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固定されがちなイメージですが…。

よく訊ねられるのが スウェットロッジは入ったことがあるか? パイプは持っているのか? フルートは吹くか? この三点です。

私がいた地域ではスウェットロッジの習慣はありませんでしたので 入ったことはありません。パイプは私はパイプホルダーでもないし そういった役割を担ったわけでもないので持っていません。フルートは持っていましたが ちゃんと演奏できる知人にあげてしまいました。

この三つは日本で固定されている インディアンと接点を持った人のイメージなんでしょうね。ただ 日本っていう小さな国の中でも同じことなのですが その土地ごとの地域色や文化というものがあります。インディアンでも平原や沿岸部 森林部などで それぞれ生活様式も違えば儀式や文化も違います。平原部の人たちの文化が強く伝わってくるので 一律でそういったもの と受け取られているかとも思います。

ただ 生活様式や儀式の違いなどはあっても 彼らが持つマインド自体に変わりはありません。私が書き残しておきたいのは そういった部分についてです。多くのアニミズムの文化を持つ人たち トーテミズムを持つ人たちに共通するものであって 特別なことではないのかもしれません。その中の私が自分で体験したこと 学んできたことは ほんの小さな砂粒程度のものです。それでも今の時代には必要なことだろうし 誰かの目に止まれば砂一粒にも意味が生まれるだろうと思って書き残しています。

インディアンジュエリーが年代を問わず人気がありますが デザインされているモチーフにも それぞれトーテムと意味が込められています。そのトーテムを身に着けることは 自分はそういう生き方をするという表明でもあります。ファッションアイテムとしては そこまで深い思い入れは必要ないのかもしれません。でも ほんの少しだけ なぜこういったシンボルでデザインしたものを遺したのか? なぜ身に着けるものにしたのか? そんなことに気持ちを向けてもらえたら 大切にしてもらえるようにも思います。

今もアメリカインディアンには200を超える部族があるといいますが その数だけ文化と暮らしがあります。インディアン=スウェットロッジ でもないし インディアン=パイプ でもないし インディアン=フルート でもありません。

もうひとつ重要アイテムがありました。セージです。今は輸入雑貨のお店でも 当たり前に見かけるようになったセージのスマッジスティック。あとは香水のようなスプレータイプなんかもあるみたいですね。実は私はセージの香りが苦手です。使ったということもありませんでした。私がいたところでは ジュニパーという針葉樹の葉を乾燥させたものを使っていました。スマッジングというのは 乾かした植物を線香のように焚いて その煙を羽や木の葉で仰いで場を清める行為です。地域が変われば道具も変わるというわけで インディアンは絶対にセージなのだ!というのも 先入観かなと思ったりします。一部の方々の間でセージは自分のオーラ?をきれいにするという信仰があるようですね。 否定はしませんが もともとの使用法 意図は違うところにあります。オーラではなく身を清める 場を清める 整えるというものです。オーラ?をきれいにして運を上げるとか そういったものではないんですよ。

とりあえずネットで拾える今のインディアンについての 固定されたイメージだったり 彼らが継承してきた文化をお手軽な開運や神秘体験に結び付けられるのは 私としては違和感を感じる部分なのでした。


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