フェミニズムは男性も助ける…わけはなく、比喩ではなく殺しにかかる

副題:「女性は何故困窮男性を殺するのか?」

 時々インターネットには「フェミニズムは男性も助ける」と主張する方が現われる。彼等は大体「男性が直面するすべての問題は家父長制と有害な男らしさの観念によるものでフェミズムはこれらと戦っている。従って困窮してる男性は女性叩きするのではなく、フェミニストと1緒に悪しき家父長制を構築する強者男性を叩くべきだ!」みたいな説教をし、男性にフェミニズムへの連帯を呼びかける。

 勿論実際には全てが逆だ。フェミニズムは男性の権利に反対して戦い、困窮男性を虐げ、強者男性を持ちあげている。これに対して「今のフェミニズムはそうかもしれないけど昔は~」と反論する方もいるかもしれないが、歴史を追えば分かるようにフェミニズムは勃興から現在に至るまで1貫して男性の権利に反対する運動だ。残念ながら1910年にフェミニズムを批判した英国の弁護士・ジャーナリスト・哲学者・歴史家(肩書多いな)アーネスト・ベルフォート・バックスが残した次の言葉は100年以上経った今でも真実である。

筆者訳:「女性の権利を主張する人々の中で、男女平等を熱心に訴えて夫による妻の扶養権を廃止することを提案した人は1人もいない。それどころか彼女達は男性の負担を増やす事に熱心である」
(Among all the women’s rights advocates I am not aware of one who, in her zeal for equality between the sexes, has ever suggested abolishing the right of maintenance of the wife by the husband.)

https://www.marxists.org/archive/bax/1910/05/feminism-suffrage.htm

 他にも文章には「彼女達は特権階級に更なる特権を重ねようとしている」「男性の頂点だけ見て自分達がそうでないのはおかしいと騒いでる」「困窮してる男性には目もくれない」「司法の女割」「性犯罪虚偽申告」etcと、現代の所謂アンチフェミの中で取り上げられてる問題に大体言及されている。要はフェミニズムは昔も今もその言動は何ら変わってはいないのだ。

 私の主張を証明する為に以下に幾つかフェミニストが男性を攻撃し、比喩ではなく死に追いやろうとしてる事を示す幾つかの例を提示しよう。

DV被害

 に関してフェミニストが如何に統計を操作し「女性はDVにおいて常に被害者であり、女性が男性を殴る時は自己防衛の為である」という神話を構築したのは以前noteに書いた。これだけでも女性は男性被害者を透明化し、ある種の特権を自分たちの性に付与しようとしてる事は説明出来るが、更に悪い事に彼女達は男性被害者に対して直接的に攻撃を加えてすらいる。

 例えば英国政府がDVの暗数を調査し「男性DV被害者も結構多いっぽいし家庭内暴力支援サービスには性別に関係なく資金を提供するよ」と発表した際、フェミニスト団体は「政府は家庭内暴力は性別による犯罪であり被害者の殆どが女性である事を認識しろ!」とこれに反対した。彼女達の主張を要約すれば「ジェンダー中立だと女性専用サービスの為の資金提供が減るやんけ」というものだ。これは事実上「女性の為に男性は殴られても我慢しろ!」と言ってるに等しい。

 またスペインで男性DV被害に焦点をあてたドキュメンタリー映画「沈黙、彼らが虐待されるとき(Silenciados, cuando los maltratados son ellos)」のプロジェクトにおいて、案の定メンバーは絶えず女性から「女性への虐待を支援してる」という謎の因縁をつけられて妨害され続けたようである。更には映画が完成し上映されようとすると、彼女達はウェブサイトを攻撃したり、興行会社にチケットを売らないよう脅しをかけ、遂には上映を中止させる事に成功した。

https://www.eldigitaldealbacete.com/2017/12/20/amenazas-presiones-provocan-la-cancelacion-la-proyeccion-del-documental-silenciados-albacete-capital/

