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#210_【まちあるき】いい路地あります_十王小路(対馬市厳原町国分)


はじめに

以前、こちらのnoteで対馬高校商業科の「観光ビジネス」の授業に混ぜていただいた記事を書きました。

その授業で、生徒たちと厳原の街を歩き「自分が見つけた一番のお気に入りでツアーを企画しましょう!」というお題を出したところ、ある生徒から「アンケートに答えてもらい、その結果からおすすめの路地を紹介して、路地の魅力を感じてもらうツアー」というアイデアが出ました。

生徒とはダブルスコア以上歳の離れたおっさんになってしまった私には、最初何を言わんとしているのか理解できずスルーしかけたのですが、生徒と歳が近い講師の並木有咲さん一般社団法人あるっこ代表)に解説してもらったところ「参加者に性格診断のような質問をいくつか投げかけ、その診断結果をもとに興味を持ってくれそうな路地を選び、一緒に歩いて路地の魅力を語りあうツアーを作る」という理解に到達しました。

その生徒は今年卒業して、観光業に関わるかのどうか 、対馬にいるのかどうか確認していないので分かりませんが、「まちあるき歴」四半世紀の私としてはとても面白いアイデアだと思い、かたりたい(仲間に入れてほしい)くらいに思ってしまいました。

私がヨソ者ということもありますが、対馬の集落を歩いていますと、ツッコみどころがあちこちに転がっています。
最近、厳原から他所の地区に行く機会が限られていますが、人が多い厳原や比田勝以外にも何かしらあるように感じます。

そこで、授業を企画した勢いに乗じて、対馬の路地の魅力をこちらのnoteで発信しようと思い立ちました。

アイデアを出してくれた生徒に対し、無断でパクったと思われたら申し訳ないと躊躇するところもありましたが、「まちあるき」の魅力は、お金をかけず、必要な道具もなく、手軽に始められるところにありますので、このアイデアの延長線上で観光コンテンツを作り集客するにはもう少しひねりが必要だと感じます。
また、いまの市場規模ではまだニッチすぎる気もしましたので、市場を耕し、興味を持ってもらえる同志をもう少し増やしたほうがアイデアを実現しやすくなるだろう、とも思いました。対馬は「車社会」ということもありますし…(苦笑)。

十王小路(じょうしょうじ)

【大町通り側の入口です。】

記念すべき第1回は、かつて厳原の台所だったと伝え聞く「十王小路」です。ちなみに、読み方は「じょうしょうじ」です。
「アリラン祭り(現:厳原港まつり)に、サッカー日本代表の城彰二選手を呼んできたらどげぇ?」という話もあったとかなかったとか…。

【茶屋町側の入口です。】
【十王橋のたもとにある「十王社」です。】
【橋の名前は「じゅうおうばし」です。】

現在、通り沿いの建物で営業しているのは、福祉用品の会社さんとお肉屋さんだけですが、昔は夕暮れ時になると、反対側から来る人とすれ違うときに肩がぶつかるくらい人でごった返していたそう(わりと他所の地域でも聞く常套句(今風に言うと「クリシェ」?)ですが…)。

【アーケードがあった名残はあります。】
【山中旅館跡です。】
【「電電公社」のマンホールです。】
【いい感じのフォントです。】
【存在感を消しつつあります。】
【無言看板、というより跡が残ったという感じでしょうか。】

現状を目の当たりにしますと、「えーっ、そんなバカな!」と言いたくなるかもしれませんが、以前アテンドしたお客様の中には「通路に屋根が付いているということは、それなりに儲かっていた証だと思う」と話された方もいらっしゃいました。

私は当時の厳原を知りませんので正しいのか断言できませんが(とはいえ、かつての活況について聞く限りでは、符合します)、このような感じに頭をめぐらせますと、歴史を捉える上で、目の前の結果だけから逆算して意志決定の良し悪しを判断してはいけないことを感じます。

さいごに

初回でしたので項目立てて書きましたが、「はじめに」でも書いたように、「まちあるき」の魅力は手軽にできるところにあります。
できれば、島内の人にも路地の魅力に気付き、身近にを感じてほしいと思いますので、次回以降はユルく書き綴っていきたいと思います。
日本のハジッコから、まちあるきを楽しむ人や、対馬が歩いて楽しい場所と感じる人が増えれば幸いです。

今後ともよしなにひとつ。


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佐藤雄二_ビーコンつしま
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