深圳は久しぶりの快晴 M11+Summicron 35mm ブラック
この週末は久しぶりに天気が良いみたいです。
が、仕事の方では色々問題があって私の心は雨時々曇りのような感じ。
気分転換にフリマアプリでカメラ用品を物色していました。
Mレンズを物色する
コンパクトなMレンズがフォクトレンダーのColor Skopar 28mmしかないので、シグマfpやGXRにも合うコンパクトなMレンズを物色、Elmarの沈胴式50mm f2.8、フォクトレンダーのHeliar 40mm あたりに興味を持って探してみましたが、途中いけないものが目に入ってしまいました。
Summicron 35mm f2.0のブラッククローム。
Summicron 35mmはシルバークロームの11674を所有しているのですが、ブラックにしておけばよかったかなと以前から思っていたところでした。
そして目に入ったこちらのレンズで完全に方針変更 笑
Summicron 35mm f2.0 ASPH.ブラック
ブラックに赤表示で格好いいではないか!
ということでネットで色々と調査。
調べて見ると世界限定500本の限定モデルとなっております。
中古市場でも100万円以上の価格ですが、こちらのフリマサイトでの価格は18000元。あれ?この価格で購入できるならお得ではないか?
ということで、ストレスマックスもあいまって完全に金銭感覚麻痺のロックオンです。
出品者はライカの中古品を中心に出品していて、個人取引ではなく仕事として中古販売をしている業者です。
評価も高くて私も過去に何度か取引をしたことがあります。
出品エリアも深圳で、実店舗もあるとの自己紹介なので、今回は直接訪問して実物を見て考えるか、ということで連絡を取ってみました。
今回この商品を購入する場合は、シルバーのモデルと交換という形にしてもらって、差額のみの支払いにしたかったので、訪問して直接こちらの商品を見てもらって相談・交渉したほうが何かとてっとり早いです。
メルカリと同じで質問コーナーからやり取りができますが、Wechatのほうがなにかと便利なので、Wechat連絡先を交換して住所を伺ったところ、先日コーヒーをのみに行った、特徴的なスタバのあるショッピングモールに直結したマンションで、全然近いじゃんということで速攻訪問の約束をして出かけました。
出品者の方のマンション兼店舗に訪問
場所もすぐに分かって、すぐに招き入れてくれました。
マンションの一室が店舗になっています。日本だと怪しいと思うかもしれませんが、香港やこちらではそのような形態の店舗は少なくないので、不安はありませんでした。(流石にボロボロのアパートとかだと品物も含めて不安になりますが、新しいショッピングセンターに直結できれいな高級マンション)
部屋の中にはフィルムライカも含めたカメラの中古品やアクセサリーが並んでおり、私が訪問するとすぐにお目当てのSummicron 35mm を取り出して見せてくれて、説明をしてくれました。
価格の理由
ここで、価格の理由が判明。
こちらの商品は、本物の限定モデルではなく、通常のシルバークロームモデルをプロの業者の手で塗装をしたものとの説明をしてくれました。
アプリの商品説明をよくみると「后制=後製」と書いてありました。後制作という意味ですね。
ベースとなっているのは私が所持している最新版のアルミ製鏡筒モデルではなく、一世代前の真鍮製鏡筒のモデルです。(シリアルからライカの製品登録ページでも検索できました)この世代の後期にあたり、6bitコード付き。重さはあるのですが、質感や精工さはアルミのものと比べて良いと感じました。
商品について
塗装についてですが、かなりよいと言っていいでしょう。
まず本来のものと一緒で、こちらの商品のブラックは、通常製品のブラックとは違って少し艶の引けたブラックで、M11ボディのブラックとほぼ完璧にマッチする色です。
また、距離表示、絞り表示の文字も非常にきれいにペイントされており、はみ出しなく、精工に刻まれた溝の中でくっきりと表示されています。レンズフードも同様にライカ純正品でシルバーモデルを塗装したものと説明してくれたのですが、こちらも完璧な状態でした。
塗装の状態も申し分なく、あとでめくれたり自然に剥げたりということはなさそうです。
レンズや絞り羽の状態もきれいで、品質的には申し分がない感じです。自分のM11に取り付けて撮影もしてみました。