 同じような事例はまだまだあり、イタリアで男性のDV被害者啓発キャンペーンが行われた際は、またしても「女性が誤解?を受ける」「女性に対する虐待支援だ」「嘘だろ」と攻撃が始まり、鍋やフラインパンを鳴らして演説を遮ったり、入り口を塞いだり建物の火災報知機を作動させる等の妨害を行った。

 そして日本でも男性向けDVシェルターが少ない事に疑問を呈した活動家に対してSNS上で集団リンチが行われた。彼女達曰く、このような疑問を持つこと自体がミソジニーの証であり、虐待された女性を不当に弾圧する家父長制の陰謀だそうだ。

(↑念の為に言うがデマである。客観的データ等はコチラ)

 因みに女性が困窮男性を攻撃する時に「私達女性の被害が軽視されてる!」「私達の被害が拡大する!」と無理やりにでも被害者ポジションをとり、その立場から攻撃しようとするのは他のセクションにも共通する態度である。

性被害

 Xでは何か犯罪が報道された時、女性が「これと比べて性犯罪は~」と叫んで万バズするのが風物詩と化した。頂き女子等の詐欺からママの子殺しといった殺人まで、その種類も動機も違う性犯罪を持ち出して「男性は優遇されてる!」「性犯罪は軽視されてる!」と繋げるのがポイントだ。さてこうした現象を見るに、女性達は主張のロジック構成や真偽はともかく性犯罪を重要視し強い関心を寄せているように見えるが…あくまで見えるだけである。それを象徴するのが「性犯罪は再犯が多い!」というデマだ。実際の性犯罪は強姦の(同1)再犯率は3%、強制わいせつ6.5%と詐欺の11%等と比して決して高いとは言えない。

http://www.jcps.or.jp/publication/1903.html


 この点からも彼女達にとって性犯罪は、そう言っとけば男性を叩き、女性を被害者と位置付けられる鳴き声としか認識してない事が分かるが、それ以上に彼女達は男性への性犯罪は擁護している…通り越して男性への強姦を合法にする為の政治活動すら行っている。

 イスラエル政府は性暴力に対して暗数調査で判明した男性も女性から(同程度に)性暴力被害を受けている事を懸念して、女性から男性への性暴力も犯罪とするよう法律改正の動きを見せた。日本も強姦罪が2017年に強制性交等罪に改正されるまで、法律上は強姦は男性から女性に対して行われるものであり、女性は男性に如何に性暴力を振るっても強姦者として起訴される事はなかったが、イスラエルも現在強姦の扱いは2017年以前の日本のそれに倣っている。そしてソレに反対しているのがフェミニスト団体だ。なんでも「強姦した男性が"強姦された!"と反訴する可能性がある」からだそうだ。流石に暗数調査という結果が出てるので「男性が強姦される事はない!あっても無視出来る程度の数なんだ!」と日本の女性みたいに主張する女性はいなかったが、そのうえでコレを言うということは事実上「男性強姦被害者は泣き寝入りしろ」と言うに等しい。

 そして実際にインドでは男性に対する強姦が合法になってしまった。インドには子供を除く女性以外の人間へのレイプに関する法律は具体的には存在していなかったが、イギリス統治時代の法律377条により「自然の秩序に反する性行為」が禁止されており、その適用範囲として女性→男性への強姦や獣姦等を処罰していた。しかし2024年に新しい法律に置き変える際に、その法律の条文を377条の新しい修正版を正式化しようとしなかったため、男性への強姦は最早違法ではなくなってしまったのだ。

勿論インド政府は377条を新しい法律にも加えようとしたのだが、フェミニスト団体や1般女性と外国の騎士が10年間に渡って反対し続け…実を結んだ。

 インドは少年の強姦被害が酷い国であり、2007年にインド女性児童開発省が1万2447人の児童を対象に行った調査では児童の半分以上が性的虐待を受けたと回答し、その内の53%は少年が被害者であり、また首都デリーに限れば性的虐待の少年比は6割に達する。

