散々人を笑ってきた
僕は今まで、散々人を笑ってきた。
何か難しいことに挑戦しようとする人。イケメンじゃないのに高望みしている人。
そんな彼らを、「どうせ無理だろw」、「何馬鹿なこと言ってんだ」と笑っていた。でももうそんなことはやめよう。そいつら嫉妬しているだけだ。そいつらがかっこいいと認めたくはないから笑うしかない。馬鹿にするしかできなかった。それで、相手にダメージを与えられると思っていた。けれど、外野は所詮外野だ。傷つくどころか、声すら届いていない、存在すら認識されていない。ちっぽけだった。
こんなぼくも笑いもせず素直にカッコイイと思えたことがある。それは、奇しくも僕の大嫌いな先生だった。彼は、高3の担任だった。そして、最初の時に「全員が第一志望に受かるようにしたい」と言っていた。彼は、どこまで本気でそれを言っていたのかはわからないが、僕はとても感動した。ただ、大半の生徒は「あほかよ」という目で見ていた。結局、そんな夢みたいなことは起き得なかった。
今でもたまに思い出す、この出来事を僕はずっと忘れたくない。
本気でやっている人を笑っていいのは本人だけだ。他人は関係にない。