高度なクロクマの解剖学と射撃位置ガイド
『高度なクロクマの解剖学と射撃位置ガイド(Advanced Black Bear Anatomy and Shot Placement Guide)』という文書を紹介します。
クマの弓猟・銃猟を行う狩猟者に向けて、解剖学の知識に基づいて、クマを撃つ際に狙うべき位置と射撃角度について詳しく解説した資料です。
基本的に弓猟を強く意識した内容ではありますが、弓の方が猟銃よりもよりシビアな狙いを要求されますので、銃猟を行う方にも十分役立つ内容だと思います。
とてもわかりやすい内容ですので強くおすすめします。
以下のリンクから原文のPDFファイルを読むことができます。
[PDF] Advanced Black Bear Anatomy and Shot Placement Guide
元の文書のレイアウトを活かしつつ、全文を日本語訳したものが添付のPDFファイルですが、その訳文を Google NotebookLM で要約した内容は以下のとおりです。
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クマ狩猟において、一発で仕留めるためには、クマの体の構造と適切な射撃場所に関する知識が不可欠です。
クマは他の動物に比べて骨格や皮膚が厚く、特に肩、腰、頭、首の骨は非常に硬いため、弓矢で貫通することは困難です。したがって、弓矢を使用する場合は、心臓と肺を含む胸部を狙うのが最適です。
銃器を使用する場合も、胸部への射撃が最も効果的ですが、適切な威力を持つ銃と弾丸を使用すれば、肩や首への射撃も有効です。
クマの立ち位置によって、適切な射撃場所も変わります。
クマが側面を向いている場合は、弓矢、銃器ともに胸部を狙うのが最適です。
斜め後ろを向いている場合は、銃器であれば胴体後部の肩の後ろを狙うことができますが、弓矢は避けるべきです。
斜め前や正面を向いている場合は、弓矢では非常に狙いにくいため避けるべきです。銃器の場合は、斜め前はセンターファイアライフルに限り、正面は適切なセンターファイアライフルであれば射撃可能です。
後ろからの射撃は、弓矢、銃器ともに推奨されません。
高所からの射撃は、弓矢の場合、角度が急になるほど重要な臓器に当たる面積が狭くなるため、難易度が高くなります。
狩猟者は、倫理的な観点から、常に一発で仕留めることを心がけ、そのためにも、自身の狩猟道具の性能を理解し、射撃の練習を重ね、クマの解剖学を熟知しておくことが重要です。
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この資料を作成した全米弓猟教育財団(The National Bowhunter Education Foundation:NBEF)による弓猟ハンター向け教育プログラムの教材サイトも合わせてご覧ください。
Study Guide for Bowhunting Education
このように狩猟者教育についてのオンライン教材が充実しているのはうらやましい限りです。
我が国でも、クマの捕獲に関する教材が整備されることを期待しています。