チームC『空き家を活用して朝まで語りあかせる サードプレイスを計画しよう!』 のプロジェクト実施レポート!
この記事は、2023年12月28日から行った滞在型地域課題解決プロジェクト『横から交差点』の「空き家を活用して朝まで語りあかせる サードプレイスを計画しよう!」という課題に取り組んだチームCの活動レポートになります。
このプロジェクトを通してどのような活動や企画のためのアイディアが生まれたのかについて少しでも感じていただければと思っています。ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
▼ 滞在型地域課題解決プロジェクトについて詳しく知りたい方はこちら
概要
十和田で行った滞在型地域課題プロジェクトに市内の高校生2人が冬休み期間のうち5日間を利用して参加しました。
この冬休みの5日間ではオフラインで直接集まってアイディア出しまで行い、その後オンラインにて企画書作成までを行います。
チームCのプランナー
和田 まりえ(わだ まりえ)- 高校一年生
高田 冬花(たかだ ふゆか)- 高校一年生
取組みの全体像
全体の流れ
※実施前に制作した簡易実施予定表です。
一日の流れ
※実施前に制作した簡易実施予定表です。
実際の流れ
前半5日間はプランナーで集まれる日程を調整して実際に集合して取組みました。後半は前半プランナーで考えた提案書のブラッシュアップをメインに、オンラインにて5回程度実施しました。
実際の取組み
1日目:高校生が感じる地域への想い
まず初めは他のチーム同様 緊張をほぐすゲームをしました。
頭の準備運動としてやり、温まってきた所で今回チームCの企画案を進めるための地域への思いを深掘ります。
まずは住んでる地域の課題から地域に欲しい物、十和田市にある自慢できるモノ / 特徴を出し合いました。
今までの2チームは課題から解決策やプロジェクト内容を考えていたのですが、チームCは十和田市に対しての課題感より魅力を感じており、課題面での項目を埋めることは中々難しかったです。
逆に十和田市にある自慢できるモノ / 特徴では、詰まることなくどんどんアイデアを出している姿が印象的でした。
他チームとはまた違う、"マイナスをプラスに向かわせる企画" ではなく、”十和田市のプラスを更に特化させるような企画をやろう” という方針に切り替わりました。
ホワイトボードにて意見を出し合った後は歩いて、街中を改めて見ながら
サポーターの渡部 良平さんの事務所へご挨拶に伺いました。
渡部さんの事務所を出て向かった先は、十和田市の商店街通り沿いにある
シュツルマイザニックライフ / Schuzlmithernic Life さんに伺いました。
空き家をご自身でリノベーションされた店内は紺と木を基調とした綺麗な店内となっています。
素敵な空間があることで、青森県の魅力が詰まった商品がさらに魅力的に映し出されています。
実際に空き家を活用してやりたいを実現された方からの声はプランナーの二人にとってとても心強いものとなりました。
この日は他にも、子供も入店可能であり、一杯300円で角打ちが楽しめる十和田の酒屋 ” 遠田酒店 ”さんや、ガソリンスタンドをリノベーションして卓球場やコワーキングスペースを併設されたカフェ” サンバスタンド ”さんに伺いました。
WAA inc.
HP|Facebook|Instagram|Gallery_WAA|記事
シュツルマイザニックライフ
HP|Instagram|Note
遠田酒店
HP|Instagram|Facebook|X(元Twitter)
サンバスタンド
HP|Instagram
2日目:地域をより良くさせるために
1日目は昨日のホワイトボードに更に意見を加えることを重点的に行いました。
ランチタイムからは株式会社ビーコーズの社員であり、Uターン経験者でもある向井健人さんにお話を伺いながら市内散策にてインプットを行いました。
市内散策をしていると、十和田市にある居酒屋 "肴や" にて調理をやられている小出さんとお話することが出来ました。
たまたま出会った方と気軽に交流できる、6万人弱という人口だからこそ生まれる街中での偶然の出会いは十和田市ならではです。
こんなポーズを決めて気さくに交流してくれるのも、十和田市の特徴であり、コーディネーターが間を取り持っていたからかもしれません。
小出さんとお話した後はStreet Smart Coffee(ストリートスマートコーヒー)に伺いました。
