しいパラダイス百姓にチューンイン‼
・山崎 皓司/koji yamazaki
・キャップ NIKE
・ウィンブレ ホームセンター
・ボトムス ホームセンター
・足袋 ホームセンター
「あら垢ぬけた人が来たわ。」と思ったらそれがコージさんだった。
一般に農をしている人たちのイメージってどんなだろう?
金髪の髪の毛にナイスチョイスなNIKEのキャップ。
「農をやるときの恰好はこんなんす。」と笑うが、そこはやはり人に見られる職業の方。
井出立ちがスタイリッシュかつオーラが四方八方に広がってILL!!!!
上下ナイロンのヤッケを着用しているのは虫対策&洗濯を楽にする為。
夏場はこのPARADISEが虫PARADISEになってしまうので蚊対策は必須。
さらにダニやアリに噛まれたりすると腫れたりして非常に厄介なので、夏場も大体長袖を着用して作業しているそうで考えただけでお勤めご苦労様です!的な気持ちになりますなぁ。
農作業のときに着用したアイテムの難所はやはり汚れ。
ナイロン素材のヤッケは汗だくにならない時期なら毎度洗わなくてもよいし、作業後脱いでしまえば後が楽だからおすすめだと教えてくれた。
作業後脱ぐ、車に乗る、家に帰る、、、、の一連の流れがスムーズになる。
確かに土がついた軍手1つ洗うにしても普段着とは別にして洗って~とやらざるを得ないので農アイテムの汚れにはイチイチ手間がかかる。
防げるのであれば防いで後は楽なのが絶対的に良い。
・洋服と幸せの搾取
「最近僕、服が買えなくて。」と話すコージさん。
フクガ?ナゼ?
行ったことのない国の話したことのない誰かがどんな賃金でどんな労働環境で作っているのかは洋服を通しては見えてこない。
それはプライスに反映されていたり、衝撃的なニュースとして取り上げられたり、いっそ知らなければと思ってしまうような悲惨な状況が背景にある場合がある。
「幸せの搾取によるものであれば買えない、買わない。」という消費に対するアンチテーゼをコージさんは行っている。
が!
「全ての行動が不買運動」はなかなかに難易度が高い。
例えば安いお菓子というのが搾取だから絶対に買わない、ってゆうのは難しくないだろうか?
私はコレがなかなか難しいし、安さで物を買うときがあるので難易度が高いなーと思っていることの1つだ。
で、まあコージさんもソコはお菓子も買っちゃうし、農のときに着てるヤッケもそうじゃん、って話になっちゃいますよ。
と、気持ちラフなテンションでなんだか安心した。
この「不買」行動は結局資本主義にNOを示すというところに繋がっていて、狩猟や農業へのアクションも根源は同じところからきている。
・棍棒(こんぼう)
このこん棒は罠猟をするコージさんのNEWアイテム。
農業をしている人、というのは結構いると思うのだが猟をやっている、となるとちょっとレア度が高くなる。
私たちが普段何気なく口にしているお肉は食用に育てられた家畜のお肉がメインな訳で、そこに命のやりとりがある、というのはぼんやりしている気がする。
コージさんの自分で仕留めた獣を解体し食すという行為は「スーパーで買ったお肉を食べる」という行為とは明らか違った行為だなと感じた。
その時に使用するこのこん棒。
こん棒モチーフのシルクスクリーンの版を作って友達が営んでいるリサイクルショップで買った服にプリントしようかな、と言っていたので今後グッズ展開も期待出来るかも。
・YAMAZAKI PARADISE
YAMAZAKI PARADISEは住宅街にある農園。畑である。
肥料も撒かなければ農薬も撒かない、福岡 正信氏の「自然農法」がベースにある植物と農作物への未来あるアプローチ。
「畑」という個人的な空間と違っている点は「楽しい園」という点で、農園は農園なのだけれども人々が集い、開かれた農園という在り方はパーマカルチャー的だなぁ感じる場所だった。
「普通に入ってきて野菜持ってってくれていいですよ。」とご近所さんたちに声をかけているコージさん。
むしろ「一緒にやりたいんだけどね〜。」と言っていて、こんな場所を求めているぜ、、、と前のめりになった。
畑という空間はオープンエアーな場所ではあるけれど、「誰かの持ち物」感が強くって、勝手に入って野菜を持ってったり、花を摘んでいったりなどとは出来ない認識の場所なわけで、、、。
なんか怒られちゃいそうじゃん。
ここは開かれた場所。
楽園な訳だからみんなで楽しめる場所になれば結果ソレが平和に繋がる、ってゆう思想を具現化した場所。
マジで近所にこんな場所が欲しい!!!
