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FEエンゲージ1周目感想

FEエンゲージをようやくクリアしたので、感想を書いていきます。
個人的な評価はかなり高めで、90点ぐらい。不満点はあるけど、それを上回る満足感のあるゲームでした。

グラフィック

身も蓋もないのですが、まずキャラの顔が良い。今作のキャラデザと3Dモデルの出来は素晴らしく、次々と出てくる新キャラがみんな使いたくなる魅力に溢れてました。顔は大事。
フィールドの作り込みや戦闘モーションも素晴らしく、どこを切り取っても画が強い。

崩れた柱と差し込む月光!

昔のFEの王城戦もこんな感じで戦ってたんだろうなあ、と思えるのは良いことです。それぞれの国の風土や建築の違いも分かりやすく、グラフィックは頑張ってました。

キャラクター

掴みの個性はかなり強めに作ってありますが、支援会話を進めると深みが見えてくるのはいつも通り。
拠点で私服なのも個性が見えて面白い。ヴァンドレさんとかラピスちゃんとか。
一番好きなキャラはセリーヌですが、妹王女という触れ込みで我儘でもブラコンでも元気属性でもない人が出てきたのがツボでした。FEにこんなにまともな妹王女が!?
リュールちゃんはFEの主人公らしい善性の人(竜)ですが、敵意に対しては敵意で返すのが新鮮でした。変なところで情けをかけない。その上で慈悲深さもあり、かなり好感度が高いです。

こんなん神竜信仰になる

特に終盤はよく頑張っていて、長寿シリーズの新作主人公を立派に果たしていました。燃え展開を主人公がしっかり牽引するのはえらい。「お相手します」のシーン大好き。

シナリオ

集めたり取り合ったりする「指輪」が、単なる作劇上のアイテムでなく攻略上も非常に有用である点が、ゲームシナリオとして上手かったです。どうしても感情移入しちゃうので。指輪を返してください!(切実)
各地を旅する都合上、序盤から2~3章に一度は山場のような戦いがありますし、どうでもいい賊退治や無駄な寄り道がないのは好印象でした。終章まで興味を惹きつけようとする努力を感じる。
過去作主人公の扱いも絶妙。根本的に「この世界の特定の勢力に肩入れしない」という方針があり、本編上では薄めの味付け。しかし指輪は強いので空気ではないし、それぞれの外伝では過去作マップとBGMアレンジも用意されており、本当に程よい存在感でした。

テキスト・演出

おそらく今作で特に言われている箇所。まあ……積極的に擁護はできないものの、ifという底よりは改善されていました。今作の作風に助けられてる。
軽やかな掛け合い等のテンポは良いのですが、シリアスや解説シーンになると冗長になる。一番深刻なのは「敵役の台詞回しがチンピラすぎて格が落ちる」ことだと思っていますが、ラスボスは最後まで頑張ってました。書けるじゃん!
せっかく全編3Dモデルで展開するのに、棒立ちのイベントシーンが多いのも勿体ない。画面のリッチさに演出が追いついていないので、次回作以降で改善してほしいです。

ゲーム

一番肝心なところですが、完成度が高い。今作マップ面白いな?と序盤から感じました。急かされるマップやギミック重視のマップが控えめだったのが、個人的には嬉しかった。
難易度はハード・クラシックでしたが、ゲームを攻略する楽しみがずっと続いて幸せでした。序盤から周回プレイのこと考えるぐらい。ゲーム部分が抜群に面白いと、こういうことが起こる。
エンゲージは法外な強さを誇るものの、それを積極的に切って対抗していくのが熱かったです。あるものは全て使え。

印象に残ってるのは序盤で早くも難しさを感じた3章、状況が絶望的な11章、敵が強い13章、軍を分けて進む長期戦の14章、そして総力戦の19章。
外伝は時期によって体感難度がばらけると思いますが、リーフが特にきつかった。外伝でレベリングされたのと指輪が揃ったことで、終盤は逆にスムーズでした。

拠点のソラネルは、前作のガルグ=マクほど台詞を丁寧に拾う必要はなく、食事と鉱石回収ぐらいで済みます。

仲間たちが好き勝手にリラックスしてるのがかわいい

ミニゲームは好きな人だけやってね、ぐらいのスタンスだとは思いました。着せ替えは豊富なので拠点でしか変えられないのが勿体ない。
利用頻度の高い「紋章士の間」と「鍛錬の間」でそれぞれロードが発生するのは、このゲーム最大の不満点です。ここは何とかしてほしい。