元ラーメン屋さんの空き店舗をリノベーションされて今現在はおしゃれなカフェとして経営されています。
ストリートスマートコーヒーにてリノベーション事例として見学させて頂いた後は三本木大通りにある "ふくだ菓子舗" さんにお邪魔させていただきました。
お店を引き継いでから60年近く経営されている店主さんから今までの十和田や、最近行っている十和田市のお菓子屋さんを盛り上げる施策などを聞くことが出来ました。
ふくだ菓子舗さんを出た後は店内に現代アートを設置されている "松本茶舗" さんに伺いました。
松本茶舗さんでは、十和田の歴史からお話を一時間ほど聞け自分たちの住む十和田についてより深く知ることが出来ました。
市内散策を終え、事務所に戻ります。
事務所に戻ってからサポーターの渡部さんが一緒にホワイトボードを進める時間を作ってくださり、企画の方向性が定まっていきました。
肴や
Instagram|食べログ|取材動画
Street Smart Coffee
Instagram|食べログ
ふくだ菓子舗
食べログ
松本茶舗
Facebook|掲載記事|ページ下部に掲載
3日目:三沢市との比較。そして地域の大人と交流
十和田市から近い距離で街の規模感も似ている三沢市を散策して、十和田市にはない独自の魅力を多数発見しました。
商店街は十和田市と同じくシャッターがありますが、それぞれに絵が描かれ、街に活気を与えています。
三沢にある米軍基地の影響か、アメリカ風の統一された街並みが特徴的で、その雰囲気には魅了されました。
案内板には必ず英語表記もあり、三沢市の国際的な配慮に魅力を感じました。
三沢市に訪れて十和田市と比較して気付いたことは、十和田市にはカフェが多いということです。
おしゃれな写真映えするカフェが多いのは十和田市の魅力の一つにできると考えました。
写真映えで言えばお店ではない魅力の1つとして、大きなオブジェが三沢にありました。
市町村の名称をオブジェとして飾るアイデアを実行しているのは青森市にもあったり他の県でもやっていますが、十和田市には無いのでプランナーの二人にとって魅力の1つとして挙げられました。
三沢市ではここ以外でも様々な場所に伺いました。
and more(シェアオフィス)
HP|代表:久慈 美穂|記事
ミサワスカイプラザ
HP|Instagram
Life
HP|Instagram
好文堂書店
地図
苫米地商店
HP|Instagram
京舟(和菓子屋)
HP|Instagram
他にも
市役所通り、アメリカ村
三沢市を散策した後は十和田市に戻ります。▽
十和田市に戻り、お餅つきを知り合い限定で毎年恒例でやられている
十和田シティホテル さんにお邪魔させていただき交流を行いました。
十和田シティホテル さんはビジネスホテルでありながら、旅館の温かさを備えた空間を提供してくださる宿泊施設として江戸時代から120年続いています。
十和田の歴史と一緒に成長を続けてきた 十和田シティホテル さんとの交流は普段経験できない貴重なものとなりました。
プロジェクト実施 3日目になりますが、この日は12月30日。
事務所に戻るとビーコーズがお世話になった方をお呼びする忘年会の準備が行われていました。
会場準備をしている隣で先程伺った三沢市の魅力や比較して気付いた点をホワイトボードにまとめ、忘年会にお邪魔し来られた方々との交流をしました。
4日目:地域の現状把握と企画案整理
この日は最終報告会に向けて企画案を決めていく事にしました。
4日目ということもあり、自分たちの考える企画の解像度が高まっており、プランナー二人で相談せずとも同じ内容をホワイトボードにそれぞれ記載できており、初日とは全く違う意志の固さを感じられました。
企画案がある程度整理できた後は、サポーターの渡部さんが仰っていた"十和田の街中にまだ存在している昔の地図"を見に行きました。
十和田の市街地が描かれた昔から変わらない地図を見てみると今の高校生には知らないお店で埋まっていました。
画像中央にある "靴流通センター" と上に記載がある "ビジネス旅館しもやま(現:十和田シティホテル)" の2つしか知っている名前を見つけることが出来ませんでした。
5日目:地域課題解決を目指す企画精査
ついに直接会って取り組むのは最終日。昨日決めた企画を更に具体化していきました。
この企画の目的は何か?
企画を通じて達成したいことは何か?
実際に実行する場合、どのように進めるべきか?
実行できない場合の原因は何か?
そして、それらの問題はどのように解決できるか?
