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パーフェクトイケメンスマイル(あいてはしぬ)
「な、なにをする気!?」
「別に」
「え?」
「特に何もせんよ。ただ転移網を使って〈化外の地〉に帰るだけだ」
「なにを……! アンデッドなんかに転移門が開けるわけないでしょ! あれはあたしたちの神聖な……」
「まだそんなおめでたい勘違いをしているのか。次までにはもう少し王国外の現実に目を向けておくことだな」
「次!?」
「私はまた来るぞ。何度でも、何度でもなァ……」
青白い眼光が、何らかの底知れぬ情念に禍々しく濁った。
「待たれい! 貴様は……いや、お主はまさか……」
「黙れ」
ケリオスの制止に、幽鬼王は瞬間移動。即座に肉薄して魔剣を突き出しにかかる。
金属音。
横合いから突き出された細身の曲刀によって、その一撃は防がれた。
「おやおや、抵抗できぬ怪我人に手を出すとは、いさゝか感心せぬな、〈鉄仮面〉どの?」
「貴様……! もう追いついたというのか!?」
「小生、御身ほどではないにせよ駆け比べは得意中の得意。シャーリィ殿下がなかなか泣き止まなかったがゆえ遅参となったが、さて、つゞきをやるとしようか。」
黒い礼装をまとった、目を見張るほど美しい人族の青年であった。
「お断りだな。貴様などにかかずらっている暇などない。この場は退く」
青白い幻炎に包まれ、消失した。鮮やかな撤退だった。
黒衣の青年は、尖った顎を掴んだ。
「ふぅむ、瞬間移動。武術とは相性がよろしくないが、それでも厄介な能力であるな。撤退を止められぬ。対策を考えねば。」
その横顔を、シャイファは混乱した頭でぼんやりと見ていた。
「あ、あんた誰? 何者?」
すると青年、こちらを振り向き、ふわりと包み込むような笑みを見せてくれた。
「お初にお目にかかる。小生は鵺火総十郎と申す、しがない書生である。」
思わず、どきりとした。
システムメッセージ:ヴォルダガッダ・ヴァズダガメスの情報が一部開示されました。
◆銀◆サブキャラ名鑑#3【ヴォルダガッダ・ヴァズダガメス】◆戦◆
二十一歳 性別なし 戦闘能力評価:A-
虐殺の化身。血の神アゴスの預言者。屍の山で孤高に憂う獣。
最強オーク。オーク社会は殺し合いを日常としており、二十を越えて生きる者は極めて稀。オークの中で初めて宗教を作り出した預言者。オーク史上最高の天才でもあり、兵站や指揮系統の重要性に気付く。自身の破壊欲や殺戮欲をうまくコントロールし、オークという種族全体のための冷静な打算が立てられる。我欲よりも民の幸福を先に考えられることから、神統器〈終末の咆哮〉に選ばれた。一方で、周囲の舎弟どもが自分より遥かに弱い状況に飽き飽きしており、未知の強敵との殺し合いを強く望む。〈鉄仮面〉と〈道化師〉を全面的には信じておらず、機を見てブチ殺すつもりである。
所持補正
・『混沌の闘士』 自己完結系 影響度:B
世界の均衡を〈混沌〉の側に傾けるさだめ。生物・無機物・概念・社会制度を問わず、何かを破壊するために力を振るう際、戦闘能力がワンランク向上する。逆に何かを守るために力を振るう際、戦闘能力がワンランク低下する。
・『逆境無頼』 自己完結系 影響度:B
リスクジャンキー。背筋が凍るような極限の戦いの中でこそ激しく燃え立つ魂。自分より戦闘能力評価の高い相手との戦闘で、戦闘能力がワンランク向上する。状況が悪化すればするほど、さらに力が向上しうる。ただし負傷による能力の低下をなかったことにするわけではない。
・『■■の■■』 因果干渉系 影響度:■
■■の■■を■■し、■■ちとなって■てるさだめ。■■と■う■の■をよすがに、■は■■には■■から■■される。
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