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身近なフェノール類について

割引あり

化学物質過敏症患者さんには、フェノール類に反応する方も多いと思います。
どこに使われているのか解らないという方もいますが、特徴的な匂いがしますので、匂いさえ覚えてしまえば、これフェノール類かも?と見つけやすくなるかもしれません。
フェノールはベンゼン環にヒドロキシ基(昔で言う水酸基)が付いた構造です。
大学で化学を履修した方なら覚えていると思いますが、ベンゼンは芳香族性があるために安定性が高いです。
それはベンゼンの共鳴構造によるもので、ベンゼンに置換基が付いていても、そのベンゼンの共鳴構造が置換基まで及ぶ場合、より安定性の高い構造を取ろうとします。
プロトンを放出し、フェノラートイオン(フェノキシドイオン)となる方が安定するため、プロトンを放出し易いのです。
また、水素ラジカルを放出する場合もあります。
フェノールの酸素がイオン化、ラジカルになることにより、水素ラジカルが他の物質の酸化を止めるため、酸化防止剤として働きます。
筆者は無機が専門なので、間違っていたらX等で指摘して下さい。
同様に、安息香酸も水素ラジカル、プロトンを放出して、安定するために、防腐剤として使われます。
さて、どこにフェノールはあるでしょう?

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