ルミナと ふるぼけたカメラ
むかしむかし あるところに ルミナという ちいさな おんなのこと なんでもしっている ものしりおばあちゃんが くらしていました
ルミナは ものしりおばあちゃんが だいすき
きょうもふたりで しょくごの あたたかいおちゃをのみながら ルミナはおばあちゃんに たずねます
「おばあちゃん、ナッポはどうして みどりいろなの?」
「それはね、きや くさと なかよくなりたいからだよ。ルミナさん。」
「おばあちゃん、かわはどうして ながれるの?」
「それはね、たくさんのひとに あいたいからだよ。ルミナさん。」
「おばあちゃん、ゆうひはどうして しずんじゃうの?」
「それはね、あしたもげんきに みんなをてらすためだよ。ルミナさん。」
おばあちゃんは なんでもしっています
ルミナは おばあちゃんの ふるぼけたカメラが だいすき
おばあちゃんはいつも カメラでルミナをとります
かわで みずきりのいしが ななかいもはねて うれしそうなルミナを パシャッ
もりで ふしぎないろの ナッポをみつけて びっくりするルミナを パシャッ
いえで ごちそうさまのあとに しょっきをかたづける まんぞくそうなルミナを パシャッ
おばあちゃんのカメラは なんでもとります
ルミナは やまであそぶのが だいすき
たくさんあそんで かえってきた あるひ、ルミナは いつものように ものしりおばあちゃんに たずねます
「おばあちゃん、やまのむこうには なにがあるの?」
ものしりおばあちゃんは あたたかいおちゃの はいったコップを おきました
そして ふるぼけたカメラを ひざのうえにおくと おはなしをはじめました
「それはね ──