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就活:やりたいことなんてすぐには分からない

進路で悩んでいる学生の頃の自分に、言える言葉があるとしたら。


就活も転活も経験して、やっと自分が「好きなことや状態」が見えてきたレベルなので、当時学生で就活に翻弄されていた自分にわかるわけないから、そこまで焦りなさんな、と言ってあげたい。

キャリコンの勉強をして初めて「キャリア・アンカー」という言葉に出会ったのですが、

キャリア・アンカーとは
アメリカの心理学者エドガー・H・シャイン氏が提唱した理論。人には働く経験から価値観が存在し、8つの種類に分かれる。

・専門・機能的コンピタンス
・全般管理コンピタンス
・自立・独立
・保障・安定
・起業家的想像性
・奉仕・社会貢献
・純粋な挑戦
・ライフスタイル

要は、働いていく中で見つかる自分の価値観になるわけですが、ポイントは「素質はあるけど経験からキャリア・アンカーを確立していく」ということ。この理論は状態とか価値観を説いているので「やりたいこと」というわけではないけど、だからこそ逆に、そこまでやりたいことを見つけられないとお先真っ暗…じゃないなあと思います。

やりたいことが見つからないと悲観する就活生は多いけど、ぶっちゃけ働く前からやりたいことが明確にイメージできて、かつそれをできる会社とか業界って限られてない?

就活生からすればイメージしやすいその世界に就職したいと思うことは安心できる材料でもあるしごもっともなんだけども、「自分が好きでやりたいこと・もの」みたいなものが最初からあるって人ばかりじゃないって。


話を戻すと、そもそも就活の時に最初の方で問われる「自分は何がしたいのか」という質問が自分を苦しめているのではないのか?ということです。最初からやりたいことが分かる人もいるけど大半はそうでもないので、そこで自己嫌悪に陥る必要はないんでないか、という話です。

じゃあどうやって就活すればいいんだってなった時に、「○○がしたい」ばかりに焦点を置かないで、自己分析はしながら自分の特技や性格を理解して、自分がイメージできるあり方みたいなのを認識することは大切ではないかと。就活してたら嫌でも企業の人事の人や現場の人にも会うから、少しでも自分の理想のあり方が叶えられそうな企業を考えて臨んでみるのはどうでしょう。

企業側からしても、入社前から業界の知識で測るより、同じような価値観、求める能力があって素直な新卒の方が欲しくないですか。


友人が幼い頃から入りたがっていた企業を辞退し、結局違う業界に入った時に衝撃を受けたけど、「あんなに望んでいたやりたい仕事だったけど、○○業界の□□会社の人に会って、あー、こっちだ、自分がなりたい理想の自分はこっちだって思った」とその子は言っていました。

それって「やりたいこと」で振り回されていないというか、なんか超えてるなと。その時印象的だった。


やりたいことがあれば、もちろんそれを目指すのは素敵なことだと思う。けど、それにとらわれすぎて身動きが取れなくなってる人がいるとしたら。最初からやりたいことなんて分からないですって!それで自分を責めなさんな!

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