ゴリゴリ霧中
改稿の結果、語り手に「バレると身の破滅を招く秘密」を抱えさせてみたのだが、果たしてこれがストーリーへの求心力を高める効果を発揮できているのか甚だ疑問である。なんかこう、とりあえず入れてみただけ、というか。しかしどうすれば改善されるのかがわからない。いやそもそも、作者自身が「バレると身の破滅を招く秘密」を致命的なものと感じていないために、それが無意識のうちに作品に出ているのではないだろうか。だが、そうだったとしていったいどうすればいいのだろうか。作者であるということは、どうしても読者の身になって作品を見ることができないということである。ならばどうすればいいんだ? わからない。あと、特に後半だが、「独自性の高い描写」が多すぎて、読者に与える負担が大きすぎる気はした。面白いものを書こうとして、気がついたら読解難易度が高くなってしまう。いつもそうである。読者が求めるものを書くことを考えるべきである。だが読者が求めるものとは何だ? ぜんぜんわからない。まったく想像もつかない。俺は小難しい=面白いだと思っている節がある。小難しくない話に興味を抱くことができない。どうすればいいのか? わからない。とにかく小説を書いていて「わからない」という気持ちばかりが大きくなってゆく。何も悟れなどしない。
時間切れ。
(ひたすらわからなくなってゆくだけだ)