大切なことは見えているはず

さて　世の中で期待されるような　神秘性も神聖さもなく日々は過ぎたわけですが　現実をきちんと見るちからが養われることで　見えない物　に対しての敬意であったり畏敬の念というのが育つ。　これは私が体感して得た結論でもあります。先日　サークルという考え方について　ちょこっと触れましたが　円　というのは切れ目なく続く循環という意味での　円　です。

この世界はもともと有機物で出来ていて　いのちの集合体ということがベースにあります。いのちがいのちを保つ　育てるために他のいのちを食べる。肉食獣が草食獣を食べることは残酷に思えるかもしれませんが　それでバランスが保たれるのも自然界です。動物は必要以上には食べません。なので草食獣が増えすぎて木が枯れることも　草がなくなることもなくバランスが保たれます。逆に草食獣を人間が食べる目的以外でハンティングしていけば　肉食獣には食べる物がなくなり　人間は捕食される側になりますよね？考えてみれば当たり前のことです。

現代の日本ではクマが里におりてきた　サルが町にいる　シカが市街地に現れた　これだけでテレビ中継がされたりします。クマやイノシシは　駆除　という名目で殺処分されることも多いですね。北海道のヒグマは確かに別ののというのか　人にとって脅威です。本州にいるツキノワグマは雑食で昆虫や木の実などを食べるし　肉食獣というよりも雑食です。それでも駆除されてしまうのは　人に危害を加えるからという理由です。これは人とクマの生活圏が近くなりすぎている　人がクマとうまく距離感を取れないからだと私は考えています。そのうち　ツキノワグマもいなくなってしまう時代がくるかもしれませんね。

よくシカによる食害　イノシシが市街地におりてくることが問題にもなります。天敵がいない環境では　弱い生き物たちの生息数のバランスが崩れます。この原因を作ったのは　日本のオオカミを全滅させてしまったことかもしれません。ニホンオオカミは全滅したといわれますが　もしかしたらごく少数で人の目に触れないところで生き残っているかもしれません。ただ　それよりもシカやイノシシの数が上回っているのが現状ということかと思います。自然の円　サークルの形が歪んでいるのが現代でもあります。

シカやイノシシに天敵がいなくなって彼らが安泰なのかといえば　そういうわけでもないのが天然の循環です。草食たちの数が増えれば増えるほど　彼らが食べる草や木の皮の争奪戦が起こります。足りなくなれば里におりてきます。今がこの状態ですね。食べられなくなれば飢えて滅ぶしかありません。人間が自然に干渉し過ぎれば　この円は歪みバランスを崩す。これが現実です。精神世界を語るのであれば　まず目で見えるリアルな生を見ること。そして何を感じ　何を思うのかを考えてみる必要がありそうですね。