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#188_【観光ガイド】対馬周遊にはガイドがいるほうが良い理由

先日、対馬島内をご案内したお客様からお礼のメールをいただきました。

対馬は見どころたくさんある場所だと思いますが、他の国内観光地に比べても、知られていない場所・知っていても行きにくい場所が多い印象があります。
佐藤さんのようなガイドの存在がとても大事だと感じますので、大変だと思いますがこれからも頑張ってください。

僭越ながら過分なお褒めを頂戴しましたが、離島を旅行するときは、旅慣れている人でも、むしろ旅慣れている人ほどガイドをお願いしている気がします。離島に何度も足を運ぶ人は、基本ツワモノですので、ツテがない土地でも、現地で知り合いを作りガイドをしてもらう方もいますが。

対馬はいまでこそメディアへの露出が増え、少し状況が変わりましたが、私が移住した10年前は、せっかく対馬に興味が湧いても、普通の人が調べられるようなところに情報はなく、結局その先のアクションにつながらない、という状況が様々な分野で起きていました。
そこで私は「まずはうちの会社を目指してきてください」という考えから、旅行会社を立ち上げました(会社のロゴマークが灯台なのは、そのような理由からですf^_^;))。

現在弊社では対馬観光ガイドの会の事務局をしていますので、ポジショントークのように思われるかもしれませんが、対馬を周遊した人たちから話を伺いますと、ガイドがいたほうが良かったのではないか、と感じる場面がちょくちょくあります。
そこで、なぜガイドの利用を勧めるのかについて、書いていきたいと思います。


対馬には説明されないと分からないものが多すぎる

どのような方を対象にガイドをしていても、圧倒的に言われるのが、このひとことです。

【例えば、初見でこの写真がなんだか分かる人は、すごいというより変人かと思います。】

最近社内に引きこもりながら、対馬の観光プログラムを考えることが多かったため、「国境の島」というキーワードが頭から離れませんが、そもそも「国境」と「島」は、日本人の大多数にとって異次元のワードなんだろうなぁと、いまさらながらに感じます。
そのあたりは、パスポート保有率であったり、法務省の調査(※)であったりから読み取れると思います。

(※)令和5年10月に実施、法務省の「外国人との共生に関する意識調査(日本人対象)」で、41.5%が「外国人の知人はいないし、付き合ったこともない」と回答している。

実際のところ、インバウンド観光客はコロナ禍を経て再びうなぎ登りですし、技能実習生は対馬でも見掛けますので、意外と他人事ではないように思うところもありますが、日頃関心がないことに対し、自分から知りたくなるモチベーションって湧いてこないですよね。
観光ガイドを通じ、お客様の新たな気づきのお手伝いができたらと思っております。

補足しますと、関心がないことがけしからんなどと申し上げるつもりは毛頭ありません。私も対馬に移住する前は同様の意識でしたし、みんながみんな知っていたら、ガイドなんて成立しませんのでf^_^;)。

お目当てにたどり着く確率が上がる

今回のお客様からご依頼いただいたきっかけは、過去に一度来島されたことがあり、島内を運転して、道が分かりにくいばかりか、私有地か公道かも定かではなく、地図だけでは道路の状態も分かりにくい(例:酷道、険道)ため時間が読めないということでした。

下見の後、台風10号のとばっちりがあり、山の中で二度も道を見誤る失態を犯しましたが(゚∇゚;)☆\(-_-;)、飛行機の出発時間には遅れることなくご案内できました。

依頼からお時間がありましたら、お問い合わせの時点で分からないことでも、地元のネットワークを駆使して調査や下見ができますので、ネット上にない情報も活用できます。

急な予定変更にも対応しやすい

マニアの方の行動をお伺いしていますと、ほとんどの方は資料館に足を運んだり、飲食店などにいる現地の人から情報収集をされたりしますので、旅行中に行きたい場所が増えることはよくあります。
ただ、情報を入手しても、計画を調整する必要が出てきますので、そこに手間がかかると、船や飛行機に乗り遅れることになりかねません。

今回の場合では、車で厳原の中心地を通過中、半井桃水館に寄るのを依頼されましたが、駐車場があることを知らなければ相当な時間ロスになったと思いますので、こういったあたりは地元の人間が案内する強みではないかと思います。

【半井桃水館の表通りです。】
【「どうやって車を入れるんかい」という感じですが、裏に入口があります。】

さいごに

ガイドを依頼する最大のネックは費用のことかと思いますが、先日記事に書きましたとおり、今年3月「道路運送法の許可又は登録を要しない運送に関するガイドライン」が発出され、弊社ではガイドが運転する車に乗車いただいてご案内することも可能になりました。

費用が抑えられるようになるとはいえ、かかるものはかかりますが、計画を作る手間は大幅に軽減できるかと思いますし、興味の対象が分かれば、こちらから訪問先を追加するご提案もできます。

もちろん「見知らぬ土地でハプニングに出くわしたり、それを自力で克服したりするのが旅の醍醐味」という考え方もあろうかと思いますので、それはそれで良い楽しみ方だと思いますが、対馬は一生のうちに何度も来られる場所ではないと思いますので、ひとつでも多くお目当ての場所にご案内できるよう、そしてお客様にとって素敵な偶然に巡り会えるよう、尽力してまいります。

対馬観光の際には、ぜひガイドをご利用くださいo(^-^)。

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佐藤雄二_ビーコンつしま
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