百式
私が中学生のころに、ノー部活デーで早めに帰宅出来た火曜日。親がどちらも仕事で出払っていて、自分だけが家にいる時は、TVとスカパーのチューナの電源を付けて、ヨシモトファンダンゴTVにチャンネルを合わせていた。私だけがTVを占領できる僅かなタイミングで、かなり多くの時間をヨシモトファンダンゴTVに費やしたと思う。
帰宅する時間帯は、ルミネTHEよしもとの「7じ9じ」のネタコーナーの模様をよく見ていた。覚えているコンビは、ライセンスやニブンノゴ!、ハローバイバイ、チャイルドマシーンなどなど。ライセンスは今も活躍中だけども、他は解散していて、こうしてコンビ名を並べてみると、とても感慨深いものがある。
そんな中、たまに単独ライブの模様も放送される。特に印象に残っているのが、2丁拳銃の「百式」だ。
百式。
2丁拳銃の2人が、100分ノンストップで漫才をする。
もしかしたらここまでお笑いを好きでいられたのも、このコンテンツのおかげかも知れない。不思議でもあった。もちろんウケるところはウケる。でもあまり笑いも起きない普通に流れる時間もある。だけど、ずっと見てられる。楽しかった。
TVの場合はCMが入るので、本当にノンストップで100分も漫才してるのか?と思ってもいた。なので、いつかは生で見て、この目で確かめなきゃいけないなと思っていた。
時は流れ、私はもう36歳になっていた。
仕事から帰宅して、夕飯を食べながら芸人YouTubeを見るのが日課になっている。
その時もいつもと同じように、令和ロマンのYouTubeを見た。
この動画自体もめちゃくちゃ面白いが、ゲストの2丁拳銃が告知をし始めた。
「百式」の告知だった。
まず日を見た。空いている。
どこでやる?ルミネ。
時間は?行ける!
気づいた時にはFANYアプリを開き、チケットを確保していた。
という事で、中学生の時見ていた「百式」に行く事になった。
行って大正解だった。
とにかく笑わせてもらった。
2丁拳銃の生き様を見た。なんでもっと早く見に行かなかったのかと一瞬悔しくなったけど、でもこのタイミングなんだろうと自分を無理矢理納得させた。
最後のトークで、この百式が始まって22年になるという話をしていた。
36歳から22引くと14。
自分が当時見た百式は、初回の百式だったのかも知れないと分かり、ここまで百式を続けて下さった2丁拳銃のお二人に心の中で感謝した。
また来年もよろしくお願いします。と修士さんが言うと、THE SECONDも頑張るぞー!と小堀さんが言い、どこか嬉しそうな修士さん。挑戦を続ける50歳の2人は、カッコいい。
2丁拳銃の出囃子である、ザ・ブルーハーツの「44口径」を聴き、心地良い高揚感を抱きながら、家路についた。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
それではまた!