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2024 シャンパンファイト 活動記録

2024.10.3(木)に、東京・渋谷にあるシダックスカルチャーホールで行われたM-1グランプリ1回戦に出場いたしました。

昨年から「シャンパンファイト」というコンビを組んで、今回で2回目の出場。という事で、備忘録的な意味も含めて、今回のシャンパンファイトの活動を振り返ろうと思う。

昨今「社会人お笑い」という言葉も生まれ始め、企業や団体に勤めながら、ライブに出て活動するコンビも多くいる。しかし私と相方のスケジュールでは到底そんな活動など出来るわけがなく、M-1だけ活動をしている。
ここで大変なのが、モチベーションの維持。ただ連絡を取り合うだけでは、1年に1回の大会に向けての意欲など続くわけがない。
それを補うために、昨年スベり散らかした次の日からネタを書き始めていた。面白いか面白くないかは置いておいて、2ヶ月に1本くらいのペースで書きあげていった。
こうする事で自分のモチベーション維持と「次も出るからね」と、相方への圧をかける事で、出場する道のりを作っていった。
相方も相方で私ほどのペースではないけども、ネタを書いてくれていたので、お互い次回も出ることは話さずとも決まっていった。

そして、今年の8月下旬、溝の口駅前のファミレスに集まった。ネタの相談をしながら、相方とエントリーシートを書き上げていった。2023年戦績の欄に書いてある「1回戦」のところに丸を書いた。
またこの時に、今回は相方が書いたネタで挑む事を決めた。

ここから1ヶ月くらい時間があったが、スケジュールの都合で本格的にネタ合わせが出来たのは、大会当日の1週間くらい前からだった。

ネタ台本が書けているとはいえ、実際に合わせるとフィーリングが違ったりもする。毎日1〜2時間、時間や動画を撮りながらネタを合わせて、お互いの感覚をネタに落とし込んでいく。
たった2分。されど2分。
ネタが完成するまでに、効率とは程遠い時間のかかり方。しかし「遊び」を作る以上、実際面白くなるかは一旦置いて、「遊び」の時間をかけない限り、面白いものは生まれないと改めて実感する。小ボケを浮かんでは提案して捨て、浮かんでは捨て、たまに拾われ、ほかのボケを捨てる。そんな事を繰り返す。

正直、僕らはポッと出とかは絶対に出来ない。有難いことに今までいくつかお誘いをいただいてきたが、ここまでのモチベーションやクオリティを、その都度イベントごとに持っていく・高めていくのは、お互いのスケジュール上大変難しく、それぞれの所属先からの協力も踏まえると、これはM-1だから出来るよねと話している。本当に大変恐縮だけども、僕らは不器用すぎてM-1しか出来ない。

話は逸れたが、大会2日前になってようやくネタが形になった。

大会前日には、朝から1回戦を相方と見に行った。これが良かった。前回、広く感じたホールは想像よりも狭かった。ネタも見たけども、午前中ということもあり、お客さんの入りも多いとはいえず、笑いもそこまで大きくなかった。別に僕ら見てる側は笑ってたのだが、笑いが足りなかったのか、その空気感に徐々にマイクから離れて声が小さくなるアマチュアのコンビが気になった。それでも元気良くネタをするプロのコンビはさすがだった。全身タイツに電車の顔パネルをはめたコンビが千代田線と小田急線を表現して、実質翔んで埼玉みたいなネタをするコンビもいた。そしてものまねブルーというサッカー日本代表戦に必ず現れる人もいた。サンパチマイク1本に対して、6人もステージにいた。などなど40組ほど見て退出した。

ここで地に足がついた。
それまでは去年の経験から目の前のお客さんを笑わせようと考えていた。これも大切なことだけど、良い意味で「まあ、僕らがやってもこんなもんだろう。」という踏ん切りが着いた。だからこそ、どうせなら元気良く思い切りやってやろうとも思った。

一旦相方は仕事へ向かう。そして、大声の出せるスタジオを抑えて、また夜に合流した。また、普段一緒にお笑いライブに行くような友人にも来てもらった。さすがに前日なので、アドバイスも出すのも大変だったとは思うし、上から言うようで恐縮だけど、ベターでベストなアドバイスばかりで大変救われた。

そして当日。
私は午前中、MLBのワールドカードシリーズのブレーブス対パドレスの試合を見ていた。
パドレスが勝利し次のステージ進出を決めた。試合終了からしばらくすると、シャンパンファイトが始まった。
これ以上、縁起の良い日はない。