日本のことはわかりませんが、中国ではフリマアプリ上でもライカの塗装を商品にした業者もあるようで、オールドフィルムカメラのブラックペイン塗装や、デジタルライカでもサファリカラーの塗装など、かなり品質もよく仕上げる専門業者があるようです。
オリジナルではないので迷う
商品説明をしっかりしてくれるので、出品者の信用度、商品の品質には不安はないです。
とはいえ、最新モデルではないし、オリジナルの限定モデル(価格的にそんなわけはなかったということなんですが)ではないのでもし私がまた売りに出すときの価格・評価も気になって少し躊躇する気持ちもあり、少し他の商品も見せてもらいました。
事前に他の出品商品も調べておいたのですが、35mmのスチールリム(復刻版)と、もともと興味があったElmar 50mmの沈胴レンズ(こちらも復刻版)を見せてもらいました。どちらもさすがライカというべき作りの良さで、特にスチールリムは価格が22500元、日本円で50万円弱程度換算なので、人気のあるレンズだし、日本の中古価格と比較しても安いくらいに思いました。(完全に金銭感覚麻痺)
Elmarの50mmも、お店の人が彼女を撮影したポートレートを拡大して見せてくれて、とても解像度があり写りが良かったです。想像通り鏡筒を沈胴させるととてもコンパクトになります。
一瞬スチールリムに心が動きかけたのですが、お店の人とも話していて、ストリートスナップ中心なら、f値は2.0で十分で、画質も含め扱い易いのはSummicronと思う、という話に。
購入の決断
もともとブラックが欲しいのが目的だし、きちんと商品説明もしていただいたし、品質も自分としては納得感あり。
また、もしまた売却したくなったら、またなるべく購入価格に近い価格で引き取ってもいいという事なので、今回このSummicronを購入する気持ちを固めました。
最後に、せっかく直接来たのだから値段交渉。
が、値段交渉は中国人が上手だし、お互い仕入れ値と売値双方の相場を知った上での中古品の取引ですから、大幅値引きは応じてもらえず、シルバーモデルの買い取り価格を200元だけ上乗せしてもらってシェイクハンズとなりました。
ということで、 Summicron 35mm ブラッククロームをシルバーモデルとの交換、差額で手にいれました。
レプリカ(あえてそう呼ぼう 笑 )ですが、自分的にはレンズフードも含めてその見た目と品質を自分の目で確かめて、納得して購入したので、良しとします。
帰りは早速購入したレンズを取り付けて、先日も撮影したビール工場跡地を撮影しました。
作例
写真はLrのシネマ風プリセットをあててあります。
(パウダーブルー風のプリセットがあり、割と好みだったので)
金属の質感もよく、手前から奥へのボケも自然で結構気に入った一枚です。
線も細くきれいです。
もう一つ気に入ったのはこちらの一枚↓
スタバの看板の質感、浮かび上がり方がめちゃくちゃキレイで好みです。塗装の際レンズは一度分解・調整していると思うのですが、ピント合わせ、解像感ともに問題はないようです。(むしろ前のより良い感じ)
光と影はこのような感じです。
前回は特徴的な建物のスタバではなく、お隣のコーヒーショップに行ったのですが、今回はスタバの方にいってみました。
中には小さいステップフロアが何層もあって、それぞれに数席の座席があるというとても変わったスタイルのスタバ。外側だけでなく中も面白かったです。
最上部まで登り切るとテラス席になっています。
もともと所有していたレンズに比べて、こちらのほうがシャープで自分好みに感じました。
またM型ライカを持ち出す機会が増えそうです。
他のカメラにもつけてみました
最後に、Typ240、シグマfp、GXRにも取り付けてみました。
黒にシルバーより、シルバーにブラックのレンズのほうが好みな感じで、Typ240との組み合わせも気に入りました。
散財は気をつけないといけませんが、レンズは資産という言い訳と、なるべく自分が好きで、かつ価値が維持できるものを選択することを意識しています。
ストレスで気分はまだ晴れないですが、久しぶりの快晴と好きなものに触れてうまくバランスを取って行きたいと思います。
編集後記
後で色々調べてみたのですが、レンズフードの表記などからベースとなっているのはTyp240のサファリモデルのセットレンズっぽいです。
価格的には後世代モデルとの交換だと少し負けたかも•••自分はこのレンズの写り、真鍮の質感はずっしり感含めて好きなので使ってみます。