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木から町が生まれるお話 第二樹

そもそも

何もないこのメタワールドを、探索すると決めてから数日が経った。
普通であれば、不思議な風景とか、空飛ぶ島とか、未来都市とか...ワールドへの想像は無限にあるが、ここはそういった“ワクワク”する類のワールドでない事を理解している。
一緒に冒険する様なファンタジックなパーティが居るわけでもない。
“普通であれば”といったものの、普通ってなんだろう...
XANA GENESISのYAKAMIHIMEに聞いてみる

「メタワールドってどんなところ?」ありきたりに聞いた。
「メタワールドは、現実とデジタルが融合した仮想空間だよ。自分のアバターを使って、他の人と交流したり、ゲームを楽しんだり、イベントに参加したりできるんだ。まるで別世界に入り込んだみたいな体験ができるよ。」
確かにある意味「木から町が生まれるお話」というワールドは別世界だ...だって何もないんだから...。
現実にこんなところがあったら寂しくて凍えてしまう。
でも何かを求めてつい足を運んでしまうのが、またメタワールドなのかもしれない。じゃあ普通扱いでいいかと開き直る。現実離れしていればしているほど良い物なのかなとも思う。
考える暇があれば歩けと、今またワールドに足を運んでいるのが現実なのだ。

相変わらず景色は美しい。軽く没入感をおぼえる。マウスとキーボードを操り空を眺め地面を凝視ししばらく歩く...。
「!?」
ついに、ついに何か見つけた!遠くて何かは分からない(想像以上にメタワールドは広いのだ)。でも何かある。
想像できるだろうか?他には沢山の面白そうなワールドが有るのに、あえてこの“何もないハズだった”ワールドを歩くという天邪鬼っぷり。そこに薄っすらと光る不思議な物を見つけた時の歓喜。ポツンとある事に幻想的な物は感じず不気味ささえ覚える光景。

何か秘密があと決めつけ、その“何かに”近づく。近づくにつれ、それが何かなんとなく分かった。

「木の幹?」

真ん中には、草なのか芽なのか枝なのか、そんな緑の植物が有り、周りを白い煙の様な物が覆っている。遠くから光っているように見えたのはおそらくこの煙?である。
明確なのは、「何なのか分かったが、何なのか分からない」という不明確さだ。
一応、ワールド名に習い “木” だとしておこう。

第二樹をアップした目的

勉強、研究、趣味、興味、遊び、交流...理由は何でもいいのだが、何かをする際には、ある程度の目的が欲しい性格である。
研究と興味を取って付けたような理由とし、この“何もない”ワールドを探索することで、“すこーしだけ何かある”ワールドへと変貌した。
と言っても、木が元から有ったものであるか、世界が変貌したのか、今となっては確認しようがない。
変貌したと仮定すれば、今後も通う理由としては充分である。
ではなぜ第二樹をアップするに至ったのか...。
今日は一旦出ようとした時、操作を誤りアバターが木に引っかかった。
それと同時に“木が話しかけてきた”のだ・・・

「オネガイデス… ワタシノ スガタヲ ミセテ イタダケマセンカ…」

秒でスクショ!すぐスクショ!...撮れた!
ただし、それを見せてあげる手段が見つからない。
考えた、メタワールドはネットの世界である、ネットワークは繋がっている、だからネット上にこのスクショを貼ればいいかも!
そして、とりあえずこの第二樹をアップしたのだ。

ほらよ、これが君だ

第二樹 完


登場するワールドやアバターは実在しますが、この物語自体はXANAのAI「XANA GENESIS」を活用して執筆したフィクションです。
※XANA非公式

TikTokでは動画もUPしています!
https://vt.tiktok.com/ZSjD2sSp8/

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