そして、直前。会場の集合時間は15:30。会場近くの14:30にカラオケ店に集合。
あらかじめ衣装への着替えと、軽くネタ合わせをした。

そして、集合時間ほぼオンタイムで会場入り。ここで友人が入り待ちしていた。まさか入り待ちしてくれているとは思わず、また励ましてくれて、めちゃくちゃ嬉しかった。目頭が熱くなるが、ここは我慢。

エレベーターでホールのある8階へ向かい、控室へ。昨年と同じように、出番を待つコンビがネタ合わせやら着替えやら行っている。ここで30分弱待つことになるのだが、ネタ合わせしたのは2回くらい。あとは雑談していた。

コンビ名が呼ばれ、荷物を全て持ちステージ裏へ。ここで前3組ほど。並びながら出番を待つ。
次の出番になった待ち時間が1番緊張した。

前のコンビが終わり、出囃子が流れる。
スタッフの方から合図が出る。

「どうもー!」

思ったよりも元気良く飛び出せたと思う。

「シャンパンファイトです!よろしくお願いします!」

マイクの高さを調整しようと触れたものの、相方のちょうど口元にマイクがあったので、触れただけで済んだ。そして、周りを見渡すように目配り。拍手してくれているお客さんがいるので、「ありがとうございまーす。」なんて言っていると相方が「聞いてくださいよ〜」と言い、ネタスタート。

当然緊張していた。昨年と同じように膝が笑う。
ただ今年はツッコミのところで、小さくとも反応があるのが分かった。たまに反応が大きくなると、膝の揺れが収まる。反応がないと膝がガクガク笑う。私の体は分かりやすい。

所々反応があるだけありがたい。昨年は反応すらゼロだった。緊張していて目も見れないのは変わらないが、笑い声が上がったのは分かる。嬉しくなった。

ただ、前日に友人にネタを見てもらった時や、出番の直前でもゆっくりと意識したのに、どうしても言葉が早くなってしまう。でも意識してなかったら、もっと早くなって何喋ってるか分からなくなっていただろう。

「良い加減にしろ」

気づいたらネタが終わった。

「ありがとうございました。」と深くお辞儀をして、ステージからはける。

終わったなーと思って、気付いたらネクタイをすでに外していた。去年もそうだった。苦しいとは思っていないけど、どうやら出番が終わるとすぐ外したがる癖がある。

ひとまず相方に「今年もありがとうございました。」と一礼。誘った方は私というのを忘れてはいけない。

「ごめん、あそこ言い間違えた。」

全然気付いていなかった。話を聞くと割と肝心な所だったが、終わった事なので仕方ない。何なら自分も噛みまくっているだろう。細かい事は覚えてない。それよりも狙った所で少なからず反応があったことを喜んだ。今年の目標は「まず目の前にいる人を笑わせること。」だったから。

終了後は会場近くのドトールで小さな反省会。昨年と一緒。ただ昨年とは違う少しだけの手応えはあった。合格はしないだろうが、昨年よりかは全然良い手応え。

しばらくすると、会場まで見に来てくれた友人達が反省会まで来てくれた。
前日アドバイスしてくれた友人は、昨年の私たちも会場で見ている。その時採点を10点満点で聞いたら「2点」だった。

今年は?気になって聞いた。

「4点」

2点上がった。的確だった。そりゃより高い点数が良いが、さっきの出来と合致する。
どうやら会場も昨年と打って変わってかなり暖かかったようで、空気感も良かったようだ。
真ん中に男性3人組がいて、言い方が良いか悪いかは置いといて、割とどの組にも大いに笑っていたようだ。助かった。

普段映画やお笑いも行く友人も、仕事を巻いて来てくれたり、またXで見に来てくれた報告をしていた方もいて、本当に感謝しかない。

自己肯定感が低いもので、こんなに応援されて良いのかなとか思ってしまう性分で、いや僕に出来たらみんなも出来るよと思うのだが、どうやらそういうものでもないみたいで。今回わざわざ連絡をくれる人もいた。めちゃくちゃ嬉しい。色んな人に支えられていると実感しました。応援してくださった方々、口に出さずとも気にかけてくれた方々に、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

また来年に向けてネタを書いていきます。本番選ぶかどうかは分からないけど。相方に来年への意欲を保たせるためにも。またM-1直前の対策ライブに、いくつか参加しようか検討の余地ありだねとも話をした。

そして反省会後は、多くの友人が自然と集まる下北沢CREAMのみんなで結果発表を聞き、一回戦敗退を知りました。
午前中に見たパドレスみたいに、次のシリーズに進んだら、ガチのシャンパンファイトをしたいものだ。
だから、また来年まで頑張ろうかな!
では、また!

普段使いのバッグの裏に貼っている。はいはい。


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