そして日本でも性被害者男性を責める女性は決して少なくない。

司法

 また日本同様に世界中でも女性は「女性が被害者の裁判では推定有罪を採用しろ!」と働きかけている。英国で女性が被害者の強姦事件が証拠不10分で無罪になった件で活動家は「陪審員制度を廃止しろ!」と訴えた。なんでも陪審員制度を女性被害者事件では「差別パネル…裁判官と専門家()で協議する制度」に置き変え、強姦の有罪率を引き上げるべきだということだ。陪審員制度はこうした密室政治を防ぎ公平さを確保する為にあるのは言うまでもなく、彼女達の不満は「特権を持つ者は平等が抑圧に見える」に尽きるだろう。

英国では即座に反対意見が飛び、議員が「大変危険で誤った考えだ」と1蹴することで、この集団ヒステリーは収まったが、実際にスペインのように集団ヒステリーに飲まれた国もある。なにしろスペインには「ジェンダー暴力に対する総合的保護措置」により憲法上の保証もなく男性だけを裁くための異端審問裁判所が106カ所もあり、これはナチスが1930年代に創設したユダヤ人異端審問裁判所の倍だ。更にスペイン刑法には「男性を理由に量刑を重くする」と明記すらされている。具体的にはDVにおいて女性が男性に対して犯した場合は罰金刑で処罰されるが、逆に男性が女性に対して犯した場合は懲役刑で処罰されるのだ。

 経緯としては1944年にスペインのフランコ政権下において女性が被害者で男性が加害者となる犯罪に対して加重する条件が成立した。この1983年に廃止された条件であるが2003年に社会労働党が多くの多くの反対と違憲との苦情にも関わらずジェンダー暴力に対する総合的保護措置として復活させた。

https://archive.is/KdvjU

 同法律では「家庭内暴力」と「ジェンダー暴力」を区別し、後者をより厳しく処罰する。後者は男性のみが適用対象となる事は言うまでもない。女性が男性を攻撃し、その女性が如何に男性を憎んでいたり又そのような思想を有していてもジェンダー暴力ではなく(法的には)家庭内暴力扱いだ。そして勿論男性が女性を攻撃した場合、攻撃の背後に如何なる理由があったとしてもジェンダー暴力と(法的には)扱われる。更に女性は告発した瞬間から推定有罪で「被害者」として扱われるので、特別な恩恵が受けられる。裁判費用は国が全て負担するし、不法移民女性には合法移民になる為の書類が渡され、学費が免除されたりもする。正にフェミニストにとっては夢の国と言えるだろう。

 尚、この手の話題では世界的に日本も12分に異様な騎士国家と見られて、実際にフェミニスト団体により異様な法律・条文が次々に制定されている国である事は強調したい。なにしろ日本には女性というだけで無条件と無制限の支援を可能にする「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」があり、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法」には被害者は女性であることが明記され、なにより女性が子供を殺した際には高確率で執行猶予が与えられる。他にも女性専用車両、売春婦の異様な保護、親権、経済的DV=お小遣い制の蔓延…等、枚挙に暇がない。

男性属性そのもの

 また彼女達は男性そのものを攻撃する事も珍しくない。例えばスウェーデンのファミニストは男性税を導入しようとした。なんでもそれは「平等税」であり、税金は女性への家庭内暴力支援に提供するというものだった…勿論男性には提供しない。言う間でもなく、それは男性を男性であるという理由で悪者扱いし罰する手段だが、彼女達がそれを如何ほど求めており又当然の権利と思っているか?はもう説明する間でもないだろう。そしてこの考え方を女性専用車両という形で肯定してるのが我が国だ。

