【オランダ】ゴッホ美術館へ行こう!(前編)
先日、ヨーロッパを旅行した。旅行した国は、オランダ、ノルウェー、そしてドイツ。それぞれにそれぞれの魅力があり、とても楽しい旅行だったのだが、私のお気に入りはオランダ・アムステルダムだ。
今回の旅は、
・なるべく多くの美術館へ行くこと
・ノルウェーにいる友人に会うこと
・ホロコーストやナチスについて知識を深めること
の3つが個人的な目標だった。個人的な記録も兼ねて、この旅の記憶を少しずつ記していきたい。
といいつつ、いきなり前後編を分けるつもりだ。というのも、あこがれだった美術館、『ゴッホ美術館』から始めるからである!!!もうめちゃくちゃ楽しみだった!!!
私は旅行をするときには、なるべくその旅行を楽しめるように色々予習をしていくのだが、特にゴッホ美術館に関しては念入りにした。ゴッホは流石人気のアーティストというだけあって、映画や書籍が本当にたくさんある。それらを今回はひとつひとつ挙げていこう、という美術館とはなにも関係のない所からスタートする。
①たゆたえども沈まず/原田マハ(2017)
これをいつ読んだかは定かではない。覚えていないくらいにはだいぶ前である。文庫本になった瞬間に買った記憶がある。
その時はゴッホについて本当に何も知らず、この表紙の絵「星月夜」すら知らなかった。原田マハさんを知ったばかりで、ちょうど美術に興味を持ち始めた時期だった。
実はあんまり内容を覚えていない。(読書あるあるですよね?そうですよね?)けど、私にとってこの本は、ゴッホの人生を一通り知る入門書だったのは間違いない。
②リボルバー/原田マハ(2021)
オランダ行きが決定してから読んだ本はこちら。またしても原田マハである。実は文庫本になるまで読むのを待とうと思っていたのだが、ゴッホ美術館に行くことが決定したこのタイミングをみすみす逃すわけにはいかない。Kindleで購入した。(現金払いではないのでついつい財布のひもが緩む)
ゴッホの死をテーマに掲げながらも、どちらかと言えばゴーギャン寄りの物語展開の部分が多く、ゴッホを知るための本とは言い難いかもしれない。しかし、ゴッホがゴーギャンと過ごした南仏アルルでの出来事、衝撃の耳切り落とし事件、そしてその後のゴッホの短い人生が濃密に描かれている。
③ゴッホ 真実の手紙/BCC(2015)
こちらはBCCの特別プログラム(?)「ゴッホ 真実の手紙」。
まず、この映像の大好きな点が2つある。
一つ目は、ベネディクト・カンバーバッチが主演していること(私はシャーロックから心臓をわしづかみされている)
二つ目は、「真実の言葉」と銘打っている通り、セリフはすべてゴッホが誰かにあてた手紙から引用して話す、朗読劇スタイルなのだ。
ゴッホは晩年精神病に苦しんでいたので、その不安定で繊細なゴッホの状態を、あのベネディクト・カンバーバッチが…!と思うだけで胸アツである。
さらに、ゴッホは非常に筆まめな人として知られているらしく、語学も堪能で、文才があった人物らしい(「レボルバー」を読んで得た知識だ)
つまりこの企画、最高なのだ。
原田マハさんが描くゴッホは、兄弟愛に焦点を当てて描いている部分も多いので、このプログラムのように史実・手紙のみを基にした作品からは、ゴッホに対してまた違った印象を得た。ベネディクト・カンバーバッチ、言うまでもなく素晴らしかったです。。。
④世界で一番ゴッホを描いた男(2016)
オランダ・ゴッホ美術館が実際に登場すると知って、あらすじも何も知らないまま見たら、まさかのドキュメンタリーでびっくりしてしまった。ゴッホの複製画を生業にする男が、ゴッホの実際の作品を見にオランダへ行くという話だ。
この時点では、ゴッホ美術館へ行ける!というワクワクで満ちていたので、ゴッホの人生や作品にしか興味がなかったのだが、「複製画を作る」という知っていたはずなのに着目したことのない職業と作業環境・作り方を目の当たりにすると、全く別の考えを持つことにもなった。
「自分はどうしてゴッホ美術館へ行けるんだろう」という問いである。
毎日ご飯を食べるのも寝るのも作業場の中。いつかゴッホ美術館へ行くのが夢だと言っても、「お金がないから無理」と一蹴される。でも、こういう人こそが本来はゴッホ美術館へ行くべきなんだよなあ…と思うと負の思考に陥ってしまい、「こんな、学生のうちに苦労もせずに行っちゃっていいのかなあ」とか考える。昔からこういうことを考えがち。
今回ゴッホ美術館へ行く前に読んだ・鑑賞した作品は上記4つであるが、そのほかのお勧め:
「たゆたえども沈まず」の解説本として発売されているらしい。今回はゴッホの史実は本と番組でさらっていたのでパスした。
映画『ミッドナイト・イン・パリ』
私の好きな映画の一つである。
ゴッホの星月夜に彩られる空、主人公の服装もどこかゴッホに似ているような…?
ネタバレになってしまうと申し訳ないのだが、実はこの作品はゴッホを一切取り扱っていない、ので、ゴッホの作品を鑑賞する際に参考になるかは分からないが、ゴッホがどのような時代を生きたのかを知るにはいい作品だと思う。
次回はいよいよゴッホ美術館へ!行きます!!!