BGM

名曲揃い。各国の自軍BGMが2種類ずつあるのは豪華すぎる……。
好きな曲はメインテーマアレンジ関連の「エンゲージ」、ソルム編の「砂漠と爛漫」「砂塵舞い踊る爛漫」、ボスBGMの「叡智の暴虐者~烈」「欠陥品~烈」、後日談の「その旅はやがて」。
外伝のアレンジ系だと、メドレーが豪華な「風花の試練」「選択の試練」「聖魔の試練」あたりが好きです。フォドラの暁風と天裂く流星の合わせ技からナバテアの歌に入るの天才かと思った。

バトルだけでなく拠点も良いBGMが揃っていますが、デフォルト夜の「いい夜ですね、神竜様」が一番好き。最初にソラネルに入った時が夜だったのです。

しかし曲が良すぎるよね、ソルム編。


ユニット所感

あとはキャラごとの細かい所感を。
最終的なメンバーは、主人公、第一王族、フィレネ勢、ユナカ、セアダス、ヴェイル、モーヴ。中盤まではフランも入ってましたが、踊り子には勝てなかった。

主人公(リュール)
神竜ノ子→神竜ノ王。主人公としては非力なものの、固有スキル・輸送隊・竜族スタイルがある重要ユニット。
指輪はマルス→ルキナ。竜族絆盾とデュアルアタックが便利で、連携の強さに気づけました。オールフォーワンの全員で戦ってる感も主人公にぴったり。

固有スキルや輸送隊の関係で、前線の味方に隣接することも多く、ルキナとは相性が良かったです。ブーツをあげたのは正解だった。
終盤に専用武器やエンゲージ+を使えるようになると火力が上昇。通常エンゲージを使いにくくなる贅沢な悩みが発生していました。

アルフレッド
ノーブル→アヴニール。指輪はエイリーク。
最初は指輪を付けていなかったので、ルイ&シグルドと比べると強くも固くもなく……という印象。中盤もディアマンドやミスティラと違って連携に入れず、騎馬の弱みが。
エイリークのエンゲージ技が騎馬だと火力上がることもあり、手に入れてからは固定に。再移動を継承したら良い働きをしてくれました。速さは微妙なものの、それ以外のステータスはわりと頑張っていました。

最初に助けにきてくれたのが本当に嬉しかったから結婚した

ブシュロン
アクスファイター→ウォーリアー。長らく指輪なしで戦っていて、終盤はマルス。
下級職の頃は弱めの斧兵。しかし愛着が湧いてたので使い続け、連携の強さに気づいた頃に「ウォーリアーで弓持てば強いのでは?」と試したらまあ便利。
さらに体格のおかげで武器も選ばず、エーティエと違ってHP受けもできる。中盤は聖水飲んでサンダー系を釣って長弓反撃で倒したりもしていました。後半はエーティエと共に射程3持ちの物理火力として重宝。やはり射程は正義。
あとは斧持てるのがディアマンドとブシュロンしかいなかったので、その役割も大きかったです。キャラも常識人で好き。

エーティエ
アーチャー→スナイパー。指輪はリン。隠密スタイルでの流星群が便利すぎて、絆レベルも最初に20になってました。
火力を実感したのは中盤過ぎてから。錬成キラーボウで確殺できるのは頼りになるし、速さの吸収で終盤も追撃していけるのがえらい。
流星群でマップ反対側の盗賊を仕留めたり、ボスのゲージをノーリスクで削ったり、残像で足止めをしたり、戦局に大きく貢献。こう見ると強いのはリンの指輪だったのでは?と思わなくもない。
耐久は紙装甲で、時を巻き戻した回数でトップを誇るものの、戦績もトップでした。今作も弓は強い。

セリーヌ
ノーブル→フロラージュ。指輪はセリカ→ベレト。
序盤は魔法アタッカー、中盤は伸び悩んで杖要員。CC後に成長率が上がったのと、ベレト指輪(テュルソスの杖&女神の舞)を得て返り咲きました。魔法火力・高回避・杖と再行動の補助で、万能の司令塔に。
あと一手足りない時に、エンゲージして射程を伸ばしたエルファイアーやトロンをぶつけたり、女神の舞で一気に攻勢をかけるのが強かった。

射程は正義(2回目)

見た目も性格も一番好きなキャラなので、活躍してくれて満足しました。今後周回しても使い続けると思う。

ルイ
ランスアーマー→ジェネラル。指輪はシグルド。
最初から最後まで前線を張ったエースユニット。物理攻撃には問答無用の硬さを誇るものの、魔法にはとても弱いし、今作にはチェインという落とし穴もあります。シグルドのない時期は結構きつかった。
銀の大槍を錬成して反撃ワンパン力を高めたり、命中をスキル継承で補ったりしたり、手をかけただけ働いてくれる男。力が伸びるのでアタッカーとして信頼できるのも強かった。エンゲージ技でまとめて貫くの楽しい。
やたら必殺を見た気がするのは戦闘回数と、終盤持ってたブリューナクのおかげかも。「ティータイムです!」

