#155_【イベント】金メダリストも認める日本一過酷なハーフマラソン
先日、上対馬町で「国境マラソンIN対馬」が行われました。
「国境マラソンIN対馬」は、「日本の渚百選」のひとつ三宇田浜海水浴場をスタート/ゴールに、毎年6月に行われるイベントで、今年で28回を数えました。
コースは、今回からハーフマラソンと7.1kmのショートコースの2種になりました。韓国からの310名を含め島外から803名、全体で1,230名がエントリーし、雨が降ったり止んだりという感じでしたが、賑々しく開催されました。
どんな大会?
山が連なる対馬らしい起伏の激しいコースとともに、例年蒸し暑さや陽射しとの戦いになりますが、今年は雨が降りしきる中での大会になりました。
私は物書きの仕事で行きまして、カメラのレンズが中から曇るのを初めて経験するなど大変だったのですが、ハーフをトップでゴールインした方に話を聞いたところ「初挑戦の時は、脱水症状でうまく走れずに悔しい結果に終わったが、今回は雨で走りやすく、しっかりペースを守って自分の走りができ、満足のいく結果だった」とのこと。
今回のほうがむしろ走りやすかったと言われるあたり、いかに過酷な気象条件で行われているのかを物語っています。
ゴール手前の三宇田浜を眼下に臨める道路は、快晴の空のもと走っていただきたいところですが、そんなことには構っていられなさそうです。
豪華なゲストにビックリ!?
今年は、旧6町が合併し対馬市となってから20周年にあたる節目ということで、盛大にやろうというウワサは聞いていましたが、なんとゲストにシドニー五輪女子マラソンの金メダリスト高橋尚子さん(あのQちゃんです!)と、リオデジャネイロ五輪男子マラソンカンボジア代表の猫ひろしさんがやってくるという、豪華っぷりでした。
前日は午前中の飛行機が欠航しましたが、無事にお越しいただけなによりでした(^^ )。
イベント中に目に付いたこと
そして、大会中印象に残ったのは、とにかくひとりでも多くのランナーとコミュニケーションを取ろうと動いていたQちゃんの姿でした。
スタート前のマラソンクリニックでは、ウォーミングアップの仕方やスタートまでの時間のつなぎ方だけでなく、アップダウンが激しいコースの乗り切り方を、小出監督とのエピソードや、野口みずき選手、川内優輝選手ら、ほかの選手のランニングスタイルを交えながら解説され、素人でも分かりやすく楽しめる内容でした。
Qちゃんは、大会中通過するランナーにハイタッチをしたり(目標に掲げていた98%は達成できたおっしゃっていました!)、ゴール手前の坂道を何度も往復しランナーと一緒にゴールインしたりなど、開始前から大会終了まで笑顔を絶やさず、動かれていました。
対馬を走ったランナーのみなさんは、きっと3つの「さか」を満喫したことでしょう。
「上り坂」、「下り坂」、そして「まさか!」…(゚∇゚;)☆\(-_-;)。
金メダリストの眼から見たこの大会は?
高橋さんは国境マラソンIN対馬についてこのように評しておられました。
大勢のボランティアの方(今年は360人)が、中には未明から動かれている方もいらっしゃると伺っていますが、金メダリストからこれだけのお言葉を賜るだけの歴史を積みかさねてきた重みを感じます。
素人の感想など
Qちゃんには、世界の頂点を極めてもなお、純粋に走ることが好きだというのが、全身から伝わってくる素敵な方という印象を持ちました。
競技をするようになると、最初は好きではじめたことなのに、キャリアを重ねるにつれて義務感のようなものに苛まれたり、引退後の人生が想像できず途方に暮れてしまったりというアスリートの話もよく伺いますが、ホントにテレビで拝見するのと変わらないお人柄だと感じました。
そして、このようなお人柄だからこそ、人を魅了してさらに集まってくるのだろうとも感じました。
純粋に、さらなるご活躍を祈念したい、したくなる、そのような方でした。
この大会をクリアしたら、どこのコースでも通用するそうですので、健脚に自信のあるみなさま、来年はぜひ、国境マラソンのコースでお目にかかりましょうo(^-^)。