 そして日本の女性専用車両同様に女性は男性差別が大好きで何がなんでも温存させようとする事を示唆する事件は世界中で起きている。例えばウェールズ・トリニティ・セント・デイヴィッド大学において男性職員が女性職員より低い賃金が支払われている事を理由に訴訟を起こした。当然英国にも日本の労働基準法第4条「男女同1賃金の原則」同様に性差別として男女で賃金の差を設けることは禁止されている。しかしそれに対してフェミニストは反対した!なんか例によってゴチャゴチャとお気持ちを書いてるが、雑に切り抜き要約すれば「私の平等な権利から汚い男性の手を離して欲しい」ということらしい。日本でもこの手の光景は女性専用車両等の議論で見られるはずだ。

 更に彼女達はそもそも男性が口を開くこと、注目を集めること自体をあらゆる手を使って封じ込める。2009年米国でオバマ大統領はホワイトハウスに男性と少年に関する評議会を作ろうとした。尚勿論であるが女性と少女に関する評議会は既にある。そこでオバマ大統領はウォーレン・ファレルら男性問題に詳しい活動家・専門家を呼び、少女と女性の為の評議会に対応する評議会を設立しようとしたのだ。しかしながら、これは突然オバマ大統領が予定されていた電話会議を中止した事でとん挫する。ウォーレン・ファレルはこの理由について「女性と少女に関する評議会から資源を奪う為、男性と少年に関する評議会が拒否された」と述べた。実際にSNS上では例によって「男性は特権階級なので問題などない!」「男性への注目を増やす事で女性困窮者を見殺しにしようとしてる!」みたいな投稿が散見された。

https://www.washingtontimes.com/news/2017/oct/30/occidental-college-professor-attack-masculinity-di/

(因みにウォーレン・ファレル氏は行く先々で女性からの嫌がらせや妨害にあっている。下記リンクはウォーレン・ファレルがトロント大学で男性の自殺の蔓延と男性の権利について講演する際の様子)

https://web.archive.org/web/20121207010041oe_/http://r6---sn-nwj7kned.c.youtube.com/videoplayback?upn=ArWD5tMWa5k&sparams=cp%2Cgcr%2Cid%2Cip%2Cipbits%2Citag%2Cratebypass%2Csource%2Cupn%2Cexpire&fexp=900064%2C922401%2C920704%2C912806%2C925703%2C925706%2C928001%2C922403%2C922405%2C929901%2C913605%2C913546%2C913556%2C908493%2C920201%2C911116%2C901451%2C902556&ms=au&expire=1354865675&itag=22&ipbits=8&gcr=us&sver=3&ratebypass=yes&mt=1354842009&ip=207.241.237.138&mv=m&source=youtube&key=yt1&cp=U0hUSVhRU19MT0NONF9QS1dHOlhzeTVwVFo3X0Qx&id=8804470b100c00ed&newshard=yes&signature=11AE5D13108F431CFC5F56EC8298033427FCE2DF.2497D7151411FDD002BA2A230B30B99407B2E7C2

因みにその後オバマ大統領は弾けた。彼の弾けっぷりは沢山あり過ぎてリスト化するだけで2記事くらい書けそうな感じだが、とりあえず代表的なモノをあげると戦争やテロにおけにおける民間人死傷者から男性を除外したことだ。オバマ大統領のロジックは凡そ「戦争やテロで民間人が死ぬわけだけど軍人やテロリスト…特にテロリストは民間人に紛れたり装ったりする事もあるでしょ?だから身分確認出来ない例えばドローン爆撃で死んでしまった場合は見分けつかないでしょ?だから民間人死傷者のうち男性は全てテロリストって事でいいんじゃない?戦争で犠牲になるのは常に女性」ということらしい。尚、オバマ大統領はご存じの通りフェミニストを自称してる。

 これについて「つまり男性は幾ら死んでもいいってこと?」と疑問を挟む方もいるかもしれないが、多分私のnoteの読者ならその答えはYESである事を知ってるだろう。「女性は幾ら死んでもいい」…これを言う男性はいないでもないが、少なくともある程度の社会的地位を有する男性が実名顔出しで公の場で言う事はあり得ないと断言出来る。ましてやそれが肯定的なニュアンスでバズる事などない。しかしながら逆の例は豊富にある