これらの質問を考えながら、横から交差点のような社会と関わる機会でしか学ぶことのない経験に頭を悩ませます。
最終日には、サポーターである渡部さんとお時間を合わせ、企画について話し合いました。その際、私たちの懸念点を解消する方法や、最終報告会で注意すべき点について議論し、渡部さんの貴重な知見をお借りすることができました。
活動を通した学び
街中を歩いて地域を知る
十和田市に対して課題よりも魅力を感じているプランナーの二人が街を歩きます。
今までは十和田市にある飲食店に多く訪れていましたが、今回は飲食店以外も伺うことで街にどんな想いを持った方がいて、どのような活動をされているのかを聞くことが出来ました。
地域の歴史と魅力への理解を深める
普段交流のない方々との会話の中で、地域に長く暮らす方々にしか知られていない、十和田の歴史や話題に、プランナーを務める二人の高校生は目を輝かせました。
地域の方々からの話を聞くことで、彼らの企画の方向性が明確になり、非常に有益な経験となりました。
十和田市の住民は、地域を良くしようとする若い世代に対して、とても寛大で知っていることを惜しげもなく教えて下さいます。今回、そういった地域の人という互換性が効かない魅力がそれがこのNoteによって伝われば嬉しいです。
隣町への市場調査
年内最後の活動日になりましたが三沢市という隣町の事例も調査しに行きました。十和田にはなかった雰囲気や町並み、取り組みがありました。
外を見たいと感じるきっかけが無いと感じられないことばかりでした。
三沢市から戻ってからは地域の方と交流できる餅つきイベントや、ビーコーズがやっていたイベントにも参加しました。
施策を決めて企画書にまとめる
4日目で確実に企画が決まりました。基本的な企画書に各項目を埋め、残りは精査までとなりました。だんだん現実味を帯びていく企画にプランナーの顔つきにも緊張が走るようになりました。
インプットも報告会までの期間も一番少ないはずなのにそんなことを感じさせない質の高さに驚いています。
滞在型地域課題解決プロジェクト最終報告会に向けて
5日目ではサポーターの渡部さんに企画の簡易発表を行いました。自分たちだけでは見つけられない部分も新たな角度からの意見をいただくことでより質の高い企画に仕上げていました。
テスト期間と被っていて活動時間が最も確保出来なかったチームだと思いますが、そんな中でも時間を横から交差点に注いでくれたプランナーの二人には感謝しかありません。
忙しい中でも優先順位を落とさずに横から交差点に真剣に取り組んでくださったのはサポーターの渡部さん、アドバイザーである十和田の事業者の皆さんのおかげだと感じています。
プランナーの二人の声
まとめ
横から交差点は9人のプランナーが3チームに分かれ、活動実施を行いました。チームCの印象的だったポイントは十和田市に対してシビックプライドをもう既に持ち合わせていることでした。
今までは課題から考え、その課題を解決しながら自分たちが欲しいことを企画していくという流れでしたが、チームCに限っては課題から考えることを辞めました。
自分たちが知っている十和田市の魅力をもっと皆に知ってほしいという今ある十和田の長所を伸ばすことを企画にしていきました。
メンバーが最も少ないチームであり、最終報告会までほぼ1ヶ月しかない状態でのスタートでしたが、プロジェクト終了後も熱心に企画を進めている様子は、どのチームよりもプロジェクトへの情熱が感じられました。
コーディネーターとしてはこの熱意に刺激され色々と話したくなるところでしたが、学生であるプランナーが自分たちの力で解決策を見つける過程を"サポート"することに焦点を当てました。
プランナーから答えを引き出すことの難しさを感じつつも、彼らの成長のために解答を提供する衝動を抑える自制が求められていました。
大人の考えが過度に介入すると、学生たちの創造性や独自の柔軟な思考が阻害され、常識に囚われた魅力のない結果につながる可能性があるため、これを避けるバランスの取り方を非常に考えました。
特に学生たちが行き詰まった時には、どの程度介入すべきかの判断が難しくなります。
しかし、プランナー二人の自分で考える時間を尊重することにし、助けを求められたときに、必要なだけ助言を与えることを重要視して伴走し、自らの言葉でアイディアを表現するよう促しました。
この自分で考え応えを模索させるというプロセスは彼らの達成感にも大きく寄与し、プランナーとしての彼らの自信と能力の向上につながります。
横から交差点も令和5年度の3チームの活動実施が終了となりましたがコーディネーターとして自分自身にも多くの洞察を与えており、特にCチームに関してはA・Bチームとはまた違う新たな発見を得ることが出来ました。
コーディネーターの役割は、プランナーの皆さんが自立した思考を育て、自分たちの力で創造的な解決策を見つけることを支援することです。
この経験が、プランナーの方々の成長にとって非常に重要な経験となれば嬉しいです。
コーディネーター
(株)ビーコーズ|佐藤 佑志(さとう ゆうし)
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地域課題解決に向けた今後の動き
① 最終報告会
② 令和6年度 企画実施
最終報告会ではアイディアを提案書として確定させたものを3チームあるプランナーの皆さんに発表して頂ける集大成が見られるイベントとなっております。
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