#60_【ガイド研修】航路標識の役割について_対馬海上保安部
対馬で観光ガイドをしていて直面するカベに、「どこまで深く掘り下げるか」問題があろうかと思います。
対馬は専門家の調査研究やオタクの人が知的好奇心を満たすために訪れる場所ですので、知識は深いに越したことはありませんが、深入りしすぎると誰もついてこられなくなります。
そして、対馬にある地域資源は多岐にわたりますので、幅広い知識も要求されます。多様な地域資源は「対馬」というキーワードでつながっていますので、「つながり」を見出そうとすると、結局沼にハマります(苦笑)。
ということで、どのみちマニアックな方向に進まねばならないという結論に達しましたので、今後のガイド研修はニッチな感じに進めることに決まりました(゚∇゚;)☆\(-_-;)。
さて、どんなお題でいこうかと考えたところ、初回はマニアックな話に振り切っても、私が軌道修正できそうなものということで、対馬海上保安部さんにご協力いただき「航路標識」のお話をいただきました。
「航路標識」という言葉では、どんなものか想像しにくそうですが、大きく分類しますと、灯台や灯標など目に見える光や形を利用した「光波標識」と、電波を利用した「電波標識」があります。かつて上対馬町大増に「オメガ塔」というものがありましたが、あれも電波標識に分類されます。
西洋式の灯台が1868(明治2)年に初点灯しましたが、対馬で最初にできた灯台は1894(明治27)年の三島灯台と神埼灯台ということで、対馬がそれだけ重要視されていた場所だったことが窺えます。
他にも、「灯質」(灯光の光る色と光り方(リズム))の使い分け、やまねこセンターの上にある対馬棹埼灯台が紅白に塗装されている理由、「崎」と「埼」の違いなど、日常船に乗らない人には知り得ない世界を、あれこれご紹介いただきました。
対馬では、砲台がじわじわ知名度を上げている一方で、影に隠れてしまっている印象の灯台ですが、砲台も灯台も割と似たような場所に立っています。
灯台は崖っぷちに立っていることが多いですが、GPSが普及したことにより、灯台の存在自体も崖っぷちに立たされています。
島の安全を守り続けてきた灯台に光が照らされるよう、我々ガイドも頑張っていきたいと思いますo(^-^)。
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