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読書ノート 『誰が音楽をタダにした?』

近代の音楽の歴史を、どうしてタダで音楽を聴けるようになったのかを面白く教えてくれる本。

現在は月に500円払えば、無限に音楽が聴けるという時代ですが、少し前までは無料で音楽をダウンロードして聴いていたんじゃないでしょうか。
その音楽は、誰が、どうやって、何のために、公開していたのでしょうか。
意外と誰もそれを知らないし、知ろうともしなかったかもしれません。
これは、そんな違法ダウンロードが流行った裏側を赤裸々に語った本です。

ノンフィクション作品ですが、どこを取っても臨場感があり、規模が大きくほんと楽しめます。
何人もの人や、音楽をタダにした犯人に直接インタビューをして長い時間かけて作成したらしく、そこで生きていたみたいに当時の状況が知れます。

カタカナばっかの文章に加え、生まれてもいない時代の音楽事情など、知らないわかんないことたくさんで読みにくい部分もありましたが、それでも著者本人も大量に音楽を違法で入手していたという告白や、最初の見出しが「MP3が殺される」とすごく惹かれる導入から、ジョークに富んだ本文と、ほんと読みやすく引き込まれ、わくわくしました。

現在の音楽は、タダで聴けるものにお金を払う部分もでている気がします。
こういう時代の動きの裏側にも誰かいるのかなと思ってみるのも面白いかもしれませんね。

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