クロエ
ペガサスナイト→ファルコンナイト。指輪は色々試して、最後はミカヤに。
ペガサスナイトは魔法に強いというものの、そこまで魔防が伸びず、あまり前に出せなかった子。
FEHで飛行で引き戻しを使うと便利だったな、と継承したら実際便利だった。移動補助+杖要員として忙しくしていました。ミカヤ付けるならファルコンじゃなくても良かったか。
クロエというよりミカヤの話になりますが、範囲の広がったアイスロックが壁として便利でした。エンゲージ技も防御面での切り札として最終盤に活躍。

ルイとクロエ密かに推してたからペアエンドなくて悲しい

ユナカ
シーフ。指輪はカムイ→終盤はリーフ。
エースユニットその2。こちらは回避盾でした。中盤から後半にかけては、ルイとユナカで左右の敵を引きつけて、残り全員で中央を叩くみたいな進軍が多かったです。
カムイのスキルは全部強いのですが、霧と隠密スタイルと固有スキルの相性が良すぎる。HPボーナスや防陣もあるし、奥義の足止めにも何度も助けられました。
ただあまりに強すぎて単調だったのと、カムイの指輪を竜族で使いたい気持ちもあり、終盤は外しました。霧がないと回避に不安が残るので、指輪ありきではあったのかな。

ディアマンド
ロード→スュクセサール。指輪はロイ→アイク→ロイ。
前衛の優等生。仕留めきることはできないものの、しっかり耐えて、連携に参加して。中盤にアイク装備して前線で戦ってる時が、一番輝いていました。
終盤はやや火力不足。主人公やっててもおかしくないビジュアルと、熱血そうに見えて冷静で常識的なところは好きです。

アイビー
テイマー→リンドブルム。指輪はセリカ。
飛行魔が弱いわけがない、と言いたいものの火力がぶれてた印象があります。ボルガノンに変えた中盤は最強の火力だったものの、速さが伸びずに後半は削り役に甘んじて、終盤ノヴァを手に入れたらまた瞬間火力が上がり……。
最大の弱点は命中率で、肝心なところで外して慌てることが多かったです。命中補強はもっと早くすべきだった。魔法の錬成は素材が重いのも厳しい。
とはいえ飛行で杖が使える強みもあるので、やっぱり便利なキャラでした。

ミスティラ
ヴィジランテ→ピッチフォーク。指輪はリーフ→アイク。
ステータスを見るとかなりバランス良く強そうに見えるものの、火力が砂塵頼り。おそらく盾役なのですが、重装ではなく槍しか持てないのでブレイクが怖い。さらに体格の問題もあり、意外と難しい立ち位置。
基本的には前の方でディアマンドと一緒に連携をこなす役割でした。最初からアイクの指輪で通してたら、もうちょっと活躍できたかもしれませんが、それだと今度はディアマンドが微妙になってた可能性が。

セアダス
ダンサー。指輪は特になし。
出撃枠が12ある時にフランかセアダスを入れていました。ミカヤとかの指輪があれば色々できたのかもしれませんが、わりと普通に踊り子。
セアダスに不満があるわけではないのですが、女の子の踊り子もいてほしかった(正直)

ヴェイル
邪竜ノ娘。指輪はカムイ。
アタッカー運用するには命中不安があり、竜族スタイルを活かして補助要員になってました。炎や氷で大群を足止めするのがえらい。杖を使えればなお良かったかも。

モーヴ
ロイヤルナイト。指輪は特になし。
出撃枠14になった時にヴェイルとセットで入れてましたが、基本は杖の回復や、アーマーを炎の槍で削るぐらい。その削りに終章では助けられました。


おわりに

記事タイトルに1周目とは書いたものの、果たして2周目をやる時間があるかどうか。
やりたいんだけども! 出撃枠が最終的に14しかないので、中盤仲間になるキャラの殆どがよく知らない人のまま終わってしまうんですよね。
次は第二王族メインに、アンナさんやブロディア臣下4人、リュール支援が良かったゼルコバさんも使ってみたい。途中フェードアウトしたフランを拳メインで使ったりもしてみたい。
一度クリアしたことで、指輪の特性やスキルの強み弱みも分かっているので、より戦略的に進められるはず。
DLCで味変しても良いし、思い切ってルナに挑むのもあり。夢は尽きません。

と、まだまだ遊び足りないのは正直な気持ちですが、次のゲームもあるのでエレオス大陸の旅は一旦おしまい。
最後にマイカードを載せておきます。

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