米国で2024年ドナルド・トランプが女性大統領候補カマラ・ハリスを破った事で女性達の間で「MATGA」という運動が勃発した。MATGAはMake Aqua Tofanis Great Again (アクア・トファニスを再び偉大にする) の略であり、アクア・トファニスとは何百人もの男を殺したジュリア・トファニスが作った薬である。要はMATGAとは「男性を毒殺しよう!」という運動だ。この運動の女性達は「男性を殺害しろ!」と扇動する動画を投稿し、中には130万イイネも集めた動画もある。これを男女逆ならどうなるか想像してみよう。世界中から非難されること間違いなしだ。しかしながらこれは2024年11月現在日本語の主要メディアでの報道はなく、現地アメリカのメディアでも肯定的に報道されている。例えばニューズウィークだとこんな感じだ。

筆者訳:この運動に不快感を覚える人もいるが、毒物への言及は文字通りの暴力への呼びかけではなく、女性蔑視に対する象徴的な抗議だ。また(MATGAへの抗議は)現代の政治や社会における女性の発言権の剥奪であると捉えている人々も多い。
(Whilst some are offended by the movement, many see the reference to the poison not as a literal call to violence but as a symbolic protest against perceived misogyny, and, for many, the disenfranchisement of women's voices in modern politics or society.)

https://www.newsweek.com/what-matga-anti-trump-women-deadly-new-trend-giulia-tofana-1983610

 さて男性が「女性を毒殺しろ!」と扇動する動画を投稿し、女性達によって抗議されたとして「これは男性蔑視への象徴的な抗議だ。またこの男性達に対する抗議は現代社会における男性の発言権の剥奪だ」と擁護してくれる主要メディアはあるだろうか?

 因みに男性殺人はフェミニストの大好物の1つであり、ヴァレリー・ソレナスの記した「男性皆殺し協会」のマニュフェストはフェミニストの愛読者だし、ハイフィンポストの副編集長のエミリー・マコームズ氏は新年の抱負に「男性を全員殺す」ことだと語り、教師かつSF作家かつ政治家のサリ-・ミラー・ギアハートは「男性の割合は人類の10%まで減らすべき」と述べ、19世紀後半に大活躍したロイス・ウェイスブルーカーは…と例をあげればキリがないが、我が国でも妻が旦那に不凍液等を飲ませて周囲に気付かれないように殺すことを勧める「旦那デスノート」がベストセラーになり尚且つ映画化されるという快挙を成し遂げている。

https://archive.is/4EQ6o

非フェミニスト女性

 そしてこの手の話になると言われるお決まりの文句がある。「それは1部の女性がおかしいだけで大半の女性はマトモであり、彼女達の言い分を本気にすべきではない」というものだ。しかしながら彼女達が本当に少数にせよ、実際に立法行政司法に至るまで広範かつ甚大な影響を及ぼしてるのは前述の通りであり、またそれに反対する女性はほぼ皆無だ。これに関しては結論から言えば「女性はフェミニストを忌避し、彼女達をある種の極端な人間だと見做す事もあるが、何だかんだ女性こそが被害者で支援が必要という物語には共感と連帯を示し、最終的に彼女達がもたらす利益はちゃっかり受け取り領土化する」に尽きるだろう。

 例えば我が国には「生理休暇」という奇制度がある。これは2024年現在他先進国ではスペインにしか見られないものだ。生理休暇に対して「生理で動くのが難しいほど辛い女性もいるのだから仕方ない」と思う方もいるかもしれないが、そこまで生理が重い場合は「月経困難症」と診断され治療を受けることが出来る。なので本当に仕事が出来ないほど生理が重ければ生理休暇などなくても「月経困難症」と診断書を提出して病欠すれば済む話だ。というより生理休暇だと診断書提出義務がないため悪用可能性が避けられず、病欠と別枠扱いするせいで医療も受けず「生理が辛くて仕方ないの!」と暴れる困った当事者がでてしまうし、そもそも単なる病気の1つが病欠とは独立した欠勤理由になるのは差別的特権という他ない。これは日本の女性が先進国でも特異的な特権を有してる証…みたいな事をXでポストしたら、当然に「生理の辛さを知らないからそんな事を言えるんだ!」「私は生理がこんなに辛いんです!」「生理痛体験装置MAXやってこい!」等と1般女性や騎士から袋叩きにあうだろう。私の意見を叩く1般女性の認知は大体こんなはずだ。

