東京えんじにあ日記(17歳の最愛?)
父親に合格おめでとうと電話口で言われた。
私は泣いていて、嬉しくて泣いていると父親は思っただろう。
違う、大好きな(大好きだった)彼が不合格だったのが悲しかった。
2人で合格して、いろんな国に行こうと約束していた。
ワールドディズニーとメキシコはカンクンしか覚えてないけど。
当時の私は海外になんて行ったことなくて、
2人でカンクンへ行く日をそれはワクワクして。
彼とカンクンに行くことはなかったけど、
今やわたしはその土地に全く興味もないし、
海外旅行だって、きっとこなれたものだ。
色んなことを知って、
昔より感度が鈍った自分を愛している。
失ったものもそりゃあるけれど、
手にしたものの方が大切。
そうだけど、あの頃みたいに、
あの頃以上に、
他人の幸せを思う日はくるのか?
千歳駅のベンチで、
親から借りたiPhone。
自分の番号よりも、
彼の番号を探した。
最愛がもう1度欲しい。