「地球ヤバいじゃん。」これ何となく思っていること。
「持続可能」これなるべくそう出来るよう気を付けていること。
「安心・安全な食」こうだったらいいな、とずっと思い続けていること。
これら全ての不安要素を無くすべくガッツリ行動に出るとしたら仙人のような生活になっちゃうの、、、?
そうなるとストイックなイメージが強すぎてハッピー度はどう?
それは分断に繋がらない?
民衆に広がって初めて世界は変わり始めるのではないだろうか?
資本主義システムのベルトコンベアに乗っからないことは可能なのか。
農に向き合うと結局ソレと向き合うようになる。
手をかけて育てた野菜が安値で売られてゆく矛盾。
大規模な農業を農薬を使ってやる人たちがつけている散布したものから身を守るマスクや手袋は何の為?
お金の為の農業が悪いんじゃなくてやり方を考えてより良い方法を実行することで土って、川って、植物って、空気って変わらないだろうか?
・山崎山
YAMAZAKI PARADISEから車で10分程行ったこちらの場所はコージさんが
徐々に開墾して楽園感を高めている園a.k.a山崎山。
笹を手で刈り、束ね、人が通れる場所を作る。
さらには現在東屋(山崎城)作りを進行中でどんだけ仕事あんねん!と口があんぐりしてしまう。
今回は触れていないが田んぼもやっていてその仕事量の多さには驚くばかりだ。
「色々な矛盾がある。」とコージさんは何度も言っていて、その矛盾全てをクリアにするとなると私の頭の中には「仙人、、、」というワードが出てきてしまってちょっとハードなハードルになってしまうので、私は私のやり方でいこうと思う。
「やれる。」と思ったことはやる、というのが私の答えだ。
それはつまりはより良い暮らしの為。
平和の為、幸せの為のスモールレボリューションなんだけれども「持続可能」「SDGs」「循環」「LOHAS」なんてゆうキーワードが羅列する現代。
気づいている人がやればやるだけ、ビッグレボリューションになって「変わる」ことも起きるのかもしれない。
・Koji Return
コージさんはマジだ。
東京暮らしから掛川に戻ってきたのは「本当の幸い」とは何か?
を見つける為。
資本主義社会から離脱する思想と行動の共鳴は完全にあっぱれだし、それら全てが思想による「表現」なのだ。
YAMAZAKI PARADISEも、田んぼも、狩猟も、コージさんの思想からの表現。
「表現であり作品。」
この言葉にある意味アンサーを貰った。
なぜ農を真剣にやっている人に感動するんだろう?
これは私がこの農ファッション農ライフをやっていて自分自身に対して思う疑問なのだがその答えのヒントはソレだった。
その行動が表現で。
その手が作り出したものは作品。
自然と人間が作り出す農の作品。
とても身近にあって、無くてはならないものなのに自分には関係無いこととして捉えているのならば、まずそこから見直してみることをおすすめする。
より良いイマジネーションとアクションでもっと良い場所は創造出来る。
「生きる」に直結したPARADISEの今後の広がりが楽しみで仕方ない。
私ももう少し出来ることを広げてみようと思った出会いだった。
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