 「私はフェミニストではないし正直彼女達の極端な主張にはついていけないけど、それはそれとしてこの男性のミソジニーと無理解は酷過ぎる!今回ばかりはフェミニストが正論だ!」。特権を持つ者は本人の自認がどうだろうと平等が抑圧に見え、特権の維持や更なる付与が平等に見えてしまう

 結論から言えば奴隷が貴族の機嫌を損ねないように特権を手放す事を迫ったり、奴隷待遇改善を訴える事など出来はしない。アーネスト・ベルフォート・バックスが100年前に残した言葉を再掲しよう。「女性の権利を主張する人々の中で、男女平等を熱心に訴えて夫による妻の扶養権を廃止することを提案した人は1人もいない。それどころか彼女達は男性の負担を増やす事に熱心である」

女性は何故困窮男性を殺するのか?

 の理由は3つ。1つは前述の通り特権を有しているが故に男性が求める平等を抑圧や攻撃と捉えてしまうこと。そして2つ目は困窮男性や被害者男性は存在自体がフェミニズムの教義に反する悪魔だからだ。

 フェミニズムの世界において男性は様々な特権に囲まれ下駄を履いて女性を支配する策謀を巡らせる強者である。正否は別として、とにかくフェミニズムの教義ではそうなってるし、1般女性も薄っすらと男性は強者で何らかの特権を有していると思ってる。例えば「男性は夜も安心して歩けるしセキュリティのしっかりしてない家でも大丈夫」に関しては広く女性の共感を呼ぶし、女性を夜歩かせるのが道徳的でない事は数少なくない男性も同意することだろう。ここで犯罪の被害者統計を出して「男性の方が~」と唱えたい方もいるだろうが、こんなんツッコミ出したらキリがないので、ここでは置いておく。とにかく薄っすら「女性は社会で男性より何らかの困難に会う確率が高い」ぐらいは日本国民の大半が思っていることだろう。繰り返すが統計的にどうのこうのみたいな話はしない。女性は何時いかなる時も弱者で被害者であり、男性は何時いかなる時も強者で加害者なのが彼女達の世界観だ。

 そのような世界観において困窮男性や被害者男性は説明出来ない存在だ。何故様々な特権に囲まれて女性に加害してる男性が自らを「困窮している」「被害者だ」等と主張出来るのか?ここで彼等が本当に困窮してたり被害者だったりする可能性は教義上除外される。そうなると当然見出されるのは悪意だ。「彼等は困窮者・被害者を名乗る事で真なる困窮者で被害者の女性を更に虐げようとしてる!」…これが男女平等的な施策に反対するフェミニストが必ず有する認知である。実際彼等がどうであるか?は語らないが、とにかく彼女達の世界観において困窮男性や被害者男性というのは自分達に牙を剥く「敵」なのだ。彼等の苦痛を肯定することは自身の信仰の否定に他ならない。

 それ故に彼女達はありとあらゆるロジックを使って彼等は実は被害者でも困窮してるわけではないと説明する。「男性の自殺者が多いのは男性が若い時から甘やかされてきてメンタルが弱いからだ」「彼等は男らしさの自縄自縛に苦しんでいるのだ」「女性が男性を殴る時は自己防衛なので彼らは実は加害者なのだ」…実際にどうであるか?は別にして、これらのロジックは何れも自分の世界観と目の前にいる男性との認知不協和を解消するものだ。

 そして3つ目。そもそも論になってしまうが、女性は人類史において元々人間社会ないし群れの1員ではなく

寄生獣

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